詩 雨に流される前に

夕方の雨がせまっている

あの雲が来たら

僕は雨にうたれ

記憶が流されてしまう


ずっとずっと

頭がすっきりしないんだ

靄がかかったように

意識が薄れる

左右の感覚も曖昧

もうここまで来て

しまったんだな



君が好きな空は

どんな空なんだろうか

君が生きてきた時間の中で

忘れられない空はあるのだろうか


君の大切な思い出は

いつの思い出なのだろうか

ふと思い出してしまって

ふと笑ってしまうような

そんな思い出は

どんなものなのだろうか


君が大事にしているものは

どんなものなんだろうか

手にとって眺めては

大切なものと思う

それはいったい

どんなものなんだろうか


君か描きたい未来は

どんなものなのだろうか

そこに向かって歩みたい

そう思い少し温かくなる

そんな未来は

どんなものなのだろうか


君の中に僕は残るのだろうか

できればどれかのカテゴリーで

1番が良い、なんて言わないから

どんな形でも

僕は君の中で残るのだろうか


頭がすっきりしないんだ

僕の意識はピントを絞るように

縮んでいくのかもしれない

思考が鈍っていく


少しでもいい

僕がいた記憶を

君が抱えていてくれたらな

そう思っていると

僕は雨に流されてしまった

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