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「一番大事なことは、環境ではなく、どんな理想を追い求めているか」

一番大事なことは、
どんな環境が必要かということではなく、
どんな考えで毎日生活しているか、
どんな理想を追い求めているか、ということなのです。

   ─ ヘレン・ケラー ─ (アメリカ社会福祉事業家)

「20世紀の名言」


現状に満足していない場合、環境は言い訳にはできない。
結局は自分の中に、原因も答えもある。


私は何か不満があると、すぐに、
「この仕事じゃなかったら自分の能力を発揮できるのに」
「この人さえいなければもっと快適に仕事できるのに」
「親がこういう育て方をしたからこんな性格になってしまったんだ」
と、自分以外に原因を探そうとする。良くない性格だなと分かっている。

何の不満もない、思い通りの環境に置かれている人なんてほとんどいないはず。みんな、置かれてる状況の中で努力しているし、そうするしかない。




例えば職場の人間関係。

私も経験があるけど、転職理由の1つに「人間関係の不満」があった。事前に周りの人から言われていたように、人間関係を理由に転職してもうまくいかない。

前の職場で苦しんでいた人間関係のトラブルから逃げられても、次の職場で別のトラブルに苦しむ。そこにいる人間が変わっても、別々の価値観や背景を持った人が一緒に働く以上、何かしらズレは生じる。

だから、職場を変えても結局同じことで悩むことになる。


私は、信頼できる人に転職の相談をしていた。その人も何回か転職経験のある人だった。

その人からは、「人間関係だけを理由に転職するのはお勧めしない。それに、後ろ向きな理由で転職するのはお勧めしない。」と言われていた。

同時に、本気で心を病むまで我慢するのもよくないというアドバイスももらったので、ほとんど使っていなかった有給休暇を消化して、少しの間、仕事を休ませてもらった。

休むことへの後ろめたさはあったけど、その間に頭の中をリフレッシュできた。そして、ちゃんと仕事復帰できた。


その後、冷静に自分の人生設計という大きな枠組みで自分の「理想」を考えていったら、その仕事での働き方を続けるのは、いずれ限界が来ると判断して、転職に踏み切ることにした。次にやりたい仕事も見つけて、必要な資格の勉強も始めた。

信頼して相談していた人も、その時は賛成してくれたし、むしろ応援してくれた。勉強を教えてくれたりもした。


今の仕事でもストレスはある。もちろん人間関係のストレスも。前の職場がよかったと思うこともある。昔の思い出は美化されていくんだろうけど。

しかも、仕事も前の仕事の方がおもしろかった。専門職だったこともあり、努力した分だけ力がついていくのが実感できたし、結果も見えやすく、やりがいもあって楽しかった。


ただ、今でもしんどくなると「仕事辞めたいな」「転職しない方がよかったかな」という考えが一瞬脳裏をよぎるけど、理想を持って転職したことを思い出すと、その考えは一気に吹き飛ぶ。

何度振り返っても、転職してよかったと思っている。「そのまま前の仕事を続けたほうがよかったか」と自問しても、答えは毎回「NO」になる。

不満があって逃げても、逃げ癖がつくだけで、逃げ切れないことが分かった。前向きな理由がないと、後悔することも学べた。

転職したのは前向きな理由があったからだと、過去の決断を肯定することができる。

環境に不満があっても、逃げようとするのではなく、「自分がどうありたいか」「自分がどうなりたいか」という理想をブレないように持ち続けることが大切だということも学べた。

環境を変えようと思えば、別の環境に移れることも経験できた。


日々、何も考えずに生きるのではなく、自分の考えを持って、理想を持って生きる。そんな生き方をしたいです。




この名言のヘレン・ケラーは、耳も聞こえず、目も見えなかったという。壮絶な環境にありながらも、前向きな気持ちを持ち続けた彼女はたくましいと思う。言葉も通じず、匙を投げたくなったこともあるだろうに、最後まで寄り添ったサリバン先生も強い人だと思う。

私が中学生の頃に英語の教科書で読んだ記憶では、彼女たちの初めての成功体験は、ポンプの水を触れさせて「water」と手に書いた時だったらしい。




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