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【Amazon転換率UP】CVRの見方と上げる方法解説

【2024年6月7日更新】

本noteでは、Amazon出品商品が売れる確率を高める方法を解説しています。

Amazonに商品を出品してみたものの、思うようにお客様に購入していただけないと不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

お客様に商品を購入していただくためには、ご購入いただくに足る理由を用意することが大切です。

Amazonではどのように商品が売れるのか仕組みを説明し、売るための施策についてを本noteで解説します。

本記事の主な構成は下記のようになっています。

・【転換率の理解】売上を上げるために重要な指標
・【転換率UP施策】お客様に選ばれる販売施策
・【数値の見方】Amazonレポートから数値を読む

施策を実施してすぐに転換率が上がるものではありません。それでもやるべきポイントを押さえ継続することで、確実に購買は増えていきます。

ぜひ本noteを読んで着実な転換率アップを目指していきましょう。

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どうぞよろしくお願いします。


Amazonの転換率(CVR)とは



転換率が売上を上げるために重要な理由

AmazonのようなECモールとリアルな実店舗の大きな違いは、お客様が実物の商品に触れられる(見ることができる)かどうかです。

店舗ではたくさんの商品を一度に眺めることができ、それぞれを比較検討することが容易です。つまり、棚に並んだ商品群は一定確率でお客様に手に取っていただくチャンスを持っています。

一方でAmazonのようなECモールでは、当たり前ですが実物を見ることができません。更に棚の面積に制限は存在せず、無限と思えるほど商品がズラッと並んでいます。

そんなECモールでは、商品タイトルやサムネイルなどのファーストインプレッションで商品を見つけてもらえるかどうかが決まってしまうといっても過言ではありません。

そのため、商品ページを訪れていただいく貴重なチャンスを活かすためには、短い時間で商品の魅力を伝えきることが肝心です。

そこで注目したいのが、転換率という指標です。商品ページを訪れたお客様が購入することを転換(未購入から購入に変わった)と称し、その確率を意味します。

転換率とは?

商品ページに訪れたお客様が商品を購入する確率のこと


転換率の計算方法

「商品を購入したお客様の人数」を「商品ページに訪れたお客様の人数」で割ることで転換率は求められます。

転換率の計算式

転換率(CVR) = 購入者数 ÷ 商品ページアクセス数 × 100

本noteでは「転換率」と統一して述べますが、CVRやコンバージョン率などとも呼ばれており、すべて同じ転換率を指す言葉です。

1つ注意を挟みます。Amazonレポートからは売上分析に必要な数値を得ることができますが、ユニットセッション率という転換率(CVR)に似た指標があります。

ユニットセッション率の計算式

ユニットセッション率 = 購入点数 ÷ 商品ページアクセス数 × 100

こちらは一人当たり複数個の商品を購入された場合、転換率より高い数値が出てしまうことがあります。転換率と近いものではありますが別の指標として知っておいてください。

Amazonの転換率(CVR)の平均と目安

お客様が商品ページを訪れた際のチャンスを逃さないために、転換率を上げることが大事だと述べました。

次は、具体的にどの程度の%(パーセンテージ)を目指していけば良いのか転換率の目安を紹介します。

目標設定の仕方でも転換率の目安は違いますが、すべての販売者に共通する基準があります。それは平均転換率です。

どの程度の転換率を目指せばよいのかわからないという場合には、ひとまず自社商品が属するグループの平均以上の転換率を最初の目標に設定するのが良いでしょう。

平均転換率は商品価格と出品カテゴリにより異なります。ここれでは商品価格帯ごとに分けた平均転換率を紹介します。

すべての出品カテゴリごとの平均転換率を出すことは省きますが、気になる方は、セラースプライトという外部ツールを利用することで調べることができます。「キーワード転換率」から確認することができます。

キーワード転換率_セラースプライト

Amazonの転換率を上げる方法



転換率を上げる施策は準備に手間がかかるものが多く、それでいて実行後もすぐには結果が表れません。長期戦を覚悟してください。

ただし、これは他社にもいえることで条件は皆同じです。転換率施策はSEO施策より後回しにされがちなため、お客様に喜んで購入いただける商品ページをつくることそのものが差別化に繋がります。

