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甲子園で初戦を突破する傾向があったのは○○タイプのチーム 【2022夏 甲子園出場校の傾向】
2022夏の高校野球の甲子園の結果を使って、また傾向を見ていきたいなと思います。
今回は、「はたして、甲子園で初戦を突破したチームには、どんな傾向があったのか?」を見てみました。
結論
結論から言いますと、以下の傾向がありましたね。
左腕投手が多い高校の方が、初戦を突破しがち
エース依存率が低い(地方大会で複数投手がバランス良く登板)学校も勝っている
地区予選でホームラン数が多い学校も、初戦を突破しがちでした(ご参考。打率よりもホームラン数の方が影響強そうです)
前提
いくつか、前提の条件みたいなことを書いておきますと、以下の通りです。
データは、全て各校の地区予選の結果のデータです。
オレンジの箱が、初戦を勝ったチーム。
緑が負けたチームです。
灰色の箱は、トーナメントの組み合わせ上、自分たちのチームは初戦だが、相手が既に1回戦を勝っているという試合が何試合かありました。そういったケースは、勝敗の査定から除いています。なので、対戦相手が既に一回戦を終えているチームは、灰色の箱にしています(分析自体には何も使っていないので、無視して頂ければと思います。というか、自分で省いとけば良かった。。)
今回は、結果的に3指標(左腕投手人数、エース依存率、HR率)のみについて書いていますが、もっと他の指標も確認はしました。が、特に傾向が見て取れたこの3指標を中心に書いています。
なお、厳密に統計的な検定等をしたわけでは無いので、あくまでグラフを見ての視認の結果であること、ご理解ください💦
ただ、おおまかな傾向は掴めているかなと思います。
ほな、個別のグラフを見てみます。
左腕投手の人数
![](https://assets.st-note.com/img/1670878022200-pBZU6AUtM6.jpg?width=800)
縦軸は、チームに在籍する左腕投手の人数を示しています。
初戦を勝ったチームはMaxで4人左腕がいたり、最低でも1人の左腕がいました。中央値では1.5人ですね。
最低でも1人の左腕がいるというは特徴的やなと思います。
一方で、負けたチームにももちろん左腕がいたチームはあるのですが、ご覧の通り、0〜2人でして、勝ったチームに比べると人数が少ない傾向がありました。
エース依存率
![](https://assets.st-note.com/img/1670878061401-AGnp4yF5T9.jpg?width=800)
エース依存率とは何なのか?という話もあると思いますので、まずはその説明からさせて頂きます🙏
エース依存率とは、僕が勝手に作った指標ですが😅、個人的には「あんまりエースに依存してへん高校の方が、勝ち上がりそうやな」という思いから、指標化してみました。
エース依存率 = 地区大会で最もイニングを投げた投手(エース)の登板イニング数/地区大会の全イニング数
エース依存率を低くできている学校というのは、つまりは複数の投手が力を持っていると言えます。監督が、そのようにチーム作りをしてきたことを示唆していると思います。
チームが甲子園で勝つことや選手の将来のことをよく考えている監督のチームは、エース依存率が低くなりそうですよね。(もちろん、たまたま学年に有力投手が少なくて、甲子園に出るために止むを得ずエース依存率が高くなるケースもあると思います。🙇♂️)
エース依存率は、低い方が良い指標と考えて頂けばと思います。
その方が、エース以外の複数の頼れる投手がいるということを意味していますので。
初戦の結果からしても、エース依存率が低いチームの方が、勝っている傾向が見て取れます。
勝っているチームのエース依存率の中央値は0.5程度。
一方で、負けているチームのエース依存率は0.7程度。
個人的には予想通りなのですが、やはり、複数投手のチームの方が、初戦を勝ちがちですね👍
野球は選手交代が無制限にできるスポーツですので、例え1人目の投手の調子が悪くても、すぐに他の有力投手が出てくるチームは、そりゃ強いですよね。
一方で、例え強力な絶対エースがいるとしても、そういう投手であっても調子が悪い日ももちろんあります。となると、投手1人に依存するチーム事情では、ギャンブル性が高くなり、負ける確率も高まるように思います。
こういった投手に関するギャンブル性を下げれることが、チームが勝てる要因になっているように思いますね。
ホームラン数(と打率)
![](https://assets.st-note.com/img/1670878102666-OYmIueNaQt.jpg?width=800)
上がホームラン率。
下が、打率です。
![](https://assets.st-note.com/img/1670878083161-V1WBuA2Miz.jpg?width=800)
ホームランと打率。
同じ打撃系の指標なので、どちらの方が影響がありそうかな?という視点で並べてみました。
もちろん、打率もホームラン率も良いに越したことはないという結果です。
これも、予想通りと言えば予想通りですよね。そりゃ、打つ方が勝つでしょう。
でも、並べてみると、ホームラン率の方が、打率よりも、勝ったチームの傾向が強いように見えます。🤔
四分位範囲もほとんど重なってませんから。
OPSなどの指標から明らかなように、長打力がある方がチームが勝つ確率が高まるというのは一般化してきていますが、この甲子園の初戦のデータからも、大まかにその傾向は見て取れますね。
雑感
「打率かホームラン率か」ということについては、僕は高校野球の指導者はやったことありませんが、一応ずっとプレーヤーをやっていた身としては、それなりに示唆があるなぁと勝手に思ってます。
つまり、指導者ならばチームの育成方針があるでしょうし、選手個人としても自分が目指す姿というものの設定があると思います。
その際に、コツコツヒットを打つスタイルを目指すよりも、ホームランなどの長打を目指す方が、結果的に勝つ確率を上げるということになるんやなと、今回の結果からも思います。(もちろん、今回のグラフだけでここまで結論づけるには根拠が足りないことは理解しています。あくまで、印象の話としてご理解ください🙇♂️)
僕個人は、ずっと「自分には長打は無理。コツコツ流し打ちのヒットを狙おう」とばかり考えて、(そのように指導もされて)小ぢんまりした打撃ばっかりしてました。それを、小学生から大学まで、ずっとやってました。
その結果、打ててたら良いのですが、全然打ててませんでしたしね😅
そんなことに、小、中、高、大とずっと野球をしてきて、ほとんどのバッティング練習の時間をコツコツ打撃を磨くことに使ってきたかと思うと、ほんま勿体無かったなと、今になっても思いますね😅
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