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もうすぐ還暦のTomです。2022年10月より躁鬱を再発し休職中です。 音楽と写真、将…

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もうすぐ還暦のTomです。2022年10月より躁鬱を再発し休職中です。 音楽と写真、将棋、サイクリングが好き。 作家では村上春樹、石田衣良、芥川龍之介、太宰治が好き。 死ぬまでに人間失格のような中編を世に問いたいです。

最近の記事

(短編連続小説)『リボルバーを胸にウォークマンを片手に』

あらすじ俺はクリスマスイブの夜、銀座でおもちゃのレボルバーを拾った。 そしてウォークマンでFMを聴きながらレボルバーのことは忘れて北に向かい歩き出す。  そんな中俺は周囲の不自然さからふと気づく。もしかして俺は監視されているのか?  俺は偶然、学生時代好きだったいさ子に出会う。 でもいさ子が俺をはめようとしていたことがわかり自暴自棄になった俺はFMのDJと心中することにする。  俺はスタジオ目指して方向を変え歩き出す。 だがスタジオにたどり着く前に待っていた結末は俺の期待を根

    • 短編小説『リボルバーを胸にウォークマンを片手に』近日連載

      20代の頃、僕はなかなかに真面目に賞を目指して色々な短編小説を書いた。会社から帰って来て夕食を終えるとNack5で斎藤千夏のDJを聴きながら初めてのボーナスで買ったパソコンで一太郎というソフトを使って毎日1時間から2時間くらい書いていた。  会社の友人が劇団をやっていてその劇団用の脚本を書いたこともある。  そして20代の終わり頃、一つの区切りとして書いたのが『レボルバーを胸にウォークマンを片手に』という小説だ。  この小説を書く数年前、僕は実際に銀座から東銀座、そして

      • 榊いずみは歌詞もいい

        榊いずみさんは橘いずみ時代の「失格」の頃から好きでライブも観に行ったけど結婚して榊いずみになってからの曲を昨日聴いたらもっと良かった。  「LOST AND FOUND」という曲でサビの後で「妄想さ」と来る。自分も時々妄想か現実かの闘いをしているのでこの歌詞には正直やられた。最後は「想像さ」とダブルミーニング。曲調もミディアムアップテンポでこんな素敵な曲を書けるのはやはり彼女以外にはいないと彼女の良さを再認識したところ。  みなさんもぜひ聴いてください。

        • Milk & Honey

          Milk & Honey。牛乳に蜂蜜を混ぜただけの飲み物だ。初めて飲んだのは軽井沢の万平ホテルだった。「わっ、これ上品で素敵な味だな」と思ったものだ。このホテルはジョンとヨーコ夫妻もよく泊まっていたらしく、ジョンの遺作に同名のアルバムがあるのは偶然だろうか?  これなら自分でも作れると思いつつ、あれから10年近く経ち、昨日ふと思い立って自分で普通の牛乳に普通のハチミツを入れて作ってみた。ハチミツはかき混ぜても最初なかなか溶けないが10分くらい放おって置くと自然と溶けた。僕は

        (短編連続小説)『リボルバーを胸にウォークマンを片手に』

          彼女のポエム

          この詩を読むと彼女は本当に優しくて繊細な心を持っていたのだなと思う。  シンプルで、わかりやすくて、ちょっとドキッとする。  僕も書き換えをしてみたくなるがオリジナルの良さを汚してしまいそうなのでそのまま載せます。  その後の彼女の詩もぜひ読んでみたいけど叶わないだろうな。。。        『三つ葉のクローバー』      四つ葉のクローバーをさがす時       三つ葉のクローバーを       つめたくみたり      いじめたりしちゃだめよ     

          彼女のポエム

          布袋寅泰「BEAT EMOTION」の歌詞が好きだ

          布袋寅泰はBOOWYの頃はあまり聴いてなくて吉川晃司と一緒にやったCOMPLEXで好きになった。その頃出たソロアルバムGUITARYTHMⅡのアルバム2曲目のBEAT EMOTIONにシビれるフレーズがある。3番のはじめにある  「まずまずの人生をこのまま送るか?   二度とない人生を求め続けるか?」  これをヘッドフォンで聴いていて耳に飛び込んできた時はドキッとしました。  もちろん二度と無い人生を求め続けたいですよね。  あ、あともちろん詩だけでなく曲もメチャク

