人から褒められたい人は大型バスに道をゆずろう

道をゆずるって気持ちよくないですか？
いつからだろう？心からそう思えるようになったのは。

いい行いをしたら自分に返ってくる。ノンノン、それは違う！メッ！
見返りを求めるのは、まだまだ未熟。とっちゃんぼうや。

確かあれは、今から10年以上も前だった。
仕事もプライベートもうまくいかない毎日に、僕は、ただただ、いらだちを抱えていた。

一日一善？ふっ笑わせるなよ、そんなことやってもいいことないだろ。
口元をゆがめながら、まるでニヒリストの様なセリフを吐く自分に嫌気をさしていた。

そんな、ある日のこと、原チャリで大通りを走ってると、バス停に止まっていた大型バスが道をゆずってほしそうにウインカーを出していた。　　　「まぁしょうがないか、人もたくさん乗ってるし、ゆずってあげよう」

そのときだ！

大型バスのハザードが「あ・り・が・と・う」のサインを送っているではないか！

原チャリに乗っていたので余計にあの大きなハザードからのありがとうは心に染みる。
バイクよりも乗用車よりも、大きなありがたみを感じた。
それって偏見じゃないの？ノンノン、大型バスはハザードのランプがデカイんです！
だから2倍にありがとうと言われてる気がするんです。

その日を境に大型バスの後ろに隠れては、道をゆずり、ありがとうのサインを待つ様になった。
それぐらい、あの頃の僕は人から褒められることに飢えていたのかもしれない。

逆に言えば、褒める人のところには、人が寄ってくるのだろうか？
よし、まずは、家で飼っているネコを褒める練習から始めよう！