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「ムキになれないようでは創造はできない。しかし、ムキになっているうちは、創造は生まれない。」

ムキになれないようでは創造はできない。
しかし、ムキになっているうちは、創造は生まれない。

   ─ 広中 平祐 ─ (数学者)

「20世紀の名言」


仕事は、どんなものでも創造性が求められる。

「プレゼン資料を作る」とか「ホームページを更新するからデザインをゼロから考える」にしても、「毎年作っている数値データを更新する」にしても、惰性で「それっぽく」こなすことはできるけど、より良いものにするには、自分なりに考えて、創造的に作業した方がいい。


ここで改めて言葉の確認。

むき【向き】 の解説

向いている方向・方角。「風の―」「北―の部屋」

関心・希望などの向かう方面や傾向。また、それらの内容。「物事を楽観する―がある」「願いの―を伝える」

人。おかた。「御希望の―はおいでください」

適していること。似つかわしいこと。「―不―を考えて仕事を割り振る」「学生―の本」

5 (「むきになる」の形で)つまらないことでも本気になること。「―になって怒る」

「goo国語辞書」

【創造】の解説

1 新しいものを初めてつくり出すこと。「文化を―する」「―的な仕事」「―力」

神が宇宙・万物をつくること。「天地―」

「goo国語辞書」


新しいものを創造したり、仕事の進め方をブラッシュアップするには、他の人から意見をもらったり相談したりしながらも、最後は自分の中で形にしていく作業になる。

この自分で考える作業の段階で、どれだけムキになれるかによって、成果の質が左右されると思う。




いろんな種類の創造的な仕事があるけど、ここでは、以前、イベントの企画を任された時のことを書いてみようと思う。

関係者が多いイベントで、上司も気にしていて、いろいろとアイディアを出してくれた。関係部署ともこまめに打ち合わせして詳細を決めていった。

準備が進んでいくにつれて、仕事してる時間だけじゃなくて、通勤時や家にいる時も、暇さえあればそのイベントのことを考えていた。「他に気を付けることはないかな?」とか「打ち合わせでこう決まったけど、それでよかったのかな?」とか。

結果的に、自画自賛になるけど、イベントはとてもうまくいった。

どうでもいいと思われるような細かいことにも注意を払えたし、自分が納得できる内容や進行に決まったし、参加した人からの反応もよかった。


他の人を引き合いに出して、しかもダメ出しするのは卑怯かもしれないけど、同僚が担当したイベントの事例を2件紹介。

1件は、ムキにならずに失敗した件。
担当者の、前に似たようなイベントを担当したことがあるという経験が裏目に出たのか、事前準備で細かいところまで決めてなくて、当日に不具合がいくつも見つかってしまった。

もう1件は、ムキになりすぎて失敗しかけた件。
担当者のこだわりが強すぎて、他の人が意見を出すとイライラして自分の意見を押し通そうとしてた。でも、周りの何人もが「あのまま進めて大丈夫かな?」と心配してたし、結局は上司が言い方に気を付けながら本人の意見をくつがえし、本番はうまいこといった。

私はこの2件を反面教師にしたこともあって、気を付けられたという側面もある。


イベントは、似たような仕事を経験したとしても、次もまったく同じようにできるとは限らない。

参加する人も違うし、実施する時期や場所もまったく同じというわけではない。そもそも前回の反省点があるなら、それを改善してもっと良いものにした方がいい。

そういう意味において、創造的な仕事だと思う。

だから、ムキになってこだわりを持たないとうまくいかないし、それが強すぎてもうまくいかない。


どんな仕事をするにしても、ちょうどいいこだわりを持って、程よくムキになって、周りの人ともちゃんと連携しながら準備していきたいなと思う。




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