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ブラウネル麗彩さん(第65回優勝)インタビュー Vol.9

 2023年4月28日。第65回スマッシュキャバレーが開催された。
 テーマはフリー。過去の優勝経験者をはじめ、個性+実力派揃いの出演者の中、見事、優勝に輝いたブラウネル麗彩さんにお話を伺った。


◾️ブラウネル 麗彩(ぶらうねる・れいあ)

小さい頃から歌うのが大好きで、初めてステージに立ったのは2歳。カラオケ講師の祖母が歌っていた島津亜矢さんの「帰らんちゃよか」を聞いて覚え、泣く演技をして歌ったのが初舞台だった。小学校高学年になって声楽を習い、近年はコンクール受験を通してレベルアップを目指し、多数の受賞歴をもつ。
「自分らしく、聞いてくださる方の心に響く歌唱ができるように練習を頑張ります!」


1 本気で毎日練習して頑張りました

― 改めまして、優勝おめでとうございます!

「ありがとうございます」

― 優勝者として名前を呼ばれた瞬間のお気持ちはいかがでしたか?

「めっちゃびっくりして、現実が夢みたいで。すごい嬉しかったです!」

 弟さん(ブラウネル月翔さん)と息の合ったデュエットを披露された3月(第64回)に続く、2回目の出演で優勝を手にしたブラウネルさん。

― 今回は、どんな意気込みで挑戦されましたか?

「1回目は優勝できなかったこともあって、“今回は絶対に優勝して、ニューヨーク(※)に行くぞ!”と。もう本当に、本気で毎日練習して頑張りました」

※各月の優勝者が結集するスマッシュキャバレーグランプリでは、優勝すると、賞品としてニューヨーク行きのチケット等が授与される。


2 森に吹く風を感じながら歌った準決勝

 準決勝の曲は『ポカホンタス』より、「カラー・オブ・ザ・ウィンド」。インディアンの娘、ポカホンタスが、自分たちの住む島を植民地にしようとやってきたジョンに向かって、自然の偉大さと尊さを歌うナンバーだ。

― 初めてソロで歌われてみて、いかがでしたか?

「この舞台を森だと思って、風を感じながら歌いました。お客さんが綺麗な目で観てくれて、歌っていてすごく気持ちよかったです」

 アースカラーの衣装を身にまとい、ポカホンタスを演じたブラウネルさん。その強く硬質な声の響きは、自然と共存してきた少女の自由でワイルドな息吹を感じさせた。さらに、時折、垣間見えるあどけない表情からは、ポカホンタスの初々しく純真な魂も感じ取ることができたように思う。


3 生々しい感情が溢れ出た決勝での演技

 続く決勝でブラウネルさんが選んだのは、詐欺師の男性の中にある純粋な魂に惹かれたヒロインが、急に自分の前から姿を消した彼を思って歌うナンバーだ。
 生々しくいびつな感情が、整理しきれないまま溢れ出たようなブラウネルさんの歌唱は、観る者の心をギュッと切なくさせるようなリアルさを感じさせ、強い印象を残した。

― 決勝での感情豊かな演技は特に印象的でしたが、どのような思いを込められていたのでしょうか?

「こういう(作品中のような)経験はなかったんですけど、(彼が)突然いなくなったことを受け止められない複雑な気持ちがとってもわかったので、それを伝えたいなと。この曲の全てをみんなに伝えようと思って、表情も研究して歌いました」

 彼がいなくなったことに対するやりきれない気持ちと、それでも彼の中の真実を信じていきたいという一途な思い。役とブラウネルさん自身の感情が一体となったかのような臨場感に満ちた演技の源には、役への共感と「伝えたい」という強い思いがあったことがわかった。


4 将来の夢は歌手

声優であったり、ドラマ、ミュージカルにも出たい

 将来の夢を伺ったところ、迷いなく、「歌手になりたいんです!」と答えてくださったブラウネルさん。歌手として活動しながら、他にも色々なことに挑戦していきたいという。

「声優であったり、ドラマにも出たいし。それで、もしできたら高畑充希さんみたいにミュージカルにも出たいなって思っています」

― ブラウネルさんの個性や表現がさらに花開いて、夢が叶えられる日が今から楽しみですね。本日は本当におめでとうございました!

「ありがとうございます!」

 ありのままの初々しい感情と、魂の震えが直に伝わってくるような独特の響きを持つ歌声でステージを自分色に染め上げ、観客を魅了したブラウネルさん。今の純粋な雰囲気の中に、これから、どのような色彩が加わっていくのか、アーティストとしての彼女の今後に期待は高まるばかりだ。

(Tateko)


企画構成・編集:Tateko
写真:中山駿

協力:SMASH CABARET https://smashcabaret.com/
   中目黒TRY

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