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時限爆弾

時限爆弾が
セットされ
夜の淵から
死神がカマをおろす
乱数表の
プログラム
張り巡らされた
見えないロープ
想像の遥か上を
行き来する
天使と悪魔の交差点
戦いのドラムは
雷鳴のように
響き渡り
人はそれを
聖戦
ハルマゲドンなどと
呼んでは
夜空に上がる
花火のように見上げるだけ
日常はほとんど変わらない
時限爆弾も
ただのありふれた
死として
処理される
怖いのかどうか
わからないのは
長く慣れすぎた
不安が水晶を
覆うから
諦めのような
機械仕掛けが
明日を耕す
僕らはただそれを
歩いていく
夜空に花火は
今夜も上がり
闇に影を落とすだろう

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