小さな紙に好きと書いた 僕はその紙をぐちゃぐちゃに丸め ポイと捨てた そして僕はまた新しい紙に好きと書いた また同じように捨てた いつの間にか丸くなった紙が たくさん転がっている 僕は大切にその紙を一つ一つ 綺麗に広げて重ねていった しわしわになった好きを これは捨てられない大切なものだと思い 必死でのばした そうするとこのしわだらけの紙を 君に届けたくなった 君はそれでいいと言ってくれた すきをぐちゃぐちゃに丸める僕も それを伸ばして大切にす
僕たちはせいので 背中を向け 振り向かずに 知らない方へと歩む 肩を落とさないように 下を向かないように いつもの歩幅で前を向いて しばらく歩いて僕は 方向を右へと変えた 前から吹く風がとても冷たく 歩くのが嫌になったんだ 横から吹く風もまた 痛いぐらいに 僕の体から体温を奪う 耐えきれずに また右へと進路を変え 背中で風を受けることにした しばらく歩いていると 君と過ごした記憶の匂いがして たくさんのことを思い出した 思い出していると
君の世界に 小さな種を植えた そこから小さな芽が出て 少しずつ大きくなっていく そうこうしているうちに 小さいけれども とても鮮やかで綺麗な花が咲いた 君のように真っ直ぐ綺麗な花 花は枯れて次の種を落とす そして去年よりも一つ花が増えた 少しずつ少しずつ 増えていく 少しずつ少しずつ いつの間にか 僕らを埋めるほどの花が 一面に咲いてる 風に揺れながら 様々な色が僕らを優しく撫でる 僕たちは穏やかに 眺めながら涙した 綺麗だね 本当に
君の世界に 僕の願いを少し置いてくれないか 君の世界に 僕の言葉を少し置いてくれないだろうか 少しでいい ほんの少し 君の笑顔や幸せを願う僕の思いを 君の素晴らしさを伝える僕の言葉を 少しでも君の世界に届いてほしい 君の世界に少しでも色が 温かな色が 僕じゃなくてもいいから 少しでも色を 変わらない場所で 僕は君を見つめ 待っている 待ち続けている 何があっても そっと手を差し出せるように ずっと並んで歩けたら 当たり前のように手を繋い
古いタンスの右上には 良く使うTシャツが入っていて 上の三枚のローテーションがほとんど その左には下着類が小さく畳んで 詰め込まれている 僕の記憶も同じように少し雑に分類されていて 大切なものは上のほうにあって 何度も引き出されては また入れられている そんな中でも君との記憶は とびっきり特別すぎて どこになおせば良いのか分からずにいた というよりも大切なお守りのように または、自分の皮膚のように 常にあって 自分と切り離せないほど 近くにあった そん
高速道路の看板が 青く照されている 今日が終わるのかと 僕は感じた スロービートの曲が流れている 隣にいる君の手を握りながら 僕は 僕は君を離したくないと思った その思いがお腹から溢れて来て 言葉になろうとする寸前 喉元で詰まってしまう 君と離れたくない それはずっとずっと 離れたくないという思い 叶わない思い だから君の手を強く握りしめる 今この時だけはと 街の小さな明かりたちと 行き交う車のヘッドライト 青く照らされた看板は もうい
君の声が聴こえる 君が発した振動が 周波数に変換されて 僕の元に届く その音を聴いて 僕は心を温かくする 大好きな君の声が 僕の耳まで届いている 僕は君の声が好きだ 少し戸惑いながら それでも陽気な 君のもしもしを聴くだけで 僕の心は晴れやかに その声をずっと聴きたくて たわいもない話を ずっとずっとしてしまう 君は退屈してないかな 声を聴きながら 僕は君との過去を振り返る たくさん触れた 君の体や 君の唇 その一つ一つを 思い出
この気持ちは いったいなんなのだろう 君を思うと胸がぎゅっとして 君と居れないことが 辛くて辛くて 君の隣にいる人が 僕であればいいのに なんで僕じゃないの なんでなんだよ 何をしてても 誰といても どこにいても だめだ 君は僕の頭から 決して離れないみたい ずっとずっと 住み着いてる 夕方へと向かう 太陽を横目に 稲穂で輝く 道を車でかき分けていく そうか 寂しい気持ち そうだ これは 寂しい気持ち あまりに時間が 経ち