これから紹介する4つの方法はすべての方にできる転換率施策です。各施策を実行し、競合商品と確実に差をつけていきましょう。

販売価格の調整

商品の販売価格は、出品カテゴリの相場価格帯に設定します。

厳密な相場価格というものは存在せず、取扱商品と同じカテゴリで商品検索をしたときのおすすめ順トップ10商品のおおまかな平均金額を求めます。相場の価格帯を知りたいだけなので厳密に電卓をたたいて計算する必要はありません。

このとき「スポンサー」と表記があるものは広告なのでカウントしないようにしてください。

ECモールはお客様が商品の実物を見ることができない代わりに、大量の商品の価格を一画面上で簡単に比較できてしまいます。

その際に、あなたの商品が競合商品よりも高すぎたり安すぎたりした場合は、すぐに買い物の候補から外れてしまいます。

まずはお客様のお買い物候補群の中に入るために、価格は相場価格帯のなかに収めていきましょう。

相場価格よりも安いならお客様はお得と感じ購入されやすいと思うかもしれませんが、「安い=チープ・信用できない」という心理の方が強くはたらきます。

転換率の最大化を狙うのであれば、施策も大多数の心理に合わせるのが無難な判断です。

セールとクーポン発行

販売価格では相場価格より安くするのは危険だと述べましたが、ある条件を満たすことができれば値引きをしても転換率を高めることができます。

ある条件とは、安値となる理由の開示です。

何の理由もなく競合商品よりも安い場合、お客様は商品の品質とサービスに不安を感じます。不安を感じさせないためには、安くなっているだけの理由を説明します。

「在庫一掃セール」「一周年記念祭」などがそれに該当します。こういった安くなっている理由を説明することで、お客様は安心してお得感を感じることができます。

値引き理由の開示効果

競合商品より安い商品を見つけた → 購入したいけど商品の質とサービスに不安 → (〇〇の理由)セール表記を発見 → 今日が特別安い!とお得感を感じる → 転換率UP

あなたも欲しい商品がセールで安くなっていると「今買わなきゃ」といった機会損失を恐れる気持ちになったことはありまんせか。

Amazonではセールやクーポンを発行する機能が備わっており、お客様が購入するかどうか迷っている背中を一押しすることが可能となっています。

Amazon内ではこういった一連の割引に関係するサービスをプロモーション割引といいます。

プロモーション割引

Amazon内セールやクーポン発行する機能

プロモーション割引ほど効果は出にくいですが、Amazonポイントを付与することで商品が選ばれる理由作りをすることもできます。

画像と動画の改善

Amazonに登録できるクリエイティブ(ビジュアルで商品訴求する手段)は画像動画の2種類です。

コンテンツ制作の難易度は画像よりも動画の方が高く、動画は時間だけでなくより高い専門性も求められます。

クリエイティブ制作をこれからはじめる方は、まず画像から開始し、ビジュアルでの商品訴求スキルが身に付いた後で、動画制作に着手することをおすすめします。

おすすめクリエイティブ制作ツール「Canva」

未経験でもクオリティの高い画像や動画が製作できるツール。
無料版でも問題なくAmazonクリエイティブを作ることができるが、年間12,000円の有料版を利用するとより質の高いものが製作できる。

Canva


ここでのポイントは、お客様に商品を購入いただくための手段としてクリエイティブを活用するという点です。

いくら綺麗な写真やわかりやすい図解を用意しても、それがページを訪れた方に求められていないものであれば購買には結び付きません。

転換率を高めるためには、顧客心理を考え、お客様が何を求めていてどのような表現をすることで魅力が伝わるか徹底的に分析します。

顧客心理を読み解く方法

・自分が出品するカテゴリで競合商品を購入してみる
・商品検索画面おすすめ順トップ10のクリエイティブを見比べる
・売れてる商品と売れてない商品のクリエイティブ差を言語化する

