誰かが夢と呼んだ世界の詩

夢を見ていたよ。
それは白昼夢、というよりは明晰夢。
僕はたしかにこの足で地を踏み、僕はたしかにこの目で景色を眺めた。
夢の中ではなんでもできるね。
魔法も使えたよ。

いま僕は、夢の中に逃げ込んだまま目覚めなくなってしまった君のことを想っています。
さっき見た夢の中なら、また君が目を覚ましてくれるかな。
でもそれは果たして、君なのでしょうか。
こんなにもたくさんのものに囲まれて生きているのに、
一体なにが君で、一体なにが夢で、
そんなことがすこしもわかっていないんだね。
わかっていないってことがすこしだけわかって、
だから僕はもう少しだけ、
君が在ると思われているこの世界でがんばってみようと思います。

おはよう、
君に聴こえているのかは、わからないけど。

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