見出し画像

「水戸」の復活と先輩の話。

今回は、''Big city of dream''こと水戸、の地方創生プロジェクトについて。その名も、「水戸ど真ん中再生プロジェクト」。どういうものか、については下のリンクや画像をのぞいて欲しいですが、ちょっと難しいですね。おそらく、いろんなモノを巻き込んで、水戸を復活させようとするプロジェクトなんだと思います。

より具体的な構想が、下記の画像にもある「テーマ」の部分。

1は、水戸の芸術館や美術館、小中高大、その他教育機関、偕楽園等の観光地、茨城ロボッツなどのスポーツ、それぞれのエッセンスがミックスされた都市空間を創ろうや!ってことだと思う。

2は、経済活性化みたいなことで、スタートアップ企業家を育成していこう!的なことなんだと思う。実際この取り組みの一つとして、「M-WORK」というシェアオフィスが立ち上げられたんだけど、要はこういう環境づくりを促進していこうぜ!的なことだな。(学生の勉強スペースになりがち😭)

3は、まだ実現には至ってないからイメージつかないけど、おそらく、路面電車や地下鉄、とかの新しい公共交通機関を使って、水戸中を気楽に動き回れる、みたいなことだよね。東京において説明すると、渋谷と下北が行き来しやすい!みたいな。

今回は、こんな地元(高校時代)の面白プロジェクトについて考えていきたい。このプロジェクトの座長を務めるのは、株式会社グロービスCEOの堀義人さん。この人がマジでエグい。(笑)茨城ロボッツという、プロバスケチームのオーナーでもあり、経営者でもあり、ハーバード大卒であり、高3で理転して京大現役で合格していたり…

一応、母校の先輩であり、水戸第一高校の140周年記念式典の際に、講演をしてくださりました。高校の行事の一つに、「心に火をつけるフォーラム」という、その道のトップランカーをお呼びして、お話を聞くというイベントがある(池上彰とかの話聞いた)んですけど、それよりも熱い話をしてくださったのを覚えてる。

その講演でも、このプロジェクトの話はしていて、夢と情熱に溢れた人だな、と思いつつも、あまり現実味のない話をしていたから若干、エンタメとして語られがちだった。(今でもおそらくそうかも?)

記憶に残ってる面白い話は、自分にとっての正装が、ロボッツのユニフォームだって言ってたことと、水戸に路面電車を走らせるって言ってたことと、高校生で学校サボって酒飲んでた話。

浮世の話をしてるな、とは思いつつも、なんか自分的には結構刺さってて、ワクワクさせられたのは間違いなんだよな。地方創生とか、盛り上げるとか、町おこし、とか言う人はそこら中に言ってると思うんだけど、どこかふわっとしてるというのと、やったとて…感が否めないものがほとんどだったから、具体的な「おもしろくする」を語っているのを聞いて、惹かれてしまった訳よね。

水戸の街で、なんか新しいワークスペースができたり、アートワークが誕生していたり、新しい施設が誕生していたり、既存の施設が名前を変えてリニューアルしたり、いろんな新しいことが起きだしたのは事実で、もとを辿ってみるとこれらは全部この「水戸ど真ん中再生プロジェクト」にたどり着くわけなんですよ。

そのほかにも、茨城のラジオ局(旧「i-fm」こと「茨城放送」)をこの堀さんが買収してリブランディングを行っていたり、ロボッツがB1(Bリーグの上位リーグ)昇格に伴い、ファンやスポンサーが増えたり、なんだかよくわからない立派な施設が建てられたりと、いろんなことが起きている。

特に驚いたのは、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」が茨城で開催できなくなった後に、フェス文化を止めるな!とか堀さんが言い出して、新しくフェスを作っちゃって、ちゃっかり昨年開催にこぎつけて、今年も開催されようとしていること。

大先輩、堀義人先生(HPからお借りしました。)

とはいえ、上には上がいる、と思ったのは、下北沢の再開発ね。これはやばい。まぁ、この比較軸で語るのはあくまでも、土地の利活用の観点においてですが、うーん「再生」というくらいならあれくらい一気に刷新していかないとダメなのかもなぁとも思いましたね。すっごい資本を感じたよね。笑

何が違うのか、というとやっぱり「若さ」なのかなぁ。明らかに足りてない気がする。町全体で、これから新しいムーブメントを起こしていくぞって時に、やっぱり若者の行動力と視点がないと、下北沢のような大胆な開発はできないんだよねきっと。(間違ってたら本当にごめんさい)だから、今まであった商店街を一気に再開発!!みたいな感じのことはリスクを考えて踏み切れないんだろうし、回っていかないと思う。

と考えると、やっぱり地方都市を魅力的なものにするためには、ユースカルチャーの活性化をまずは目指すべきなのではないかと思いますね…ただ、やっぱり高齢化していたり、住民がその変化に追いつけないという課題もあるからそこは折り合いをつけていくべきだと思うけど。

