『LIFE HOUSE』vol.8は、6月8日(月曜)の21時から。ゲストは筋ジスの詩人、相羽くん

ロゴ写真Ver.

5/15(金曜日)の21時から、七尾旅人youtubeチャンネルにて、『LIFE HOUSE』vol.8を配信します。
今回のゲストは、筋ジスの詩人、相羽崇巨(あいば たかおみ)くん。

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2019年、愛知県で行われた音楽フェス「リゾームライブラリー」での演奏中に、彼と目があった。

相羽くんは、呼吸器をつけ、電動車椅子に身体を預けた状態で、くいいるように僕のステージを見つめていた。

何か容易ではないハンディキャップを抱えていることが察せられたが、
いちばん気になったのは、その瞳のきらきらした輝き。

そして「ど根性カエル」のTシャツ。

ライブのクライマックスでは客席に降り、惹き寄せられるように彼の隣まで行って、
2人で一緒に「サーカスナイト」を歌った。

それから友人づきあいが始まって、彼が自作の詩を送ってきてくれるようになった。

表現の不自由展」が賛否を呼んだ、あいちトリエンナーレの関連イベント「円頓寺デイリーライブ」では、彼がこの日のために書いてきてくれた詩「あたりまえの自由」を朗読し、僕はそれに音色を重ねてふくらませながら、セッションした。
パフォームのあいだ、命綱である呼吸器を鼻腔から外して響き渡らせたその澄んだ声は、
議論の高まりの中でいつしか些末なイデオロギー論へと矮小化されていった「自由」の本当のありかを探って、秋の夜空に踊っていた。

もともとシンガーソングライターのレコードが大好きで、歌への興味がつよい人だったので、詩の朗読だけでなく、作曲もしてみることを薦めたら、次々に印象的な楽曲をものにして、送ってきてくれるようになった。

難病として知られる筋ジストロフィーで、指先しか動かせないにもかかわらず、そのタフな行動力と、世界を捉える柔らかくも鋭い視点で、僕たちに新しい発見をくれる相羽くん。

ただでさえ過酷なはずの日常は、コロナ禍のなかで、どんなふうに変化したのか。
新しい詩や歌は生まれてきたのか。
コロナ後の世界に望むものは?
いろいろとお話を伺えればと思います。

対話の後は、相羽くんが素敵な歌を聴かせてくれます。僕も、彼をきっかけにして作った曲などを歌えたらいいなと。お楽しみに。



〈イベント概要〉
対コロナ支援・コラボ配信シリーズ『LIFE HOUSE』(ライフ・ハウス)は街角の小さなベニューをイメージした、手作りのオンラインイベントです。投げ銭ライブですが、経済的に苦しい方であっても、無料で誰でも観られます。収益は全てゲストにお渡しするか、相談の上、追い詰められた他の誰かや、お店等への支援に回します。(投げ銭については寄付、施しではなく、出演して下さるゲストさんへの対価と捉えてください。あくまでも小さなライブハウスのイメージで。映像アーカイヴも残しますので、後からでも、いつでも投げ銭可能です。)

〈アーカイブ〉

今日のLIFE HOUSE、やれて本当によかった。

今までなるべく1時間半を上限にして、2時間は越えないようにしていましたが、過去最長の放送回になりました。

その意味はあったと思う。

Black Lives Matterの話も出ましたが、
まず他者のリアリティを知ろうとするところから全てが始まると思います。
ぜひ観てみて下さい。

どんな困難の中にも無数の鍵が散らばり、音楽が生じる契機に満ちています。

コロナをきっかけに慣れない企画を続けてきて、
自分の非力さを嘆くこともありましたが、
この回に辿り着けたことを思うと、ちょっと報われた気持ちにもなります。

相羽くん、ありがとう。


※これまでのアーカイブ一覧はこちら。
https://note.com/tavito/n/n31ef10620508

〈投げ銭方法〉
◉スマホアプリ「pring(プリン)」もしくは、PayPalの投げ銭サービス「PayPal.Me」を使用します。詳しい説明は、こちら初回放送の記事の下段に。(映像も観られます)

https://note.com/tavito/n/nabe0a5713000

◉「Pring(プリン)」で投げ銭される方はこちら第8回のイベントページです。

https://team.pring.app/teams/1630/posts/11467

◉PayPal.Meで投げ銭される場合は(Add a note)に「第8回ゲスト相羽さん へ」と必ず記入ください。どのゲストさんへの謝礼か不明になってしまうため。こちらのURLから投げ銭をお願いいたします。

https://www.paypal.me/tamatamastudio

※PayPal.Meでの投げ銭は1回につき(規定の手数料+40円)が投げ銭から引かれますので、少額での投げ銭は 「pring(プリン)」がおすすめですが、PayPal.Meでちょっと上乗せして投げ銭してくださってるお客さんも居ます。感謝。ゲストさんにしっかり届けます。


〈プロフィール〉

★相羽 崇巨
https://twitter.com/takaomiaiba

1994年3月 名古屋市生まれ

筋ジスの詩人、シンガー、​イベントプロデューサー

筋ジストロフィーという筋肉が日々衰えていく難病を抱えているが日々できないことをできるようにするアイディアを生み出す力を養いながら活動している。

様々な世界を見せたいという両親の思いから北海道や沖縄をはじめ約20の都道府県、
海外ではアメリカ、オーストラリア、タイ、マレーシアなどに訪れ、景色や人々と出会い感性を磨く。

​高校三年生の時に重度の障害が理由で働けない大きな挫折を経験。

たとえ重い障害があっても 好きな仕事ができ 障害のある人やすべての人に希望を届ける目標をかかげ、
2012年 NCA 名古屋コミュニケーションアート DJ&ナレーターコースに入学。

ラジオと朗読の知識を学び学園祭、音楽イベントの司会、朗読会、アメリカの海外研修に参加。
学校卒業後、東京で行われた障害者の音楽コンテスト ゴールドコンサートで司会を務め、ラジオ番組出演「第一回中島祭り」をプロデュース。
イベント内で朗読をお客さんの前で初披露。

​何もかもが軌道に乗りつつ​上手くいっていたが、2015年 心不全が悪化し余命宣告を受ける。
​突然死を告げられると、これは夢なのではないのかと思うことやすべての景色が色褪せて見えた。

もう駄目かと諦めかけたが 家族や友達、先生、様々な人の支えのおかげで奇跡的に回復。

​死を間近に経験したからこそ生きることの素晴らしさ、今の大切さをたくさんの人に伝えていこうと決め、

2016年 朗読家として活動を始め、「当たり前の自由」「陽ざし」などこれまで創作の詩をいくつも制作。
2019年 七尾旅人さんと全感覚祭、あいちトリエンナーレにて朗読セッションを成功させる。
2020年 シンガーとしての活動をはじめ、KDハポンの企画ライブに初出演。

これまで音楽イベントを5つプロデュース、昨年ゆうぐれ音楽祭を企画、朗読披露。

今後ライブ出演やイベントプロデュースをいくつも計画し、シンガーとして本格的に活動を始動​。
5月から配信ライブ「If you just smile」を企画し勢力的に活動している。

多方面での活動に目が離せない。

noteでの記事は、単なる仕事の範疇を超えた出来事について、非力なりに精一杯書いています。サポートは、問題を深め、新たな創作につなげるため使用させて頂きます。深謝。