大きく縦に成長した雲は 夕方の少し赤い空を隠しながら いつもより早く動いていた 色づいた雲の大きさに 僕は圧倒され 額の汗を拭う しばらくすると雷がなり 湿度が上昇していることを 肌で感じた ポツポツと地面を打つ音 しだいにしだいに 強く激しくなっていく 雨に濡れる僕はふと 君の空を見た 雲が去ったその空は 綺麗に澄んでいた 君はきっと澄んだその空の下で 空を見上げながら綺麗だなと 思っているのだろうか 僕の体から雨が滴っていた この雨
夕方の雨がせまっている あの雲が来たら 僕は雨にうたれ 記憶が流されてしまう ずっとずっと 頭がすっきりしないんだ 靄がかかったように 意識が薄れる 左右の感覚も曖昧 もうここまで来て しまったんだな 君が好きな空は どんな空なんだろうか 君が生きてきた時間の中で 忘れられない空はあるのだろうか 君の大切な思い出は いつの思い出なのだろうか ふと思い出してしまって ふと笑ってしまうような そんな思い出は どんなものなのだろうか 君が大
蓋をした筈の入れ物から 押し出すように溢れている この懐かしい温かい気持ちに 僕は気付かぬふりをして過ごしていた ある時 ふとその蓋を開けたくなった そっと開けてみる すると、止まっていた血液が 全身をすーっとめぐるように 君への好きが体中に浸透した 瞬く間に僕はあの時の思いを あの時のままに抱く あぁ とっても好きなんだな 結局好きなんだよ 届かぬ君へ 届きたいもどかしさも 手に入らぬ君を どうしても求めてしまう思いも 懐かしい 素直
小さな心臓が ドドドドッ ドドドドッ 小さな手へ 小さな足へと 駆けめぐっていく 僕よりも少し早く 首もとで脈を打っているのが分かる 頑張って血を送り出している この小さな心臓に 頑張れ頑張れと僕は祈り続ける 必死に生きようと 頼りの少ない世界で 頑張っているんだね 僕の手を握り 虚ろな目で僕を見つめる 優しく頭を撫で続ける 小さな君に僕がいるよと 伝わるように ずっと隣で 何度も何度も 大切な君の隣に 僕はずっといるから 大丈夫
空を見て ほら、こんなにも澄んだ青空が広がっているよ 知ってた? こんなにも青く柔らかな空が 僕らの上に広がっているんだよ 秋の空だね 僕らの世界は何時だって縮んでしまう ぎゅっとぎゅっと縮んでしまって いつの間にか一人になっちゃう そんな時は見上げてほしいんだ こんなにも広く こんなにも綺麗な色が 僕らを包むように広がっているんだよ 世界は綺麗なんだ 虫や鳥の鳴き声や川の流れる音 少し冷たい風 美しいものがたくさん溢れている 世界は捨てたもんじゃないんだぜ
君が朝起きて憂鬱な時 僕は届かないところから頑張れを送る 君の足取りが重い時 僕は優しく背中に手を添える 君が失敗して落ち込んだ時 僕は君の素敵なところを10伝える 君が自分を許せないとき 僕が代わりに君を許してあげる 大丈夫だよ いつだって僕は君の味方で いつだって僕は君の背中を押している 頑張ることをやめたっていい また一からスタートすれば良いし 別にとどまっていてもいいさ 君は君のままで素晴らしいの それは何があろうと変わらないから 恐
誰かと関わる度に思う 僕は君が好きだということを 話をして楽しい人でも 君と比べると全然で 一緒に居て気が楽な人も 君を思うと何てことはない 誰かと関わる度に 君が大切であると知る 誰かと話をする度に あぁやっぱり君なんだなと 身に染みて思う 人が溢れるほどたくさんの世界で 僕らは二人で完成するみたいな 僕の世界と君の世界が重なる 知らぬ間に それが当たり前であったかのように 重なりあったその世界が 体に馴染んでいく そうなればきっと そ
苦しみをぶつけ合った日々や 幸せが僕らを包んだ日々 その中にいた僕らは必死で 先のことなど考えられないほどだった それもこれも過去になりながら 僕らはまた新しい時間の中で 必死に足掻きながら生きていく 振り返るとこんなにも時間が経ったのかと驚く 僕らは目一杯になりながらも これだけの時間を過ごしてきた 乗り越えたり慰めあったり 支えあったり愛し合ったり なんて素敵な関係なんだろうね 簡単なことではないはずなのに 僕らにはそれが出来ている 過去の積