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プロとして心がけていること。東京のタクシードライバー職

みなさん、こんにちは。
タクシーチャンネルのげん太です。

今日は、私がタクシードライバーの仕事で心がけていることを書きます。20代でタクシー業界に入って6年目となります。


1.二種免許とは、ものではなく人の命を運ぶ免許


タクシードライバーになるためには、有償で他人を乗せることができる二種免許という普通運転免許の上位資格が必要です。この二種免許を最初から持ってタクシーを始める人は珍しく、多くの場合、タクシー会社に入社してから研修中に取得することができます。二種免許を取得する難易度は、運転試験場の一発試験の場合、とても難しいですが教習所に通うカリキュラムであれば、取得することは難しくありません。普通運転免許を取得するときに特に苦労した覚えがなければ、難なく取れる難易度の資格です。教習や試験は、普通一種運転免許とは違い、Uターン、クランク、歩行者横断妨害、方向指示器のタイミング、停車位置についてかなりチェックされています。

いざ、タクシードライバーとして都内の現場に出ると二種免許はプロ。白バイによる取り締まりの目は厳しいですし、一般歩行者からもよく見られています。デビュー後、初めてお客さまを無事に送り届けた時はとてもホッとしたし、今でも人の命を運んでいるという緊張感と共に毎出番の仕事をしています。1出番で約30組、45人ほどを乗せています。1ヶ月に11出番、年間132出番だとしても、年間で5,940人を安全に移動させています。私はお客さまを乗せている状態での事故や違反がないので、デビューから6年間で総じて35,640人を無事安全に送り届けてきました。雨の日も台風の日もあります。雪の日もありました。態度の悪いお客さんも、お金持ちも車椅子の方も利用してきます。誰であっても、どんな時でも安全に送り届けることができたのは、ひとえに「ものではなく人の命を運んでいるプロ」という心がけがあったからだと思っています。

2.公道を借りて仕事をしているという意識


普段、都内で仕事をしていて、「公道を借りている」という意識があります。これはタクシードライバーが商売をするにあたって、みんなの道路を使わせてもらっている。幹線道路や交差点付近では、お客さまの乗降で他の車両に多大なる迷惑をかけているという自認から来るものです。都内は特に交差点でのお客さまの乗降がとても多く、都内を走る車はそれを知っているのか特にクラクションも鳴らさず、頑張ってね〜みたいな優しさがあります。タクシーは公道を借りないと商売ができないので、仕事中は大なり小なり迷惑をかけている分、できるだけ道路のルールを守り余裕がある時は、一般車やトラックを先に行かせてあげたりしています。公衆トイレも公共のものなので、よく仕事中に利用させてもらっています。できるだけ他の車の邪魔にならない場所に車を停車させ、公衆トイレを利用しています。

3.「実車」、「空車」、「回送」それぞれ運転の仕方を分ける


タクシーにお客さまを乗せて走行している状態を「実車」、営業中だけどお客さまを乗せていない時が「空車」、非営業中の時は「回送」というタクシーのスーパーサイン(前方にあるネオン板みたいなもの)を掲示しています。それぞれの状況に合わせて走り方が全く異なります。例えば、「実車中」は安全と快適性、そしてスムーズに進行できるように滑らかでテキパキとした運転操作を心がけます。「空車」時は周りに他の車両がいない時は、左斜線で30キロくらいのスピードでお客さまが出てこないかをじっくり観察しています。対向車線や360°も絶えずチェックしています。「回送」中は気を使わずに好きに走っています。こういった運転の仕方を分けることは、集中力や緊張感にメリハリを持たせることができるのでおすすめです。

4.もらい事故をも防ぐ高い安全意識


この仕事をしていると自分が事故をしないだけではなく、周りの車から事故に巻き込まれないか、回避することはできないかを必死に考えています。例えば急な上り坂で坂道発進の場合、前方の車が発進時に後退することも考えて、異様に車間を空けているのはタクシーやトラックドライバーです。右折の交差点でハンドルを先に右に切ってしまっていると、後ろから追突された時に右に押し出されてしまって対向車と右直事故になります。そのためプロドライバーは交差点に入った後の右折待ちなどは、特にハンドルを右に切ったままで待つことに違和感があるでしょう。絶対に事故はしないし、もらわないという強い安全意識があるタクシードライバーはかなり多いです。

本日は、私がプロドライバーとして心掛けていることを4つ紹介しました。最後にひとつ、接客の面では「上機嫌に仕事をする」ということも心掛けています。運転しながらの接客業で背面接客、しかもお客さまと密室空間になるので、不機嫌なドライバーだと乗る人は嫌だろうなと思ったからです。タクシー業界に入ってから間もない時は、お客さまの立場になってこうしたらもっとよくなるかも…と試行錯誤していましたが2、3年仕事をしてみると結局、自分の仕事がよりやりやすくなっていることに気が付きました。

本日の記事はこちらで以上です。
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