【レベル2】『推し、燃ゆ』
実は私、ほどほどに本を読むのです。
私のことを知っている方は、普段あまり読書の話をしないので全くイメージがないと思います。
ちょっと自覚あります。
人生の夏休みといわれる大学生の時に、どちらかというとインドアな私は
時間を持て余しておりまして、そこで読書の面白さに魅了されました。
最初に読んだ本はたしか『旅猫リポート』だったか『夜のピクニック』だったような気がします。
それ以来、月に2冊程度ですが本を読むようになりました。
これまでは本を読んで、はい終わり、でしたがせっかくnoteを始めたので
これを機に読書の感想も残すことにしました。
読んだ内容って意外と忘れますからね!
選んだ理由
至極単純。
王様のブランチで紹介されていて、そして友達の家にあったからです。
「大注目の最新作」「芥川賞受賞作」「本屋大賞ノミネート」と、いかにも読んでおいて損はない、と言わんばかりの紹介の仕方でした。
友達の家でこの本を見つけた私は、すぐさま鞄にしまったのでした。
(ちゃんと許可取りましたのでご安心ください。)
あらすじ
「推しは私の背骨」と言い、アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。その推しが炎上し――。他の人ならなんなくこなせる「普通」ができず、推しを推すときだけ生きていることを感じられるあかりの生きづらさ、切実さは、「推し」がいる人いない人を問わず共感を呼び、またたくまに42万部を突破。世代を超えて読まれています。
こちらより一部抜粋 https://web.kawade.co.jp/bungei/3741/
感想
すぐ近くにありそうで、リアルで、切ない小説です。
主人公は学校生活やアルバイトなど日常の様々なことがうまくいっていない女子高生のあかり。そんな彼女の唯一の生きがいは『推し』。『推し』を推すために楽しくない日常を頑張って過ごしている。
その『推し』がある日ファンを殴って、炎上。そしてほどなくして引退。
推しを推せなくなること、それは彼女にとって死と同じだった。
率直に言って主人公に共感することは難しかった。
私にはいわゆる『推し』がいないから。好きなアーティストや好きな有名人はいるが、主人公ほどではない。
コミュニケーションが苦手、家族関係がうまくいっていない、などの理由で友達や家族よりも適度な距離を保つことができる『推し』を大切にし、それを推すことに生きる喜びを感じる。特別なことではないように思うし、主人公と近い境遇の人も多いと思う。SNSのおかげで画面越しの人と、目の前にいる人よりも心を近づけることができるようになったから。
この物語を読んでいる間『推し』ってなんだろうなぁと考えることが多かった。教祖みたく崇拝に近いような存在なのか、それとも自分の頭で想像する都合のいいものなのか。読んだ人のいろんな感想を聞いてみたい。
作者の宇佐美りんさんは21歳の大学生ということもあり、表現がすごくリアルで、体温を感じる、息の詰まるような描写が印象的な作品でした。
インスタやTwitterなど私もよく使うものが描かれており、頭の中で容易にイメージができるところがこの本の読みやすさであり、怖いところ。
おわりに
共感できない私がこれだけ楽しめたのだから、共感できる人にとって面白くないわけがない!
おすすめです。
(ページ数も多くないので、さっと読むことができます。)
こちらのサイトから試し読みもできるようです。
気になった方はぜひ!
今回も読んでいただきありがとうございました。
コメント、スキなどリアクション待ってます!!