このような顧客心理分析ができれば、必ずしも競合商品より手の込んだビジュアル映えする画像を用意する必要性は低くなります。

ここからはAmazonで使用できるクリエイティブの種類を紹介します。Amazon商品ページには、画像を表示できる場所が大きく分けて2か所あります。

【メイン・サブ画像】
サムネイルのことをメイン画像といい、2枚目以降をサブ画像という。PCとスマホでは表示枚数や表示場所が違うため注意が必要。9枚まで登録可能。

【商品紹介コンテンツ】
モジュールを設定するA+(エープラス)とブランドストーリーがあり、任意の表示形式を選択可能。

かつては商品ページの転換率を高めるためには、商品説明(テキスト)も重要な要素の一つでした。

近年は動画を使用することで多くの情報を伝えられるようになったため、相対的にテキストの転換率を高める効果は小さくなっています。

また、画像にテキストを挿入しわかりやすく伝える方法を取ることもできるため、テキストを考えるリソースはクリエイティブ制作に割いた方が得策といえます。

商品ページで表示できる動画は1つのみです。たまに2つ挿入しているケースも見かけますがそれはプレミアムA+という特別な方法によるものです。

プレミアムA+の利用条件

・ブランドオーナーである。
・カタログ内所有の全ASINにブランドストーリーを公開している。
・過去12カ月間で商品紹介コンテンツの申請承認が5件以上ある。
※今は無料

動画を作る際にはその動画はどのような目的として使用するのか必ず意図を決めてください。

プロモーション動画で購買意欲を高めるのか、使用方法の解説で安心感を高めるのか。目的が曖昧な状態で制作した動画はうまく機能しないばかりか転換率を下げることに繋がりかねません。

【ビデオ管理機能】

商品ページに1つのみ動画を挿入可能。PCではサブ画像の6枚目、スマホではサブ画像の1枚目もしくは6枚目に表示。Amazonの仕様変更で順番が入れ替わることがあります。
※ブランド登録セラーのみ使用可能


高評価商品レビューを増やす

Amazonを利用する多くのユーザーは「買い物で失敗したくない」と無意識的に不安を抱えています。粗悪品をつかまされてしまったり、詐欺に合わないようにと、商品ページで真っ先にチェックするのが第三者による評価(レビュー)です。

お客様に安全安心な商品だと認識してもらうためには、ユーザーからの信頼の証でもある高評価レビューの蓄積は欠かせません。

Amazonにおける評価は、商品レビューストアレビューの2種類があり、その両方が転換率に影響を与えます。どちらも大事な要素ですが商品レビューの方が優先度は高くなります。

なぜなら、Amazonユーザーは購入する商品を比較検討することはあっても、カートボックスを取得しているショップまで吟味することは稀だからです。カートボックスについて後ほど解説します。

お客様は各商品のレビューを見て比較検討をします。数ある候補の中から自社商品が選ばれるためには高評価レビューを競合商品より集めておくことを目指します。

可能であれば画像や動画が含まれているもの。そして商品やサービスについて詳細に記載されているレビューであれば、よりお客様から選ばれる確率を高めることができます。

転換率を上げる応用施策



上記4つの基本施策を取り組むだけでも時間と労力を要します。これから応用編を解説しますが、初心者の方はまず基本施策にだけ注力してください。基本をできるようになった後に応用編に取り組んだとしても遅くはありません。

応用編では5つの施策を解説します。

ABテストの効果測定

制作した画像や動画のクリエイティブは、お客様が求めるコンテンツとなっていたかどうかは測定してみないことにはわかりません。

商品ページを制作する前に見込み客へのヒアリングなどのリサーチによってある程度の質を担保することは可能です。しかし実際に販売を行ってみたところ商品の売れ行きが芳しくないというのはよくある話です。

そんな機会損失を防ぐために有効な方法が、クリエイティブのA/Bテストです。

A/Bテストとは

クリエイティブ以外は可能な限り同じ条件下で2種類の商品ページを販売し、どちらの転換率が高いのか調べる効果測定の方法。

Amazonでは1商品1商品ページの原則が規約で定められているため、同時期に全く同じ条件下でABテストを実施することはできません。

それでも2週間程の間を置き測定することで、2種類のうちどちらがお客様に選ばれるクリエイティブなのか判別することは可能です。

テストするクリエイティブの項目は1つだけにしてください。2つ以上のクリエイティブを動かしてしまうと、どちらの何が影響を与えたのか正確な測定を行うことができません。

同様に価格やプロモーションなど各種条件も全く同じでテストすることで、より正確な良し悪しを知ることができます。

広告キーワードを見直す

広告で使用するキーワードは、購買に結びつく可能性が高いものを選択します。

アクセスが期待できる(CTRが高い)キーワードが必ずしも良いということではないので注意が必要です。

CTRとは?

