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大塚国際美術館は、絵画の千年王国である

 今年2023年の9月末に徳島の大塚国際美術館に行きました。
 結論から言えば、これは「絵画の千年王国」ではないかと思いました。

 まず鳴門の渦潮をみました。これは美術館のすぐそばにある港から専用の船が出てるんですね。
 そして、美術館には12時過ぎに着いて16時半近くまでいました。
 結論から言えば、あんなに内容が充実していて楽しめるのは、むしろ安いと思いました。とくにシスティナ礼拝堂をはじめとして各地各時代の礼拝施設がいっぺんに体験できるのは稀有を通り越して奇跡ですらあるなと。
 それらの多くは地下部分にあるのも何やら隠れキリシタンにでもなったような気分。そう言えば徳島は、キリスト教が禁止された蜂須賀家下の土地ですよ。

 あれだけ複製が1カ所に集まっている点でも貴重だと思いました。ましてや原寸大で。知人が言っていた「原寸大美術の教科書」という意味が実感できました。
 たとえば、「民衆を導く女神」とか「ゲルニカ」とかは大作で、実物そのものがとても大きいのです。その大きさを実感できるのも貴重な経験であるなと。とくにその絵画が描かれた時代は、テレビはおろか動画メディアもほぼなかった時代なわけで、この時代のバーチャルリアリティーがこういう大きな絵画だったのかとも考えました。
 
 また、収蔵されている複製の多くはキリスト教芸術です。とくに印象派以前の時代の芸術はキリスト教のいろいろなエピソードが絵画化されたものが多いです。
 そして、この美術館の計画建設に携わった人のほとんどはおそらくキリスト者ではないと推察されます。でもその結果が、ほぼ劣化のない「絵画の千年王国」。こういうところも面白いなと。

 でまあ、人類の3000年ぐらい?の芸術史を地下二階から地上二階まででトータルで経験できる。それには時間も体力も使うわけで、これは一種の“芸術お遍路”というべきでしょうか。

 (※この項目 もうちょっと改稿するかもです。)

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