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81.ホワイトフランチャイズ ワークマンのノルマ・残業なしでも年収1000万円以上稼がせる仕組み

ワークマン式、ホワイトフランチャイズ。

フランチャイズと聞けば、ノルマ地獄。激務。余剰在庫は買取。肉体労働。休みが取れない…と良いイメージは殆ど無かった。

だけど本書が掲げる通り、ワークマンを題材としたホワイトフランチャイズだ。

商売人スタイル

一言で言えば、とても良好な関係性が、本部と店長(オーナー)、さらに店長とお客さんへと繋がっている。まさに昔ながらの商売人スタイル。といった感じだ。

具体的施策

じゃあ実際何をしてるの?となると

  • SV(スーパーバイザー)が高頻度で店に足を運ぶ。
    一般的にはSVは売上重視なビジネスライクな関係性。ワークマンでは売上より関係性重視。定期的にアンケートを取り、困っていること、悩み事と、売上とは関係ないような感情のエラーまでを探る。とことん関係最優先の戦略である。

  • コンビニより加盟しやすい初期費用設定・研修制度
    初期費用は50-200万、年収1,600万のからくりがある。9日間で店長になれるサポート体制も整えている。

  • 収入は売上1割。固定ロイヤリティ制度
    一般的には売上に応じてロイヤリティが上がり本部が儲かる仕組みだが、店が儲かれば店長/オーナーの懐も儲かる構成だ。

  • 採用面接/審査は厳しい
    常連客とは「元気?」「あれ入荷したよ」とタメ口を使い、朝早い常連客の為に、通常開店前に店を開けて対応する。こんな店長が多い。本部強制ではなく、自ら判断しての行動である。そこにはスキルや経歴より、「人柄」を重視するワークマン式、採用基準がある。

  • 店内にはプロ仕様・一般仕様と2つの顔がある。
    お客にはプロ職人もいれば、一般の方もいる。プロ職人は購入品が決まっており、一般の方はウインドウショッピングをする。となれば店はその動線を考え、フロアには全く異なる2つの店舗が同居しているのだ。

  • 売上低迷店舗から改革を進める
    一般的には売上低迷店舗は契約打ち切りが通例である。ワークマンでは、むしろそういった店舗程、改革に着手する。その為にオーナーと話し合い、課題を年密に認識する。場合により流行りのワークマン2への提案も行う。結果、全国店舗の平均年間売上高は1.6億円、改革で売上2倍以上の店舗も珍しくないとか。

  • 突出した人材は求めない凡人経営
    タレント攻勢ではなく、誰がやっても同じ結果にすること。働き過ぎず、長く続けられること。こんな考え方がワークマンにはある。
    だから本部から休日カレンダーの設定をしていたり、在庫管理はシステムで自動一元化(発注まで)できるものを3年以上かけて改良を続けていたり、親族でも一から面接して採用可否を決めたりと。本当に丁寧に1つ1つ向き合っている。

これらがワークマン式、ホワイトフランチャイズだ。以上。

著者:土屋哲雄

土屋 哲雄は、ワークマン専務。 1952年埼玉県深谷市に生まれる。渋沢栄一の故郷でもあり、叔父でベイシアグループ総帥の土屋嘉雄も同郷。カインズホーム会長の土屋裕雅は従兄弟。 埼玉県立熊谷高等学校を経て、東京大学経済学部を卒業し、三井物産に入社。中国でワープロを作る会社を立ち上げるなどの事業に携わる。 
Wikipedia

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