1年目の経験と学び

2021年5月15日にグランドオープンした「EMBスタジオ横浜日ノ出町」は、おかげさまで本日1周年を迎えることができました。
今日までの1年間、支えてくださったメンバーさん、応援し続けてくださった関係者の皆さまには感謝しかありません。
この場をお借りして深く御礼申し上げます。本当にありがとうございます!感無量です。泣
爆速で過ぎた1年でしたが、記念すべきこの日に一度立ち止まり、振り返ってみたいと思います。よろしければお付き合いください。

新型コロナ禍でのリアル店舗開業

ビジネスを始める時に最も重要なのは「集客」です。
当然のことながら、お客様がいなければどんなビジネスも成り立ちません。
開業時は新型コロナ禍の真っ只中。
「こんな時によくやるね。」「もう少し待って時期をずらした方がいいんじゃないか。」
周囲の方からは、そんなご意見やアドバイスを頂くことも多々ありました。
でもこの事業は、本来こんな時だからこそ必要だし、やるべきだと思っていました。
とはいえ、ただでさえ初期集客には不安がつきまといますから「本当に大丈夫なのか」とビビッている自分がしょっちゅう顔を出します。正直怖くて仕方なかった。笑
でも僕の独立開業を聞きつけた、過去の繋がりのある方々が続々とエントリーしてくださり、思いのほか良いスタートを切ることができました。
前職時代にお世話になったお客様ももちろんですが、前々職やもっと前から繋がりのある仲間まで、多くの方と感動の再会を果たすことができたのです。
上述の不安を拭い去ってくれた彼ら彼女らの人生が、より良くなっていくための一助になりたいと、心から思いました。
また、開業してから初めてお会いした新規メンバーの方々にも「感謝」の一言では言い表せないほどの想いがあります。
僕と出会ったことを後悔させないように貢献したいと思います。

完全ワンオペで1年間やりきった

起業から資金調達、開業、集客、セールス、店舗運営、リテンション・・・「ひとり親方」として1年間突っ走ってきました。
相応に大変だということはわかっていたし、覚悟もしていました。
それでも想像以上に諸々大変で、オープンから数日で「これひとりでやっていくの無理ゲーじゃね?」って思いました。笑
それでもやると決めれば、そこそこやれるもんですね。身体が徐々に慣れて順応していくのがわかりました。今までめちゃくちゃ鍛えてきて良かった!再現性が課題ではありますが、1年間ひとりでやりきったはことは、掛け替えのない経験となりました。そして起業する前よりも自分のことを信じられるようになり、文字通り「自信」が少しつきました。

「人」のストレスがなくなった

起業して良かったと思うこと。それは周囲の「人」が変わったことです。
まずは社内。
会社員時代に最もストレスだった理不尽な上司、無能な上司、イエスマンを好む上司、足を引っ張ろうとする同僚、無闇に時間を奪う部下がいなくなりました。ひとり親方なので当たり前ですが。笑
そして社外。
同志と呼べる経営者の方々、本当の仲間と呼べる人たちとの付き合いが圧倒的に増えました。
不誠実かつ無責任な業者や、会いたくない人と会わずに済むようになりました。
最後に顧客。(メンバーさん)
全員の状況を把握できるようになりました。
「繋がり」の強化により、相互理解が深まりました。
そしてなにより、ジムの理念やコンセプトに共感してくださった方にご入会いただいているので「問題がある人」や「変な人」がいなくて、メンバーさん同士も良好な関係を築きやすい環境ができつつあります。
性格的に大人しい人や人見知りをされる方はいますが、所謂「性格の悪い人がいない」というのが、僕の誇りでもあります。
※実際には数名の問題メンバーがいましたが、善良なメンバーさんへのご迷惑になったり、ジム運営に支障が出そうな人には退会していただきました。
繋がりを大切にする「意味消費」のビジネスにおいて、ジムを心から応援してくださる「ファン」と、自分都合で他責思考の「常連客(ヘビーユーザー)」は全く違います。
会員制ビジネスは「お客様を選ぶ」ということも重要ですから、それが体現できているというのは、とても嬉しいことです。

このように周囲の人が変わったことは、僕にとって控えめに言って最高です。

より強固になるフィロソフィー

実際に店舗を開業して日々の営業をしていけば、当初の計画どおりに上手くいったこともあるし、全くうまくいかないこともあります。
トライ&エラーを繰り返していますが、実践を積み重ねていくことで「もっと相手に良いことをしたい」という想いが強くなっていきました。

