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ミラーDFの特徴とメリット・デメリット(ラインアウト)

今回は、①ミラーDFの特徴とメリット・デメリットを書きます。

ラインアウトのDFには、かなり大きく分けて下記2種類あると書きました。
①ミラーリング
②決められたポッドで上げる

ただ前回、完全にどっちかに振れる訳ではなく「チームのさじ加減」と書いた通り、組み合わせが必要になってきます。
というわけで、各システムの特徴が頭に入っていると、どのように調整していくかがわかりやすいのではないかと思うので、整理しておきます。

1.ミラーの特徴

ミラーDFの特徴は、ざっくりいうとこんな感じです。

 ① 相手の動きに合わせて動く(移動&役割)
 ② 対面との1対1の勝負
 ③ 守備範囲が広い人がいる(特にショートラインアウト)

図1-1で、DF 5番の役割としては、
パターン1:AT4が前移動でジャンプ ⇒ バックリフター
パターン2:AT6が後移動でジャンプ ⇒ フロントリフター
パターン3:AT5がジャンプ     ⇒ ジャンプ
となります。

図1-2は、動いた後になります。
このように特にショートラインアウトにおいては、1人当たりのスペースが広い関係で、守備範囲が広くなる選手が出てきます。

ミラー図1-1

ミラー図1-2

2.メリット

では、ミラーDFのメリットと思われる事を挙げてみます。

 ① 対面との勝負に勝てば取れる(可能性が上がる)
 ② 5~15mの間で幅広くカバーできる
 ③ 分析して繰り返し練習すると阻止率が向上しやすい
 ④ 考え方がシンプルなので理解しやすい

3.デメリット

デメリットは、多くの場合メリットの部分の精度が高められなかった場合に裏返しとなります。

 ① 一人でも遅れたら上げられない
 ② 移動距離が長いので精度が落ちやすい
 ③ 相手の動きを個別に考えすぎると練習時間が多くかかる
 ④ 理解はしやすいが、判断と選択肢は多いので現場で迷う可能性がある

4.楽しい練習方法

補足として、楽しみながらできるミラーDFの練習の紹介します。

適当に4人対4人などでチーム分けをして、
その場で考えたムーブをお互いにやって、それに対してDFをします。

導入としては少し難しいですが、手軽に「裏をかいた」とか、「止められた」とか実感できるので結構楽しいです。

動きはシンプルに、マーカーを置いておいて色で判断すると時間をかけずにどんどんできます。(例:集まって「黄色で453のポッドでダミーして、赤で145で跳ぶよ」⇒フッカーに伝える)

本数を決めて、阻止率を競争したり、持ち時間を決めてその間に何回獲得できるかで、時間でプレッシャーをかけたりもできます。

ミラーDFのゲーム

このドリルを行った後の振り返りでAT、DFそれぞれが考えた方が良い事としては、下記の通りです。

AT
・どんなムーブが効いたのか?
・なんでそれが効いたのか?
DF
・対応が難しかったムーブは?
・なんでそれが難しかったのか?
・簡単についていけたムーブと、難しかったムーブの違いは何か?

以上を意識して取り組むと、DFの練習だけど、ATの練習にもなるし、どんな新しいサインをするのか考えるのも楽しくなると思います。

5.まとめ

上記のメリット・デメリットからとりあえず頭に入れておいた方が良いのは、この2つかなと思います。

・ 分析する材料があって、練習時間が多く取れるならおすすめ
・(種類によるけど)ダミーに対しては弱い

以上は最低限理解した上で、どのようにスキルアップしていくのか考えていきたいですね。

ただ、最も重要なのは、チームがやる事を理解して、それを高い精度で行う事です。
まぁほぼ全ての事がそうなんで、これを言っちゃという感じですけどね…。

次回は、②決められたポッドで上げる の特徴、メリット・デメリットを整理したいと思います。

以上
ありがとうございました。


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