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言語化って大切

ヌーラボのTATSURUです。
今日は、少しテイストの違う話をしたいと思います。

テーマは「言語化」の大切さです。


言語化とは


世の中には言語化できていない事がたくさんあります。
自分の体験や経験を通じて発想したアイデアを正確に人に伝えられる事はほぼ不可能に近いほど非常に難しい事です。

そもそも言語も万能ではなく、読み手によって誤解を生じさせますので、本当によく考えて言語化しないと真意をくみ取ってもらう事は困難なのです。

そんな不完全な言語であっても、言語以上に意図を正確に伝えられるツールも存在しないのではないかと思います。

昨今は動画などもありますが、余分な情報も多くなってしまい、本当に大事な事を伝えられるかというと難しいものがあります。

動画も結局のところ言語を音声で伝えつつ、字幕を載せているのですから、言語なのです。

伝わらない気持ち


気持ちはなかなか伝わらないというと、皆さん納得でしょうか、そうでもないでしょうか。

言葉を尽くしても伝わらない事もありますが、多くの場合言葉のチョイス言葉の不足が原因のように思います。

書けない事というのもあります。読み手の気持ちを忖度したり、ニュアンスが強すぎたり・弱すぎたりと正確に伝える事はなかなかできません。

それでも、言語以上に伝える方法をまだ人類は発明できていないのではないかと思います。そのうちテレパシーが使えるようになるかもしれませんが、現時点では、言語で気持ちを伝えるしかないと思います。

絵や図も言語


私は絵や図も言語だと思います。ソフトウェアを開発しているといろんな図が出てきますよね。UMLというのはまさに図の言語だと思います。

なので、絵も立派な言語なのです。

絵と文字を使えば、より多くの事を伝えられますが、どちらも注意しないといけないのはをかけるという事です。

書き手も読み手もが無いかには注意しないといけませんし、絵は特に増幅させるようにも思います。

嘘が蔓延する世界


SNSの登場で世の中には嘘が蔓延するようになりました。言葉も絵もどこに真実があるのかを探すのが難しいようになったと思います。

拡散・増幅されるようになりました。AIを使えば、簡単にそれっぽい嘘が書けます。嘘の絵が生成できます。

それは、本当が何か解らなくなるほどの量と質で本当を覆い隠すほどです。悪貨は良貨を駆逐するとは良くいったものです。

だからこそ、本当のことを「言語化」する必要があるのです。

何が本当なのか


本当のこととは、事実を元にした検証可能な物事だと私は考えます。嘘が蔓延したせいで、面倒な事ですが、本当である証明をしなければならなくなったのです。

だから、思っている事考えている事が本当なのか、なぜそう思ったのか、そう考えたのかのプロセスも含めて言語化しなければ、読み手は本当かどうかを検証できない時代になったのです、

いわゆる、ソースをだせという事です。

文章に思考のソースをつけてはどうか?

昔から、信頼に足る文章には、多くの注釈出典などが記載されたり、絵や図を用いて、どれだけ信頼性があるかを表してきたと思います。

論文出版物であるならば当然の事でしょうが、一般的な文章にまでつける事はありません。

特に、社内のちょっとした文章にまで、そこまで要求する必要があるかは疑問です。

ですが、あえて私はソースをつける事を提案したいと考えています。しかもそのソースは、論文などのように参考にした外部文書などではなく、自分の内側にある、思考のソースです。

思考のソースとは


これだけ情報が溢れた世界では、それぞれの思考もどういう経緯でそのように考えるに至ったか理解し難くなっています。

その人のバックグラウンドとして、どういった教育を受けてきて、何に影響されて、何の経験に基づいているのかという複雑な組み合わせでその思考は紡ぎだされているはずですが、前提としてバックグラウンドを理解していないとわからない事があるように思います。

思考のソースとは、そういったバックグラウンドをいちいち全部書かなくても良いかわりに、答えを導くに至った途中式を残す事で検証可能な文書を残せないかという発想です。

具体例として、「言語化って大切だな」と思った経緯を以下に記載します。

  1. 雑談から素晴らしいアイデアを人から聞く

  2. ただしそのアイデアを他人も素晴らしいと感じるか疑問があった

  3. アイデアがどのようにして発想されたのか経緯を聞く

  4. 経緯を聞くと本人の説明により、そのアイデアの本質をつかむ

  5. その本質に基づくとアイデアは具体例でありそれが全てではないと解る

  6. 他の人も感じるであろう疑問本質を説明する事で解消できると確信する

  7. 本人質問されるまでその本質を言語化できていなかった

ややこしいですが、上記が今回の言語化について書こうと思った思考のソースです。図にするとこんな感じです。(弊社のCacooを使えば簡単に思考を整理できますよ!)

「思考のソース」の例(by Cacoo)

なぜ思考のソースが必要か

いくつか理由はありますが、主に以下の通りです。

  • ①人の記憶は曖昧ですぐに忘れ、都合よく改変する

    • 何か決めたり、考えたときに、どうしてそう考えたのか、そのときの状況やなどを忘れてしまう事があり、後付けでもっともらしい理屈を並べる事があると思います。

  • ②他者にどこまで何を考えたかは伝えにくい

    • 答えにいきつくまでに、いくつかの疑問について確認したり質問した結果を残しておけば、読み手は「同じ質問してくれている」という事で理解が深まります。逆にこの質問はしていないなという確認もできます。

  • ③思考が解らないと何を改善すればいいか解らない

    • もし、そのアイデアに何か不足があれば、それが不足した要因を考える事ができます。仕事であれば、イレギュラー要素検討漏れがあるなどです。

今回は抽象的な思考のソースだったので解りにくいかもしれませんが、上記のような効果があるように思います。

タイパが悪い?

もし、このアイデアを誰にもシェアしない、引き継がないのであれば労力と効果が見合わないかもしれません。

仕事においては、シェアする必要性引継ぐ可能性を考えておくこと結果自分を助ける事になると思います。そのとき、自分がすべてを説明しなくても良いように思考のソースを公開しておくことで、読み手ある程度深いところまで把握することができます。

解らなかったところだけ補足すれば良いですし、思考のソースを更新していけば、誰もが理解できる可能性が高くなりますので、結果としてタイパは良くなると思います。

結論


アイデア気持ち言語化はすごく難しいけれど、「思考のソース」を書いてみると、言語化できるかもしれません。

そのときは、ぜひCacooを使ってみてください。

今回、このテーマを書こうかと思った理由は、SNSの短い文章では真意が伝わらないと感じた事と、素晴らしいアイデア気持ち正しく伝わらないもどかしさを感じる出来事があったからです。

思考のソースの試みはまだ思い付きのレベルですが、大事な事を伝える参考になればと思います。

ではまた。


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