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#99「いじめ」についてアーユルヴェーダ的に考える

おはようございます。インド嫁です。アーユルヴェーダを勉強したりブログを書いたり、イベントを運営したりしています。

現在、デリーではモンスーンの時期で、連日大雨となっています。日本でも水害が起こっていますが、インドの水害もかなり大規模です。

この写真は8/2の、グルガオンという首都から一時間ほど離れた所の写真です。このぐらいの水位は、年に何回かあるのですが、それにしても雨の被害はまだ続きそうです。

さて、今回の質問はこちらです。

です。今日のテーマは、「いじめ」についてアーユルヴェーダ的に考えるです。

質問者さんの悩み

質問者さんの文章は、いくつかの状況と、悩みが混ざっています。

◆いじめられやすい人は「要領が悪かったりして見てるだけで、イライラする」というのもわかる。

◆子供の頃にいじめにあった事がある。

◆いじめのトラウマで今でも人目を気にする

◆いじめ体質やいじめられ体質は一体何か

というものです。

子供にも大人にもあるいじめ

いじめは、聞くと日本だけではなくて、世界中にあるようです。インドにもあります。今は子供だけではなく、大人のいじめもあったりしますね。私も、子供の頃、いじめた事も、いじめられた事もありました。

確かに、いじめられる側は、あまり理由がわからなかったりします。質問者さんがいうように「要領がわるくて見ていてイライラする」などもあるのでしょう。

しかし、好んで「いじめられる」人はあまりいないように思います。又、いじめる側は「いじめる理由」が本当にはっきりとしてるのでしょうか。

「要領がわるくて見ていてイライラする」この例を少し深掘りしてみましょう。

相手を批判するタイプはラジャス優勢

心にはトリグナという3つのドーシャが存在する話を過去のブログで書いています。そちらも合わせて読んでみてください。

学校という集団の中は、どうしても、相対的な関係が生まれてしまいます。〇〇さんより早い(又は遅い)とか、〇〇さんよりいい(または悪い)というものです。

アーユルヴェーダでは、判断する、比較する、認識するなどは、ラジャスの性質が担っています。これは、大志を抱いたり、目標をもって進んだりする力もあるのですが、偏ってしまったパターンです。

問題は、正義と悪を作る事です。比較する事は誰にでもあります。しかしそこに優劣をつける事が問題です。又、自分が理解できない事をする誰かやその人の性格を排他しようという動物的本能がいじめにつながるのではないかと考えます。

ゴキブリの動きは、私達には理解できません。そのため追い出そうとします。でも猫なら招きいれます。理解できるからです。

「イライラする」を深掘りする

ラジャスが優勢だと、自分が相手より上の立場になりたい気持ちが強いです。又怒ったり、威圧して相手を動かす特性があります。頼られると人助けもできるのですが、褒められたり、見返りを求めます。

これは、誰もが持っている心の性質です。度合は人によって違います。

いじめをしている側は、理由のある場合と、ない場合があります。「要領がわるくて見ていてイライラする」は理由があります。

この文章は、「(自分が思っているよりも相手の)要領が悪くて(自分が想像するより遅いから)イライラする」です。イライラするのは自分が作り上げた「現像」なのがわかります。

小さいころ、弟がまさに同じような感じで、私が怒っていたのを覚えています。私は同い年の子と一緒に遊びたいのに、1つ下の弟は一生懸命ついてきて姉と遊ぼうとして、その遅さにイライラしていました。

今、思えば、かわいそうな事をしました(反省)

自分と相手を比べる必要がないのです。人はみんな違います。私はアーユルヴェーダを通して、ここの部分が、ママから子どもに伝わるといいなと思うのです。

自分に正面から向き合う練習

次は「いじめられる」方を深掘りします。

こちらも、実は、いじめられる人が作っている現像があります。

その現像は「恐怖」や「不安」という感情が原因です。度合は様々ですが、心の「恐怖」や「不安」があったら、蔑ろにしてはいけません。

いくら、誰かに相談しても、行動するのは自分です。仮に誰かの手を借りてその場を解決しても、その人の「恐怖」や「不安」が解決されたわけではありません。

又、こういった成長期の経験は、質問者さんも書いているように、大人になってからも影響を及ぼします。インナーチャイルドや、一部のパニック症候群などがこれと似ています。

