真説佐山サトルノート round 25 「ケーフェイ」の真実
【この原稿は二〇一六年八月から二〇一八年四月まで水道橋博士主宰「メルマ旬報」での連載を修正、加筆したものです。秘蔵写真も入っている全話購入がお得です】
井上さんと合流し、京成立石駅前のこじんまりとした洋菓子屋に入った。小柄な女性を想定して作られた空間なのだろう、小さなテーブルに一八〇センチほどのターザン山本さんとぼくが座るのが精一杯だった。付き添いで来た井上さんと伊藤健一さんは隣のテーブルに座ることになった。
「立石には飲み屋は沢山あるけど、落ち着いてお茶を飲めるのはここだけなんだよ」
ターザン山本さんは言い訳するように早口で言った。
「ぼくはね、佐山さんとそんなに親しいわけではない。そのぼくに何を聞こうというの?」
ぼくが聞きたいのは一つ。佐山サトルさん著の「ケーフェイ」はいつから準備していたのか、ということだった。
ここから先は
3,227字
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?