#28 アルミホイルを使い倒す
『ホームスクールをあたりまえに生きてる』エッセイ 第28弾
アルミホイルを使い倒す
こんなにおもいきり引き出す片棒を担いだのは、生まれて初めてだったので、ハラハラドキドキしました。
お次は、アルミホイルで効果音を出しています。「冷たいだろう?」と。ゆっくりとした手の動きで、氷の音をイメージさせる音を創っています。
(実際、保冷剤で演出もしてました。)
片腕に巻き付けて、「鉄に替えられた腕」の演技をしてみせたり。
すると…。
「あ、これ熱い。熱が逃げない!急いではずさないとやばいー」などと言って、はたと「保温に使える…」と発見し、次々とアイデアを出してきました。だいたいすでに社会で商品化されてはいるものが飛び出てきますが、「このクシャクシャになると戻らないことが難点だ」などとつぶやいているのを見ていると、商品化の過程でその課題は確かにあったかも?とか想像しました。
アルミホイルから生まれるアイデアが尽きないのだなぁ。
くしゃくしゃにしてあらわれた幾何学模様の大小に気づいて眺めてたり、丸めてなにか容を創ろうとしていたり。
インスピレーションがうまれてくるプロセスを目の当たりにしているかのようです。
アンスクーリング暮らしの15歳。
誰に気兼ねすることなく思いのままに毎日を動いている様は、不意に同年代と比較する気持ちが湧いてくると焦りを募らせてしまいますが、すぐにそれは私の心から打ち消されます。
言葉にすると陳腐になりそうですが、「たったひとりの個性」なのだと、そのことを強烈に感じます。他の誰でもない、誰になるでもない、そして誰も同じようにはなれないであろう一人の個性。それが目の前で生き生きとしている。それが事実です。
それにしても本当に感心します。すくなくともわたしにはできなかったこと。やろうとおもわなかったこと。もしも、それをしようとしたら奇妙な罪悪感を覚えてしまいそうなことです。
「なにかをするため」の道具としてアルミホイルを買い、本来の使い道とはまったく無関係に、あらゆる方位に拡大するこの感覚。なかなか真似しようとしても真似できそうにないなと感心します。
そして、その姿は真剣そのものでもあるし、遊び心満載でもある。
不思議な感覚です。
そして、いつも思います。
人が、本来、成長する姿はこういうものかも、と。
今日は、他に編集中のnoteが2本あるのですが、その前に、長男が買ってきた桃の処理が始まり、その記録にとブログをアップしたところです。
よかったらのぞいてくださいませ。『ホームスクール母さん、沖縄にて』
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ホームスクールをあたりまえに生きてる
「ホームスクールをあたりまえに生きてる」シリーズを集めたマガジン 2022年5月スタート。 更新中。基本的に全文公開としています。 気に入…
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