孤独の解消

EMBという社名には「心と身体を豊かにする(Entich your Mind & Body)」というフィロソフィー(理念)を込めていますが、心と身体を豊かにするために必要なことのひとつに「孤独の解消」を掲げています。

なぜ「孤独の解消」なのか

一般的に知られている「人の死因」の上位は、癌、心疾患、脳血管疾患(脳梗塞等)です。ですが、公衆衛生学の視点では、人の最大の死因は「孤独」と言われています。
人は孤独によって大きなストレスを被り、そのストレスによって免疫機能が低下し、上記のような疾病リスクが高まり・・・死に至る。。
では、なぜ人は孤独になってしまうのか。
それは、劇的な体力の低下や、膝や腰の痛み等の身体の不調から外界との接触が断絶され、孤独が深まっていく・・・とされています。
僕はトレーナー・インストラクターとして、心身の不調から孤独になってしまう人を減らしたいと思っています。
ただこの先、僕がどれだけ能力を高められたとしても、自分一人でできることには限界があります。
だけど「一羽のハチドリ」になら、僕でもなれる。http://www.tmss.jp/medicaltreatment/img/hachidori.pdf

クリキンディにオレはなる!

例えば、10,000人近いメンバーさんが在籍している大型フィットネスクラブがあります。大きな「箱」と最新の設備を用意して、多くの方に運動やリラクゼーションの場所を提供できる素晴らしい施設です。
ただ、そのクラブに在籍している10,000人全員を幸せにできるかと問われれば、それは現実的でありません。
在籍メンバーに対して、価値提供する側のスタッフの数が圧倒的に足りず、人を介したサービスとしては限界があると思います。
僕も大型クラブで仕事をしていたことがありますが、そもそも3割前後のメンバーさんが低利用者、未利用者となり、殆ど来館されません。
リアル店舗で価値提供をするには、来館していただくことが大前提となります。
であるならば、確実にサポートが行き届く100人規模の小型クラブやジムが100店舗あった方が、総和として10,000人を幸せにできるのではないかと考えています。
だからこそ僕は、自身の得意とする格闘技と音楽をツールとして使い、100人規模のスモールスタジオを運営しています。
そして今後は、同志を募ってビジョンを実現していくことを目指します。
ただ、ひとつの企業や組織体が大きくなると、細胞レベルでビジョンを浸透させることは難しい。かといって暖簾分けやフランチャイズ展開をしたいわけではありません。(そもそも僕にそんな能力はない)
志を同じくしつつ、各々が独立している状態が理想です。
トレーナーやインストラクターがそれぞれの得意分野、例えばヨガやピラティス、トレーニング系等を活かし、心と身体を豊かにするスモールスタジオを増やしていくことが、僕の夢です。
そのために、まずは僕がクリキンディのようなハチドリとなり、一滴のしずくを運び続けていこうと思っています。

最後に

この1年間で、自分の中で変わったことがあります。
それは必要以上に感情が上下することが少なくなったということです。
特に下への振れ幅は小さくなりました。良く言えば「肝が据わってきた」ということでしょうか。
経営者として物事の因果を深く思考することが増えたからかもしれません。今日までも多くの苦難や苦悩、葛藤がありましたが、やはり「人間万事塞翁が馬」というのは本質で、振り返ってみると「あの時のあの苦難が今この場所に繋がっている」ということばかりです。
それによって「どうしようもないことを必要以上に嘆いても仕方がない」と心の底から思えるようになり、「開き直る力」が磨かれた気がしています。

掲げた志はあまりに大きくて、分不相応なんじゃないか。本当に自分がそんなことを実現できるのか。そんな弱気な自分を振り切るために1年間突っ走ってきました。
もちろん経営者としても人としても、まだまだ未熟で恐怖心を拭い去ることはできていません。
ですが僕を信じて応援してくださっている人たちの目が正しかったことを証明したいという想いが、僕を突き動かしています。

これからも多くの困難や失敗が待ち受けていることは容易に想像できます。
ですが、これからもっと勉強して、行動して、何度も転んでも立ち上がって前進していきます。

2年目もどうかよろしくお願いします。


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