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『けものたちの名前』が出来るまで vol.18 〜アー写撮影・写真家”渋谷征司”〜

ROTH BART BARON という意義について砂里さんに伝えていたことは、古きへの畏敬の念とテクノロジー、進化への希望だと説明をした。
結果、決まった撮影場所は京都だった。

2019年8月17日
In 京都

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早朝6時にロットの2人と渋谷駅で待ち合わせをし、11時待ち合わせの京都の焼肉レストランまで、東名高速を僕の車で飛ばした。
まずは、撮影して下さる澁谷さんと近藤さんと皆んなで打ち合わせも兼ね、ランチをしてから撮影をしようという段取りになっていた。

近藤さんと澁谷さんには既にロケハンをして頂いたとのことで、内容を確かめながら昼食をとった。

早速、撮影はスタジオから。

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『けものたちの名前』の最新MIX音源をかけながら撮影が始まった。
今までも何度か撮影には立ち会ったが、澁谷さんは上田義彦さんのように、とにかく1、2枚のタイミングを待つのではなく、かと言って何枚も多くのシャッターを切るということでもなかった。
2人のスタジオでの撮影に立ち会うのは初めてだったので些か気恥ずかしい心地がした。

早々とスタジオを出て、屋外での撮影。

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撮影地区は京都の北エリア、宝ヶ池公園や妙満寺で行われた。
移動する度に、磁場を感じる説得力のある撮影場所と、既に澁谷さんのイメージの中にある写真の構図が既に写真集として完成されている感じがして、流石だと思った。

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三船は普段から撮影には慣れているので佇まいは自然、または意図して見せ方を試行錯誤し、カットが増えていく。
中原くんが少しずつ撮られることに慣れていくことを澁谷さんは嬉しそうにしていた。

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最後、宝ヶ池公園で緩やかに陽が暮れるころ、台風の直後で水面がいつもより高く独特の雰囲気が漂っていた。
京都北部を一巡り、目的の撮影が終わった後、澁谷さんは「あとは自由にしていて下さい」と言ってそれぞれに振る舞う三船と中原くんをなんとなく撮影していた。

仕上がった写真が送られてきたとき、その自由なロットの2人を撮影した写真がこれまたとんでもなく素晴らしかった。
その写真を澁谷さんのことを良く知っているロットのレーベルの担当に見せたところ、「これが澁谷征司ですよ!」と言ってとても喜んでいた。
お願い出来て良かったと思った。

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澁谷さんの印象は、そこにいるようで意識の半分は何処か違うところに彷徨っている、そんな感じだった。
撮影には娘さんを連れてきていたのだが、彼女と手を繋ぐことでかろうじて現世に留まっている感じでなんとも迫力があった。

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池のほとりで自由な2人が撮影された写真はCDやレコードのブックレットに掲載されていますので、どうぞ楽しみにしていて下さい。

澁谷征司(しぶや せいじ)写真家
東京都出身
95年頃より独学で写真を始める。写真集に『BIRTH』『DANCE』『A CHILD』等がある。
個展は2012年『LETTERS』(箱根彫刻の森美術館)
2018年『Do you know where you are ?』(青山スパイラルガーデン)等多数。

続く。

ROTH BART BARON

Makuake : ROTH BART BARON 最新作『けものたちの名前』とツアーを成功させたい!


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