【文学史】大正時代

大正時代の思潮をまとめました。



著者とその人の作品一覧です。

小説・評論

〈新現実主義〉
・新思潮派(赤門派)
第3次・第4次「新思潮」によった人々。知的・技巧的な作風で現実を描写した。

芥川龍之介 『羅生門』『鼻』『地獄変』『河童』

菊池寛 『父帰る』

・奇蹟派(早稲田派)
新思潮派と同じく現実を直視して小説を書くことを目指した。

広津和郎 『神経病時代』

葛西善蔵 『子をつれて』

宇野浩二 『蔵の中』


〈プロレタリア文学〉
虐げられた労働者の直面する厳しい現実を描いた。

小林多喜二 『蟹工船』

葉山嘉樹 『海に生くる人々』


〈理想主義〉
白樺派の影響を受けて、人道的傾向の詩を作った。

高村光太郎 『道程』『猛獣篇』『智恵子抄』

室生犀星 『抒情小曲集』

〈近代詩の確立〉
芸術派の詩人として、近代人特有の心理を表現した。

萩原朔太郎 『月に吠える』『青猫』『氷島』

佐藤春夫 『殉情詩集』


短歌

〈アララギ派〉
万葉調と写生を主張し、近代短歌の発展に貢献した。

伊藤左千夫

長塚節 『鍼の如く』

斎藤茂吉 『赤光』『あらたま』

〈大正期〉
古泉千樫や釈迢空などが反アララギ派を結成して『日光』を創刊した。

釈迢空 『海やまのあひだ』

俳句

〈自由律俳句〉
俳句の性格は持ちつつも、形にとらわれずに自由に句をつくることを唱えた。

荻原井泉水 『自然の扉』

〈ホトトギス派〉
客観写生を俳句の根本技法にすえ、花鳥諷詠を作句方針とした。

高浜虚子 『虚子句集』

村上鬼城 『鬼城句集』

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