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『面接後10分で転職先を決めた話』書類選考100%通過、面接1回の職場に転職

『面接後10分で転職先を決めた話』5年前、私は20代中盤で「お金を稼げる仕事」を探していました。そんな時に出会ったあるタクシー会社との話です。

昨今一般の「転職活動」は数ヶ月前からしっかり準備をした状態で面接を複数回受けます。面接では「あなたが転職先でできること」の裏付けとして「今までの成果」を聞かれたりします。自分自身のキャリアアップとかリスキリングと…言った言葉が声高に叫ばれているのが普通の転職?!しかし、私が受けた5年前のタクシー会社への転職面接はたった1回の面接。書類選考は通過率は100%….、その場で「ウチはいいよ」(合格の意)と言われて10分後には「働かせてください。よろしくお願いします」というご縁から3年半勤めることになり約2,100万円の給料と多くのプライベートな時間を与えられました。嘘みたいな本当の話。月給ベースだと50万円以上、月間出勤回数は平均で12勤務です。ブラック労働?いえホワイト企業でした。

本日は仕事を選ぶ上で大切な「お金」と「時間」この両方を得ることができたタクシー会社とのご縁の話をします。意識低め実益多めだったタクシー転職面接の話です。

タクシー業界に興味がある人、「お金」「時間」が欲しい人、ストレスと忙しさで辛さを抱えている全ての人にこんな世界もあるよということを知っていただけると嬉しいです。そして65歳以降も働き続けたい人へ、早めに業界の門戸を叩いておくのは良いことだと思います。


入口は年収を上げたかった

当時、私は年収400万円程度で働いていました。しかし大して高価なものを食べているわけでもないのに貯金はできず、生活はカツカツ….。将来に対してとても不安でした。会社の人たちは長く勤めれば会社がなんとかしてくれるでしょ…みたいなスタンスでお気楽だなと思ったものです。退職金も幾ら出るのか途中で辞めたら貰えるのか不明…。私は当時もっとお金を使って遊びたかったし、美味しいものも食べてみたかった。海外旅行、国内も旅行してみたかった。もっともっと時間とお金が必要でした。つまり欲望のサイズ大きかったのです。年収が上がりそうな仕事を片っぱしから探していました。探していて思ったのですが、多くの人の場合「ホワイトカラー職」にこだわらなければ年収の上がる仕事は多いと思います。私にとって年収を上げたいという意欲は転職においてとても大切なことでした。「なぜタクシードライバーを始めたの?」とよく聞かれますが「稼げるから」そして「ご縁があったから」です。

面接官は頼りなかったが誠実だった


いざ、会社を絞って2社の面接へ行きました。1社目は営業所の所長さんが面接官。50代くらいで厳かな方だなあという印象でした。悪い会社ではなさそうでした。ただタクシー会社って想像以上にボロくて年齢層が高いなと驚きました。厳かな所長さんもなんていうか少しチャラいというか、大企業とかではあまり見ないタイプでした。(中小企業の親父さんみたいな?)今まで接してきた人とは違う人たちと働いていくんだという気持ちになったことを覚えています。2社目は面接官が内勤の方でした。モゾモゾしていて頼りなさそうな第一印象。この方もサラリーマンという雰囲気ではない…なんなら、ちょっと挙動不審で怪しいなと感じました。薄暗い会議室のパイプ椅子に座っていたから尚更そう思ったのかもしれません。雑談と仕事内容や待遇の説明がありました。待遇や給料の説明がとても長く2時間は聞いていたように思います。そうしているうちに、この人は頼りないけれど…誠実なんだ!と思うようになっていました。こちらからもいくつか質問をし簡単な会社見学、車両を見て合格をいただきました。心の中ではこの会社にしようと決断していました。約10分程度で決断しました。実際に稼いでるドライバーがいることも大きいですね。

会社はボロかったが人に活気があって車が綺麗だった


結果、私は2社目の面接終了後10分で行きたい会社が決まったのですが、その会社の設備は散々なものでした。今にも倒れそうな母屋、ジトっとした仮眠室、裸足で歩くと水虫になる更衣室。設備は散々でしたが、乗務員の方に活気がありました。世代に関わらず、仲良くしている印象です。喫煙所ではチンチロリンという賭けをするのは楽しく見れましたし、わからないことを聞けば誰でも教えてくれて、挨拶してプラスで一言交わすことが社風のような会社でした。大手ブランドの社風も相まって入社後はとても居心地の良い会社でした。そして営業車は綺麗でした。ジャパンタクシーも早期に導入されましたし、今思えば規制業種、古い体質の業界の中では先進性がある会社だったと思います。「営業所でお金を稼ぐわけじゃないからね。商売道具は車両と人。稼いだお金は乗務員さんの生活の豊かさを守るために必要だよね」という方針がはっきりしている会社でした。