          布袋寅泰「BEAT EMOTION」の歌詞が好きだ

          映画トルーマンショーと唯我論

          自分の死後も世界は続くのだろうか?などと言う人がいると今でこそ「何を感傷的なことを言ってるのだろう」などと思うが僕も20代後半までは自分以外の人間がもしかしたらロボットではないか?とか自分はこの世の中で特別な存在なのではないか?などという唯我論に取り憑かれていた。  映画、「トゥルーマン・ショー」は僕の描いていた唯我論の世界に近く、いたく感動したものだ。また「世にも奇妙な物語第242話」で放映された「 ロンドンは作られていない」もかなり自分の感覚に近く、清水義範の原作「唯我

          映画トルーマンショーと唯我論

          BLTサンドイッチの幸福

          時々とても食べたくなる。そして僕の場合、ベーコンの代わりにハムなのだ。そしてトマトは絶対に必須、無くてはならない。パンは普通の食パンでいい。その上にマーガリンを塗りさらにマヨネーズを薄く塗る。そしてレタス、ハム、トマトの順に重ねる。トマトは全体を覆うように3つ4つたっぷりと。  そしてカフェオレと共にいただく。がぶりと一口。レタスのシャキシャキとした食感の後にハムが続き最後にトマトが口の中で潰れて口の中に拡がる。うーん、幸福。  あっ、明日の朝食べたいなと思った時に冷蔵庫

          BLTサンドイッチの幸福

          なんのために表現するか?

          僕と大学時代の友人の彼は二人で都内一大きな公園を歩きながら色々なことを話した。 僕らは大学卒業後、共に就職し、彼は一度会社を辞めていた時期もあったが同じ頃に結婚し、共に子供が生まれ家を買い、ローン返済のために会社に通うサラリーマン同士だ。  彼は詩や脱力系マンガを書き、僕は写真を撮ったり文章を書くのが好きでお互い何か一緒にコラボしようという話になったが「何のために書くのか?」という話に及んだ。 「もし誰も読んでくれなかったら書かないでしょ?」と僕。  「日記ならともかく

          なんのために表現するか?

          芸術家より感性が鋭い人はたくさんいる

          若い時は感性が鋭いのかもしれないが、何分それはかなり一人よがりで自分中心な感性だと思う。まあだから尖ったものが表現できるのかもしれないし、歳を重ねると他人の気持ちはわかるが鋭いものは感じなくなるという二律背反なんだろう。  僕は若い時、モノを創る人こそが感性の鋭い人だと思っていた。ミュージシャンや詩人、小説家、絵描きとかアートに関わる人が感性が鋭くて逆にサラリーマンなんて感性の鈍い典型だと。  でも今はそうは思わない。モノを創る人は「表現欲求」は強いかもしれないが必ずしも

          芸術家より感性が鋭い人はたくさんいる

          頭の中で耳鳴りがする

          それは突然やって来て僕を襲う。最初にその感覚に取り込まれたのは19の時だった。感覚がものすごく鋭敏になり、誰が味方で誰が敵かが肌で感じられるようになる。  周囲の人は気づいているのだろうか?僕はまるで秘密警察に追われた指名手配者のような気分になる。この電車に乗るべきか?いや一本やり過ごそう。この信号を渡るべきか?えいっ、信号無視してあいつを巻いてやろう。  僕はパラレルワールドに興味があるが、こういう時はもう一つの世界からこの世界へ誰かが送り込まれているような錯覚にさへ陥

          頭の中で耳鳴りがする

          20代の頃書いた詩

          20代前半に書いた詩。  梶井基次郎の「檸檬」とかエレファントカシマシが好きでした。 今思うと今日の躁鬱を予感させるような内容でした。 『PURE』   それを純粋というのかい?   忘れかけていた生のレモンの香り。   表現することすらできない。   表現する手段さへ持たない。   表現する対象さへいない…俺には  いったいどこへこの気持ちを投げかけたらいいんだ?!   道を踏みはずすまいと   先人の言ったことばかり気にして   真面目にやれば、それ

          20代の頃書いた詩