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「『叱る』とは、相手のことを考えた上での改善依頼です。」

褒めるときに注意したいのが、ただのご機嫌取りにならないようにすることです。相手をよく見ずただ褒めそやしていると、ただのご機嫌取りになってしまい逆効果です。
一方、叱るときに気をつけなければいけないのは、感情に任せて単に怒るだけになってしまうことです。「叱る」とは、相手のことを考えた上での改善依頼です。何を改善すべきなのか必ず伝えなければいけません。
   谷口 祥子
   (思いこみクリアリングカウンセラー)

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2、3年くらい前から私が悩むことの多いテーマが、「褒める」と「叱る」の方法やバランス、タイミング。

コーチングは身につけたいスキルだし、仕事をしていく上で避けて通れない視点でもあると思う。

特に年齢や経験を重ねていくと、後輩が増え、いずれは部下を持つかもしれない。

できることなら「いい先輩」「いい上司」になりたいし、上からも「下の子たちの面倒を見てくれるいい部下」だと思われたい。それがチームの雰囲気を良くして、生産性も高まるんじゃないかと思っている。


ただ、人と人との化学反応だから、「こうしたら正しい」という唯一無二の方法があるわけでもなく、現時点での自分なりの正解は持てずにいる。

これからもnoteに書いていくことになると思うけど、おそらく言ってることに一貫性がないはずだ。感情的になっていることも多いと思う。

でも、試行錯誤しないと自分なりのコーチングスキルは上がっていかないと思うので、記録として、自由気ままに綴っていきたい。




さて、最近の悩みの原因として、「褒めることには積極的だけど、叱ることを避ける風潮」と「自身の中堅という立場」がある。

というのも、「叱る」というよりは、まさに「改善依頼」が思うようにいかないと感じる出来事が多いから。


私がチームのトップであれば、自分の思うように「改善依頼」したらいい。

でも、中堅だと、私の考える「改善」が、上司の考えと一致していないと、後輩にそこまで強く「改善依頼」できない。

ましてや上司と後輩の考えが一致していて、私の考えが違う場合は、私の考えが間違っていることになってしまい、それ以降、後輩が私の話を聞かなくなってしまう。

私としては、自分の考えを押し通したいわけではなく、後輩の未熟なところを伸ばしてあげたいという思いと、上司の負担を軽くしたいという思いから出る「改善依頼」であったとしても、後輩からすると、「間違ったことを教えられた」「難癖つけられた」となりかねない。


最近、後輩が積極的に進めてくれた業務がある。全体の作業が楽になるように、自分なりに工夫して取り組んでいたと思う。それまでの作業よりもブラッシュアップされていて、改善すべき点もしっかり組み込めていた。

ただ、従来の作業方法を変えると、新たな不具合が出てくることもある。

実際に、後輩はそれに気づいておらず、手順を1つ付け足さないといけないと感じた。

そこで、後輩に「改善依頼」をした。後輩なりの工夫も褒めつつ伝えた。

そのことについては、後輩も納得して動いてくれたけど、それによって作業スケジュールを変更しないといけないことには考えが及ばなかったようだ。

上司にもそれとなくそのことを伝えたけど、特段問題ないと楽観的な考えだったので、それ以上は口を出さなかった。

でも、少しずつ後ろ倒しになっていくスケジュールに焦りを覚えてきて、次の「改善依頼」の言い方が少しきつくなってしまった。

その様子を見て、上司が慌ててなだめに入ってきたけど、私は不満を感じてしまった。業務の進捗管理は上司の仕事だという気持ちもあったから。

普段から、その後輩に対しての上司の褒め方が過剰な気がしていた。「ここはもっとこうしてほしい」と陰で言いながらも、「他のスキルが高いから」という理由で、結局本人には何も言わないというスタンスにも疑問を持っていた。

別の後輩も、そのスタンスに不公平感を持っていたので、正直、叱ることのできない上司にも、それに甘えるその後輩にもイラっとしてしまった。


とは言え、私はチームのリーダーではない。

先輩として後輩を叱ったらいけないというわけではないけど、もし自分の考えがリーダーの考えと違っていたり、リーダーの視点が欠けていると感じたら、まずはそれを把握して、解決した上で、後輩に「改善依頼」しないといけないんだな。


コーチングはコーチングでも、フォロワーシップというのか、中堅としてのコーチングというものがある気がした。


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