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Photo by
take_kuroki
堕天使
郵便物が
夜空を飛んでいく
誰かに届けと
月明かりに照らされて
境界線を
越えていく
白い
渡り鳥が
郵便物に出会って
絡まりながらも
目的地へ
たどり着いたら
僕らの意図した方へは
物事は転がっていかない
何を乗せて
越えていくのか
見えない意図で
手繰り寄せられる
ランダムウォーク
そこに
神の意志など
ありはしない
近代化の成れの果てで
それでも
鳥と郵便物の
遭遇率を
計算したがるのは
どうしてだろう
支配方程式を
求めたがる
何かのためだと
そこだけ
聞こえなかった
先生の声
きっと
僕らが見つけなければ
始めから
世界はなかったことになるから
みんな必死に
境界線を
越えていくのだろう
だからって
秘密の花園へは
僕はもう
いけないけどね
いや
誰もそこが
どこだなんて
分かりはしない
最後の
点を書き入れるまで
不安のままに
橋を渡るように
仕組まれている
もういいよね
ここは
人間の来るところじゃない
だから
堕ちて砕けて
混ざってしまえよ
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