見出し画像

今、島耕作を読むこと その1

 島耕作といえば、言わずと知れた日本一有名なサラリーマンです。
 シリーズは『課長~』ではじまり、『部長』『専務』etcと出世して『社長』『会長』『相談役』そして、現在は『社外取締役』が展開されています。また時系列を逆にたどった『ヤング』『ヤング~主任編』とか『学生~』『~就活編』などもあります。
 で、この興味のあまりネットを探していったら『少年~』てのもありました。
 このシリーズは、作者たる弘兼憲史の年齢と同じく進行していきます。昭和、平成、令和の3つの元号にわたってリアルタイムで日本の経済、社会の変化を反映している点でもまさに希有なマンガシリーズといえます。
 で、今回は、この島耕作を例に、現在マンガをどんな媒体・手段で読むかについて考えてみたいと思います。
 
○登場当初は雑誌と単行本(+α)しかかなかった
 まず、島耕作の連載開始時点では、マンガが読めるのは紙のメディアのみ。つまり連載時の雑誌とそれをまとめた単行本です。
 要するに週刊コミック・モーニングとそのまとまった単行本しかなかなかったわけです。漫画喫茶が登場するのは、平成に入ってから。せいぜいラーメン屋や床屋でセットで揃えているところぐらいでしょうか。
 ところが令和四年の現在、『課長~』を読もうと思ったら、いろいろな選択肢があります。また部分的には、無料で読むことができます。

○いろいろな場所・手段で読める
 以下、考え得る手段を列挙してみましょう。
1.単行本を購入(新本・古書)
2.Kindle版を購入
3.漫画サイトで購入
4.漫画喫茶で読む
5.レンタルする
6.飲食店などで読む

 上記のうち、単行本を古書店での購入は以前からあったと思います。そして、現在では、Amazonの古書の扱いによって、1クリックですぐに購入できるようになったわけです。
 Kindle版もあります。Amazonのアカウントがあれば、かんたんに購入できます。
 TSUTAYAのコミックレンタルなどもあります。漫画喫茶に揃っていたりもします。またどこの漫画喫茶にどんな漫画があるのかを調べるサイトすらあるのです。
 ちなみに、スーパー銭湯にもあるのかなと思って、2軒ほど調べたところ、残念ながらありませんでした(置いているところはあるかもしれません)。
 そして漫画サイトもあります。こちらもアカウントを作ると、最初の部分が無料で読めたりします。たとえば、めちゃコミック。これ以外のサイトでも読めると思います。
 念のために申し上げておけば、海賊版サイトで読むのは論外です。作者に一銭も入らないどころか、長期的に見れば漫画の創作者(漫画家、原作者、出版社)に損害を与える点で、漫画文化を衰退させかねないからです。この点については、すでに多くの方が触れているので本稿では深く触れません。

○漫画単行本にも各種エディションがある
 それと紙の本で読む場合は、いわゆる四六判のコミック以外に、講談社漫画文庫版などもあります。これは完結までの巻数やそもそもの判型、また厚みも微妙に異なります。
 いわゆる四六判のコミックで読み始めたのならば、その同じ判型で続きを読んだ方が良さそうです。

○漫画を読む手段は多様化した
 課長島耕作は現在までシリーズが続く大ヒット漫画です。もともと読みやすいものでもあります。そして現在の漫画を取り巻く状況の進化発達(もちろんこれにはインターネットの普及発達が抜きがたく関係しています)によって、いろいろな手段で読めるようになっているのです。
 島耕作はシリーズが長く、現在でも続いていることもあり、それがより顕著な形で分かるようになっています。
 
 というわけで今回は島耕作をどんな手段で読めばいいかを考えてみました。
 次回は、現時点で島耕作を読む意味を考えてみようと思います。
課長島耕作


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?