Amazon内広告が表示された回数(インプレッション数)のうち広告がクリックされた回数の割合を表した指標。
CTR = 広告クリック数 ÷ インプレッション数 × 100

スポンサープロダクト(SP)広告を使用する際には、CTRとCVRを両方確認し、CVRが高いキーワードを優先して広告をかけてください。これで広告の無駄打ちを減らすことができます。

スポンサープロダクト(SP)広告とは?

Amazonの検索画面一覧や商品詳細ページに個別の商品を掲載できるクリック課金(CPC)広告。

応用編のA/Bテストと広告キーワードは、自社の努力により転換率をコントロールすることができます。

しかしながら、これから紹介する2つは競合商品との戦いとなり、自社でコントロールできる範疇を越えています。確実に実行するということではなく、目標指標と捉えてください。

カートボックスを獲得する

Amazonにはカートボックスという独特の仕組みが用意されています。このカートボックスを獲得することで複数のショップが出品している商品においては転換率を大きく高めることができます。

カートボックスとは?

お客様が商品購入ボタンを押すと、Amazonが指定している任意のショップに注文が入る仕組みになっている。抽選形式ではなく時間形式となっており、全出品者の中からAmazonに優良と判断されたショップほど24h/日のなかでより多くの時間カートを獲得する。

カートボックスを獲得するために配慮する要素は複数ありますが、販売価格配送方法が特に影響度が大きい2つです。

出品者のなかで最安値かつFBAを利用していることで、カートを獲得できる確率を高めることができます。

FBAとは?

FBA(フルフィルメント by Amazon)は、Amazon倉庫に商品を納品し、注文を受けたタイミングで即時Amazonが出荷する方法。

ベストセラーやAmazonおすすめに選ばれる

あなたの出品している商品が同一カテゴリ内で優良だとAmazonに判断されると、商品検索画面でAmazonからお墨付きのマークをもらえます。

ベストセラーAmazonおすすめは信頼の証であり、このマークがつくことでユーザーから選ばれる確率は各段に高まります。

ベストセラー
一定期間カテゴリ内の販売実績が1位になった商品に付与されるマーク

Amazonおすすめ(旧Amazon’s Choice)
以下3点の基準が競合商品よりも高いときに付与されるマーク
・FBAもしくは同等の配送品質
・高評価商品レビュー数
・在庫数

転換率の確認方法



最後に転換率の確認方法について説明します。結論から述べると、Amazonセラーセントラルを使用して転換率を確認する方法はありません。

正確に転換率を求めるには、エクセルやスプレッドシートに一定期間における購入者数と商品ページアクセス数を入力して計算することになります。

本noteを読まれている大半の方は正確な転換率を求める方法ではなく、売上を上げるための有効な施策を必要としているはすです。

時間を有効活用する意味でも、冒頭で述べたユニットセッション率を転換率の代わりの指標として使用ください

正確性には欠けますが実際の転換率と近い数値として利用できます。

ユニットセッションを確認する方法

⒈セラーセントラルの「レポート」から「ビジネスレポート」を選択
⒉ビジネスレポートの一覧から「ASIN別」を選択
⒊「セッション」「セッションのパーセンテージ」「ユニットセッション率」「ページビュー」「ページビュー率」の各数値を確認

まとめ



本noteでは、Amazon商品ページの転換率を高める方法について解説してきました。

AmazonSEOも売上を上げるためには大切ですが、本noteで解説した転換率と両輪で走らせてこそ効果を発揮します。

画像などのクリエイティブ制作に時間がかかるかもしれませんが、その分お客様から商品を選んでいただくというかたちで必ず成果が表れます。

どうしても自身で取り組むことが難しいという場合は、代行会社やフリーランスの外部の方にお任せするという方法もあります。

今回紹介した方法をすべて実践することで、お客様に選んでいただける商品ページを高い再現性でつくることができます。

ぜひ何回も読み込んで売れる商品ページを作り上げてください。

本noteが良かったと思った方は「いいね♥」していただけると著者の今後の励みになります。どうぞよろしくお願いします。

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