目に大葉(?)鮎に紫蘇だよ、日本人」~水無月の旬(2015年)
●アユは、何と言っても塩焼き。
徳島県は吉野川の辺りだと、とにかく「鮎は頭を下げて焼け(!)」というのが、お約束事なんだそう。 👀
・・・何でも頭を下げて焼く事で、「身から染み出た脂が、焼けていく段階で頭にまでジリジリと落ちていき、とうとう最後は頭から垂れ落ちて」いきます。
なので身の部分は、脂分が落ちていくので、さっぱりと。
頭の部分は、その身から出る油分でカリッと、唐揚げのような香ばしさに仕上がるのだとか。 (゜-゜)
今回「和心きらり」でご紹介している「串打ちの方法」でも、よ~く見ると「頭部分が下がっています」が、そんな意味があるのかと・・・私こと山野亜紀は驚きました★
●・・・はてさて。
日本でお暮らしになる鮎さんは、大きく分けて2種類に分かれるのだとか。 👀
アユといったら何といっても、清流釣り(!)を連想させますよね。
秋には川で産卵をしますが、水温が16~20度の辺りで底が砂利質、つまり泥っぽくない場所に卵を産み出します。
・・・この時、メス1匹に対して、2匹以上のオスが寄りそうようにして放精していくんだそう(!)
川の流れは早いでしょうから、1匹で頑張ったくらいでは、どんどんと成果が流されていってしまう(!)んですかねぇ・・・★
そこは、みんなで協力し合わないと、子孫が残せないっっっ!!
そんな魚もいるのだと今回、私こと山野亜紀は初めて知りました。 (^_^;)
●さて卵の方ですが、2週間程もすると孵化します。
透明な稚魚は、河口域まで降りていきますが、まずは海水の塩分の少ない辺りで身体を慣らしながら、プランクトンなどをお召し上がりになりながら、やがて海へと旅立ちます。 👀
そして1cm程にまで育つと、あゆさん独特のスイカかキュウリに似た香りを放つようになるんだとか★
これは、アユ独特の不飽和脂肪酸が、酵素で分解された匂いなんだそう。
・・・この頃になると、プランクトンの他にも、小型水生昆虫や、落下昆虫などを食べるようになります。 👀
●そして翌年の春先、6センチくらいの大きさにまで育つと、アユさんの全身がウロコで覆われるようになり(!)
4~5月の頃には、10センチ程度の大きさまで成長(!)
いよいよ海から川へと遡上するようになりますが、この頃から身体に色が付いていきます。
それまでの肉食から、岩に生える藻を食べるようになるからでしょうか。 (゜-゜)
歯の形までも、変わって行きます。
大体の若魚は群れを作りますが、中には自分のエサ場を守る方もおられるので、その習性を利用したのが、かの有名な「友釣り」です。
あゆさんの縄張り意識を利用して、おとりを使って釣り上げるという「アレ」です。
・・・ちなみにアユが川を遡上してくると、例のスイカかキュウリのような臭いが強くなるので、釣り人はそれでアユがやって来たなと判るのだとか★
●ちなみに「あゆ漁」は、ウミウを利用した鵜飼漁も有名だそうです。
これは「中国から入って来た漁法」だそうで、古事記や日本書紀の頃にはもうすでに、日本でも取り入れられていたのだとか★
・・・ちなみに、徳川の将軍家に献上するアユは、江戸近くは「多摩川で、鵜飼で獲られたモノだけしかダメ」だったとか。 😅💦
・・・アユさんは、日本では何しろ「古事記の時代から、親しみのあるお魚」。 👀
なので、古来よりアユさんは、どちらかと言えば高級魚の扱いに。
例えば、神前に贄(にえ)として供えては、占いに使ってみたり(!)
なので、あらゆる時代の天皇はもちろん、武将にも献上されていた程なお方なんですよね、へ~え♡
●この他にも、・・・これは鰹なんかもそうでしたよね★
租庸調制度(中国の律令を基にした、日本の古い税制度)の「調(つまり、税として)」、お上に納められていたり★
こちらは大化の改新の後の事、もう少しで奈良時代に入るかという時代なので・・・アユさん、保存性を高めるには乾燥をさせるか、塩を使った形で納められる事が多かったようですねぇ。 👀
また、アユさんは年魚(一年で、一生を終える)だそうですが、まれにメスにだけ、2年生きてしまうお方もおられるらしいです★
・・・だからといって、また産卵する事はないんだそうで、気楽なお婆ちゃん余生を過ごすよう。 (゜-゜)
●・・・はてさて。
アユさんは、漢字では先ほどの「年魚」や「鮎」、そして別の文字では「香魚」とも。
その名の由来は、「あひ(い)」から来ているのだとか。
この「あ」というのは、愛らしいという意味で、「ひ(い)」は、魚名語尾にあたり、今でいうなら「愛らしき味佳き魚」という意味になるそう。 👀
川から海に降りて、再び遡上してくるアユを「オオアユ」と呼び。
それとは別に、琵琶湖から一歩も離れないで過ごすアユもいるそうで、こちらは「コアユ」と呼ばれます。
同じアユを名乗ってはいても、遺伝的にはもうはや、違うんだそうです。 👀
・・・琵琶湖のアユは、10万年も前(!)に「オオアユ」とは分かれていたというのも、驚きです。
養殖モノのアユは琵琶湖からやって来るそうですが、そのアユは海に放たれると、もうはや、生きてはいけないカラダになっているのだそう★ (>_<)
●そんな・・・アユさんなんですが。
タンパク質はもちろん、とにかくビタミンが豊富で、AやEはもちろん、まるごと食べてしまえばカルシウムも豊富です(!)