脂の乗ったギラギラした学生を東京に逃さずに、水戸にとどめられるエコシステムの構築が第一なのでは?と思いますが、具体的には何も考えられてません。

ただ、なんかそういう潮流は帰省時に若干感じていたりもしていて、先に挙げた、「M-Work」ではカフェもあるけど、イベントスペースとして貸し切れたりもする。そこで、DJをキャスティングしたイベントや古着のポップアップイベントを若者が主催していたりし始めたから、なんかそれはすごく応援したい気持ちになりました。

こういう、小さなことの積み重ねだと思うので、水戸のいろんな場所で、いわゆる「HYPE」なムーブメントが発生していけばいいなと感じます。

ただ、こういう環境を後押しする環境づくりに、壁となるのは、うーん言葉が悪いけど、ステレオタイプに凝り固まった大人たちな気もするんだよね…

政治家の猪瀬直樹が「老害」イメージを払拭したい、とGOの三浦さんに相談する番組なんだけど、ここで、老害の定義が明らかになっていて、「新しいものに好奇心を抱かず、若いもの・新しいものを受け入れない人」みたいなことを指すとされていた。納得感。

例えば、大学受験において、新進気鋭で デザインやCGの領域ではかなり活躍している人を輩出するデジタルハリウッド大学をバカにしておいて、東大ばかり進めてくるどこかの高校の教師がいわゆる、「老害」に該当するわけだけど。

こういう、大人が少しでも応援してくれる環境・雰囲気づくりが優先して行われるべきでは?と勝手ながら思ってしまう。みんな東京へ出て行くのもなんか、水戸には何にもないから、みたいなことを大人が言ってしまうからなのではないかと感じちゃうよね。大人っていつまでたっても責任重大でなりたくないね笑

魅力の発信もアリ、だけど内面的な魅力の創造も一つの手だと思うわけですよね。まずは、地域住民がどう感じているのか、そこが肝だと思います。

最近感じるのはやっぱり、デザインの力ってすごいな、ってことですね。ここでは、建築も一種のデザインに含めちゃうけど、「ミカン下北」の施設なんて、テナントの力、というよりデザインの力の方がまさってると思うんだよな。

一瞬で、「この感じ、好きかも」と気づかせてしまうビジュアルのパワーがあってこその賑わいだと思うっすわ。(行ったことない人は、一度行ってみては?)

今の水戸には、アートはあるけど、デザインはない印象。あくまでもテナントの力(有名なお店を入れればなんとかなるっしょ的発想)でなんとかしようとしてる印象がある。でもこの下北の事例が、無名なテナントでも全体の世界観とデザインをイケてるもので統一することで、盛り上がれる、ということを証明しているのでは?と思う。

なんか、かなり下北沢大好き人間、みたいな感じになってるけど、全然好きじゃなくてむしろ苦手です。ただ、なんかこの「水戸ど真ん中再生プロジェクト」と、下北の再開発が接続されて良い方向に進めばいいのになぁと思ったので。

体感ですけど、母校の式典で堀さんの話を聞いて、大半が「これは流石に無理っしょ…」と感じて笑ってたと思うけど、堀さんは何一つ笑ってなかったのを覚えてる。大半がバカにしているようではダメで、バカになって何か行動に移してみることが重要なのでは?と今を生きる水戸の高校生に伝えてぇですな。

でもほんと、スポーツエンタメの文脈で言えばすごい成長を見せていると思います。毎試合3000~4000人ほどのファンを集客できるほどになってるし、(数年前は1000人とか)会場で実施されているイベントも盛り上がってる。

観光も昨年は「偕楽園xチームラボ」のイベントをやったりして新しいものを取り込んでいこうとしている動きがある。

アート、の文脈でいうと街中にアートオブジェができるのはとてもいいと思うが、「熱狂」には至らない気がしていて、というのも、今若者がアートに熱狂するフックとなっているのは、魅力的な「〇〇展」シリーズだと思うから。だから、そういう文脈でイベントを実施できるといいのでは?と思いますね。ただ、これは長期的に効果を発揮するかは謎ですし、安直すぎる気もします。

とはいえこういうのをやるとして、茨城の経済圏では収益が見込めないのも事実か…😭

投資とか、そういう企業関連の話は、自分に当事者性がなさすぎて何にも言えないからもうちょっと情報収集したいと思う。交通機関の話も同様に。

ただもうここ5年で、堀さんをはじめとする人のチカラで、大きく水戸が変化しているのは事実だと思うので、すごく応援したいと共に、自分がこのプロジェクトに参加したときに何ができるかを、頭の片隅に入れながら生活できたらいいな、とも思います。(ひたちなか市出身ですが。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?