#98 「嫉妬」をアーユルヴェーダ的に考える
おはようございます。インド嫁です。アーユルヴェーダを勉強したりブログを書いたり、イベントを運営したりしています。
今月のアーユルヴェーダ勉強会は、8/27(木)開催日: 2020年 8月 27日(木) 日本時間午後2時 インド時間午前10時半 約2時間 途中10分休憩あり です。
テーマ (Chapter 2&4 改定)
一部「ドーシャについて:特徴や感情など」
二部「ドーシャについて:異常の症状や対策」
お気軽に遊びにきてください。
本日の質問はこちらです。
嫉妬は何故起こるのか
今日は、「嫉妬」をアーユルヴェーダ的に考える。です。アーユルヴェーダやヨガの考え方を知る事で、自分が傷ついたり、人を傷つけたりしないための術を身につけましょう。
ちなみに、この文面からもわかるように、質問者さんは悩んでいるわけではありません。
そのため、今回はこのトピックをきっかけに「嫉妬」は何故起こるのか、又、そうならない為のちょっとした心がけの仕方をお話ししたいと思います。
ドーシャからみる「嫉妬」の背景
これは、私宛の質問ではなく、いろんな人が答えられる掲示板に書かれていた質問です。そのため、どちらかというと、Yahoo知恵袋のような感じでみんなに問いかけています。
その文面では、「私、おかしいですか?」とあります。この文章から、(そんな風に言われてもそうは思わないんですが)私、おかしいですか?」という意味です。
くれぐれも、質問者さんの事を責めたり、否定する気はありません。今日お話したいのは、嫉妬も含めた、ネガティブな感情、と言われるものは、できる事ならもちたくないとお考えの方はここから先を読み進めてください。
体の異常=ネガティブな感情
まずは、アーユルヴェーダ的に考えるネガティブな感情について。過去の記事でもいろいろ感情とドーシャ異常について述べてきました。
そもそも、根っから悪い人なんていないんだって事です。アーユルヴェーダの健康の定義でいうと、心と体がハッピーで初めて健康だと言えます。
嫉妬とは
嫉妬とは、やきもち。他人が自分より恵まれていたり、すぐれていることに対して、うらやみねたむこと。とあります。又、自分の愛する者の愛情が他に向くのを恨み憎むこと。
だそうです。嫉妬の度合によっては、これがどういう病気をもたらす可能性があるかも考えてみましょう。
まず、嫉妬というのは、誰かと比べて初めてもつ感情です。もしくは、自分の思い通りにならない場合に、相手に関して抱く感情です。
これは、心のグナ、トリグナでいうラジャスの心です。支配欲、服従欲、限度を超えたリーダシップが生み出す結果が嫉妬といえるでしょう。
又、ライバルがいたほうが燃えるというタイプは嫉妬を自分の行動力に変えられるいい例ですが、体調が悪くなるとこれがネガティブに働きます。
いい悪いは紙一重である
嫉妬のもともとの本質は、違いを見つける、区別をつけるなど、「認識」だけなのですが、心が難しいのは、ここにその人の感情が加わってしまう事です。
この感情は、体調によって異なります。
もちろん、それは「知識」によってもコントロールできます。もし、皆さんが今日の話を知る事によって、「あ、私は体調がわるいのかも」と思いなおし自分の感情を抑制する方法を行う事ができるからです。
どうして私は嫉妬するんだろうという疑問があるとしたら、アーユルヴェーダ的にはドーシャが乱れているから、です。
もう一つ、ここは文章で説明しきれるかわかりませんが、いいと悪いは相反する「鏡」のような性質です。言葉を変えれば正しい、正しくない、正解と間違いも一緒です。
正しいから、そう考えたらいい、ではいつか逆転を転じる事も容易にできてしまいます。紙一重の状態なのです。
だからこそ、体と心のセルフチェックが必要です。気がついたら、自分が心に振り回されている事もわからなくなってしまうからです。
嫉妬はピッタとヴァータに気を付ける
普段から、自分のドーシャがどの傾向にあるのか知っておきましょう。ドーシャ診断や自分の傾向を知るのは、こちらをご覧ください。
嫉妬は、前にも書きましたが、ラジャスの性質が強いです。ラジャスとピッタは連動します。そのため、ピッタのバランスを整える、と考えるわけです。
しかし、どうしてヴァータが必要なのでしょうか。
ピッタが異常になるのにヴァータが少なからず関係しているからです。
ヴァータに気を付けろ
ヴァータ、ピッタ、カファのそれぞれの異常には特徴があります。しかし、ピッタ、カファはそれ自身で動くと言う性質を持っていません。
そのため、体の外に現れる、これは、湿疹や色がかわるという目に見えるものから、話す言葉、ストレスからくる態度など、見えなくても外見にでているものすべては、ヴァータの力によって表にでてくるのです。
もちろん、ピッタ異常、カファ異常で外見にでてない状態もあります。しかし、ヴァータを落ち着かせる事を何よりも優先すると、表面上にでている症状は体の中に収められます。
そのまま、ほっておくと、体調が悪くなった時に再びでてきます。それが繰り返し行われれば、慢性化していきます。
嫉妬しやすい人の体質改善とは
それでは、予防策を考えましょう。嫉妬はピッタ、ヴァータの異常をコントロールできればいいわけです。
そのためには、普段からの食生活と日常生活の面で考えます。
ピッタを上げてしまう食べ物、お酒、辛いもの、脂っこいものや、酸味のあるものなどを控えましょう。
日常生活は、普段から熱のこもるような場所で仕事をしない、朝は日の出の2時間前に起きる。熱いお風呂に長時間はいらない。などがあります。又、不用意に日光にあたったり、常に緊張を伴う事は避けた方がいいです。
ピッタ、ヴァータのバランスを整える方法でおすすめなのは、呼吸法です。お金がかかりませんし、すぐその場でできます。
ヴァータやピッタに必要なのは、落ち着く事です。
ナディーショーダヤとう呼吸法を朝晩、取り入れてみましょう。そして、寝る前に、人肌に温めた牛乳カップ一杯にターメリックをみみかき一杯入れて飲みます。
牛乳の代わりに豆乳でもいいですが、温めるのを忘れずに。夏でも内臓が冷えていますので冷たいまま飲まないようにしてください。
こんな事で、嫉妬がなくなるというの?という声も聞こえてきそうですが、感情は体の異常を表すバロメーターの一つです。
その段階で気付けば、体の中の異常にも気づけます。特に、気が付いたら嫉妬する日が日常になっているようでしたら、要注意です。
ヨガは、こうした対処法を心の在り方からアプローチします。特に古典ヨガでは、どうして心が私達を動かすのか、をいろんな角度から何度も学びます。
質問者さんが望むなら、嫉妬もしなくなるでしょうし、「キモっ!」と言われた友達とは自然と付き合いが離れていくでしょう。自分がレベルアップするからです。
体に気を付けたら、「私おかしいですか?」と疑問を持つことがなくなるでしょう。おかしいかどうかは自分で答えが出るはずです。
そして、誰とも比較しない、自分のベストの自分が現れてくるはずです。そしたら、少し心がふわっとやさしく、柔らかくなるかもしれません。
このブログでは、質問者さんの質問をアーユルヴェーダ的、インド的にお答えしていきます。お気軽に質問してください。
それでは、素敵な一日が過ごせますように。
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