旬は6~9月といいますが、川を下って産卵する時期の「落ちアユ」は、特に珍重されているんだそうです。 👀
骨粗鬆症や、骨軟化症、ストレス、味覚障害など。
抗ガン作用、老化防止にも効果あり(!)
ただ、ウロコと筋肉に寄生虫がいる場合があるので、生食はどちらかと言えば、避けた方が良いんだそうですよ。 (゜-゜)
●さてもう一つの旬食材、シソの方にまいりましょう。
ヒマラヤや中国南部が原産だそうで、日本にはやっぱり、中国を通して平安の頃にやって来たという説と、いやいや5000年前には、すでに日本にはあったという説も。
・・・なんでもシソさん、新潟で2500年前の土器と一緒に出てきた(!)という実績のあるお方だそうなんです。 😅💦
・・・皆さま、ご存知の通り、シソは大きく分けると赤シソと青シソに。
葉が縮れて赤いのは、縮緬(ちりめん)ジソ、青くて縮れているのを、大葉(おおば)といいますが、古来より漬物や薬草として用いられたと資料にあります。 👀
葉の部分は、「気を通す芳香健胃薬」として食欲増進や毒消し、他の薬と併せては風邪の時の発汗作用にも♡
種の方は、咳の症状に使われていました。
どちらのシソも1年草で、育てば1メートルほどの大きさに。 (゜-゜)
●またシソの話で、面白い処では。
戦国時代の朝鮮出兵の折に加藤清正が、部下の士気を上げる為にと、紫蘇の入った漢方薬「香蘇散」を用いていたなんて話があります。 👀
・・・かの朝鮮出兵は、豊臣秀吉の愚策と言われる事もありますが、知らない土地で、土地の者たちと交渉しようにも、言葉も通じず★
はたまた風土も判らず、食糧もなく、それでも武功を挙げるしかなくって、上の者から下の者まで、それはひどいストレスだったかと・・・私こと山野亜紀も思います。
芳香のある生薬には、こういったウツウツっとした心持ちを紛らわせる(!)のに効果があったとありますが、たしかに紫蘇の香りを嗅ぐと、ほぅっと心がほころびますよね♡
●あのシソの独特な香りは、ペリルアルデヒドというそうで、これにも胃液の分泌を促しての食欲増進、健胃効果があるとか。
しかも、強い防腐作用があるので、食中毒の予防にも役立ちます♡
・・・刺身のツマとか、お飾り的なイメージのあるシソさんですが、なんと、こんなお役立ち効果もあるんです。 (^_^)/
青シソの色素は、シソニンと呼ばれるアントシアンの一種。
ちなみに赤シソは、チアニンという紫紅色の色素で、梅干しの色付けに使われています。 👀
シソは果実はもちろん、葉や茎にも芳香があります。 (^-^)
青シソは1年中スーパーで売っていたりしますが、赤シソの流通時期と同じで、旬は6月から8月辺りまで。
最近では、色々と組み合わせての・・・シソさんの持つ発汗作用やら解熱に咳、利尿効果を期待しての「シソ商品」が多くあるとか♡
また外用薬としては「切り傷の止血に使える」んだそうで、シソの葉をそのまま傷口に貼ったり、「水に浸して、よく揉んだ葉」を化膿止めとして貼りつけるのも良いと資料に・・・、へ~え。 (゜-゜)
●そんな・・・シソさんなんですが。
ベータカロテンを多く含んでおられ、そのままで食べるのはもちろん、最近ではアレルギーにも効果があるとされる「シソの実油」などなど(!)
シソの特性を生かした健康食品も増えてまいりました♡
こちらは、アルファーリノレン酸で、体内でIPA(イコサペンタエン酸)に変るため、血液はサラサラになりますし、老化も抑制して下さいます。
また含まれるカロテンには抗酸化作用があり、動脈硬化を予防して下さいます♡
・・・以外や以外、けっこうな効能のあるシソさんなんですが、私こと山野亜紀的には紫蘇食品といえば(!)
山形県出身の今は亡き父の妹さんが手作りで拵えてくれた「シソ巻」がなつかしいです・・・♡
薬味であるせいか、なかなかメイン処にはなれない感のあるシソさんなんですが、何とも素晴らしいお方ですよね。
もっと深く、愛していこうではありませんか。 (^_^)/
(2015.6.1 文責・山野亜紀)
〇2015年6月のお膳
※「和心きらり(http://wagokoro-kirari.tokyo/)」より転載
・・・700以上のレシピ・旬エッセイ・ブログを現在、移築中。😅
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