管理職の方の人格【自然体】


面接後、合格をいただいたので約10分後、入社意思を伝えると「早っ」と驚かれました。その後の健康診断や書類手続きはいちいち出社しなければならず面倒なものでした。営業所の管理職の方とやりとりをすることになります。自然体で心地の良い人ばかりでした。圧力を感じる管理職より報連相しやすいなと思います。書類などは意外と多く、印鑑も10箇所近く押印箇所があり、保証人なども用意しました。明日からでも働けます…と思っていてもすぐに用意・提出できるような書類ではなかったです。

3年半で約2,100万円給料を頂きました


結局、わたしは面接後10分で転職先を決めた会社に3年半お世話になりました。その会社からは月給ベースで50万円程度いただいていたので、支給された給料の合計額は約2,100万円。ありがたい話ですね。とはいえ、ガムシャラにやっていたわけでもありません。心身の配慮して行きたくないなと思う時は仮病(すみません)も使いましたし、旅行をするときは1週間以上休みも取りました。2年目くらいにはモチベーションが低下してきて「はあ~」と思った時、同期の先輩たちが飲み会を誘ってきてくれました。このミニカーは同期の先輩から退職時にプレゼントされたものです。

結婚、引っ越しを機にその会社は去ることになりましたが、会社にも同僚にも感謝しています。面接後たった10分で決めた転職先企業が未経験で何もなかった私に多くのお金と時間、経験を与えてくれました。

会社の強制イベント


会社で強制参加のイベント等は特にありませんでした。参加したい人は自由に参加できる部活動、労働組合の活動、社員旅行などがありました。私が印象的だったのは未経験転職者に対する早期のサポート体制…。朝の8時から新人ミーティングがあるのですが、お悩み相談会みたいになっていて疑問や不安を解消する場として役に立ちました。また組合主催の食事会みたいなものもあって豪華なお弁当を食べながら雑談する会もありました。弁当を食べたからといって組合に勧誘されることもありませんし、出入りしている保険屋さんに養老保険を売られる導線になることもありませんでした。今思えば、強制的に参加する何かが極端に少ない会社でした。この業界全体的にそういった社内外のイベントに強制されない、というのは大きなメリットだと感じています。

タクシー会社選びは難しいが結局のところ「ご縁」と「決断のスピード」


都内には約300~400社のタクシー会社が点在しています。その中で稼ぎやすい優良会社、自分に合った会社を選ぶことはとても難しいです。なので専門のエージェントに依頼したり、現役のタクシードライバーに話を聞くことが大切だと感じています。祝金などに釣られるよりも稼ぎやすい優良会社に早く入ることがトータルで考えると一番得をします。また、優良会社ほど早期に乗務員の枠が埋まっていく傾向が強いです。(65歳以降も働きたい人は特に若いうちから早めにね)今タクシー業界は業界創設以来100年で最も変化が激しいと言われています。昨日あった会社が今日他社に買収されているとか、数ヶ月単位で働き方やITツール、決済システムなどさまざまな変化があります。そういう過渡期であるからこそ稼ぎやすい会社…あなたにあった会社とのご縁があることを願っています。個人的には会社ごとの条件比較も大切ですが、雰囲気やご縁…というものを私は大事にしています。言語化が難しいですが、出会った会社や人に対して心の中から自然に生まれる「感謝の気持ち」といったもの….そういうものを感じる会社や人を選んできています。

結論、「面接後10分で転職先を決めた会社」から私は多くのお金と時間を頂戴しました。もちろん労働の正当な対価としてです。お金と時間があると今のように様々な挑戦やチャンスも巡ってきます。「ご縁」を感じて素早く決断できたからだと思っています。タクシー業界、この会社!といった素早い決断が結果的に大きなリターンになったと感じています。

出口は「引っ越し」

この会社から今の会社に移籍した理由は「引っ越し」です。タクシードライバーという仕事は営業スキルさえ身につけば都内のどこでもじゅうぶんな収入を稼ぐことができます。そのため、仕事ができるようになると住む場所の自由があることも特長のひとつですね。

今回は「面接後10分で転職先を決めた話」というタイトルで記事を書きました。

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全て実話です。知り合いでげん太の発信を見ている方、そっとしておいてください。今日も無事故無違反でがんばってきます。

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また次の記事でお会いしましょう


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