「恐怖」や「不安」が襲うわけ

実は、誰もが恐怖や不安をもつ経験をしています。もし、今までそんな気持ちがないとしたら、きっとご両親や力強いサポート役が常にそばにいてくれたのでしょう。

この気持ちは、体質にも関係します。というのは、いじめに限らず「慎重な考え方」「消極的」「おどおどする」などはヴァータ性質がより優勢だと起こりやすいのです。

「大丈夫」や「安心する」という気持ちは心が安定していないとでてきません。体からそれを作るには、ある一定の筋肉や規則正しい生理現象などが必要になります。

自分と他の人と比べて優劣をつける必要はありません。しかし、自分の体が正常に動き、筋肉や骨がきちんと形成されているか、消化は正常か、これを成長期だからこそきちんと見る必要があります。

今は、インターネットの時代です。いろんな情報を手に入れられるようになりました。中学や高校になったら、自分で自分を観察できる、こういう常識があったらいいなと思うのです。

子供の頃の自分と会話する

質問者さんは「今でも人目を気にして生きています」と言っています。

私は「過去は変えられる」と思っています。なぜなら、たった今からの自分の行動で、間違ったり、失敗した過去の結果はチャンスに代わるからです。

少なくても、質問者さんは自分の過去を打ち明けた事で、こうして何かしらのヒントを得て、トラウマが解決するかもしれません。これも過去が変わる瞬間です。

いじめられた過去をきちんと思い返すのは、少しつらいかもしれません。でも、それはすでに過去です。子供の頃の自分を、まるで自分の子供のように、又は妹のように、話を聞いてあげてください。

この時、同時に一人2役が無理なら、片方に手紙を書きます。私は中学2年生の時にいじめがありましたので、「中2の自分」が「大人の自分」へ手紙を書くようなイメージです。

それを読んだ今の自分が、中2の自分を励ましたり、頭をぽんぽんしたり、優しく抱きしめるイメージです。その頃の自分を慰めてあげます。そして、もう大丈夫、と言ってあげてください。

これは心理学療法にもヨガ療法にもある方法です。

目を自分に向けると怖くなくなります。目が相手に向くから怖いのです。

いじめ体質やいじめられ体質は一体何か

まとめると、いじめ体質は、比較をしたり、異なるものを排他しようとする性質が生み出すもの。

いじめられ体質は、ドーシャの不具合が原因で「不安」や「恐怖」が発言・行動となって表れる。

過去のトラウマは、自分と向き合う事で楽になる。

いずれにせよ、心の平和や安定を保つためには、子供の時から食べ物や日常生活がいかに大切か、です。

インドのお父さんお母さんから学んだ事

最後に、私がインドのお父さん、お母さんから学んだ事を紹介します。インドの両親は、高い教育があればあるほど、子供を怒る事がありません。又、子供のしつけの仕方は「ほめ上手」です。

私には子供がいませんが、インドの家庭は、怒りっぽい両親程、子供が反発します。子供の意見を尊重し、大人と同じ様に扱い、話を良くします

両親は、子供の面倒は25-30歳まで見ると思っている人は少なくありません。

インドにもいじめはあると思いますが、個人個人の自己肯定感がものすごく高いのです。これは一重に親御さんの教育だと考えます。

「恐怖」や「不安」は小さな時からあるわけではなく、何かの経験をした結果、発生するものです。それが何だったのか。ここが見つけられると、解決するのも早くなります。

私は、自分の思春期のトラウマを自分で克服しました。それには長い間苦しめられました。この記事を読んで、質問者さんや読者の方が一人でも多く「生きやすく」なればいいなと思います。

https://peing.net/ja/indoayurveda

このブログでは、質問者さんの質問をアーユルヴェーダ的、インド的にお答えしていきます。お気軽にお寄せ下さい。

それでは素敵な一日がすごせますように。







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