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お互いの今を輪切りにする「リレーション・マッピング」

セルフマイニングとは、自分の歴史や置かれたシチュエーション、その背景を言葉にしていきながら、そのキーワードを紡いでいくことで、自分というものをより明確にしていこうという自己分析の手法です。

今回は、その中でも現在を輪切りにする「リレーション・マッピング」の手法を紹介したいと思います。基本的には、二人一組で、片方がインタビューをしながらメモを書いていく方式をとります。インタビュー時間の目安は、一人20分程度ですが、時間に応じて短くしたり長くしても大丈夫です。

手順① 全体像を明らかにする

紙の真ん中に相手を置いて、関係性を書いていきます。
まず、ざっと関係するコミュニティを書き出す。
例:家族 / 学校 / 仕事 / サークル / プロジェクト / 友人 等)  
各コミュニティで、その人の役割や状況を聞きます。
※状況=うまくいってるのか?/ いってないのか?

手順② 全体を眺めて重要そうなところを深堀りする

全体像を眺めながら、理想的にはどうなっていたいのかを、ざっくりと聴きます。それによって、上手くいっているところ、なんとかしたいところを把握し、重要そうなコミュニティのあたりをつけます。

次に、重要そうなコミュニティ、その中での関係性をなぜ大事にしたいのかを聴きます。それが大事に出来ると何が変わるのか? 大事に出来ていない理由はなにか?など、「なぜ?」を繰り返しながら、深堀りしてみてください。

聴き手は、コミュニティ同士の関係性も俯瞰しながら、全体の中で、どこがボトルネックになっているのかを探りながら話を聴いてみてください。一見、とあるコミュニティの問題かと思いきや、家族の関係がうまくいっていないことに起因するということも有り得るからです。

手順③ お互いに共有する

書き出したリレーション・マップを相手に見せながら、相手の状況を説明していきます。助言をするつもりで、お話してみましょう。また共有しながら、気づきがあれば、それも書き足していきます。共有時間は、一人5分程度が目安です。

お互いに共有が終われば、それで終了です。書いたリレーション・マップは、相手にプレゼントしましょう。

リレーション・マッピングは、現在を輪切りにする。

リレーション・マッピングは、一人でも行うことは可能です。ただ、二人組で質問されながら答えていく形を取ることで、客観的な目線を取り入れることができます。無意識的に重要視していることや、繋がってなさそうでつながっている関係性に気づくことがあります。

その時の関係性を映し出すので、また時間が経つと変わってきますので、定期的にやってみるのも面白いでしょう。

また、チームで他己紹介的に、リレーション・マッピングを使って、お互いの紹介をすることで、その人の置かれている状況を知ったり、何を重視しているのかが分かるので、プロジェクトなどで、各メンバーの力を入れたいことやコミット量を把握しながら進め方を検討することにも活用できるでしょう。

ぜひ、活用してみてください。
次回は、セルフリーダーシップを引き出す、まさに自身を長い目線でマイニングする、フルバージョンのセルフマイニングの手法を紹介します。

文責:小田部 巧

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