見出し画像

期待

落ちた。


今日は演劇部の大会があった。

私の通うH中学校は文化部では管弦楽部、運動部は全体的に強いいわゆる強豪校だった。
私の加入している演劇部も強いほうだと思っていた。
でも、3年生の先輩が引退してから全てが変わってしまった。

その時の人数は、後輩である私達の学年だけでも先輩の二倍はいた。
春になって入ってきた1年生は、出欠をとるときの円になった場合、部室の二分の一を埋め尽くす人数で、残りの三分の一は私達2年生、そのさらに残りは3年生の先輩、と、人数が後輩に対して先輩が足りない事件が起きていた。
だからこその出来事だと思う。

私は悪く言えばマイペースすぎるけど好きなことに対してはとことん頑張るタイプだった。
演劇部の夏の大会の台本が決まった頃、私達2年生の中で先輩に対するいざこざがあった。
「外で1年生に指導している時に部室から手を振っていた」
「部室でジェンガをしているように見えた」
そこから先輩に対する不満へと発展し、
「外で1年生に〇〇を教えるために〇〇リーダーの花丸評価を取らないと行けないルール、自分たちが一生懸命取り組んでいるのにそうやって評価をつけられて嫌だった」
「春の大会のとき、自分の部署全体が呼び出された。大会直前なのに呑気にし過ぎとか言うのはちゃんとわかってるし、そういうことに対しては返事しかしようがないのに、私にだけ向かって『〇〇ちゃんちゃんと聞いてる!?』ってさらにきつく怒られた。理不尽すぎる。」
あまり周りを見ないタイプの私は全く知らなかったことばかりで、率直に驚いた。
部活のないある日、突然隣のクラスに呼び出されたと思ったら、その話がどうやら裏側で回っていたらしく、顧問の先生のうちの一人に話す会をすることになっていたらしい。
まさかそんなことがあったとは知らなかった先生は目から水が。
私も知らずに過ごしてた&先生からのもらい泣き…w
その次の部活、その顧問の先生が他の顧問の先生に伝えてくれていたみたいで、話し合いをして解決。
(ちなみにジェンガはしてないとのこと。山積みの台本を下の方から取ろうとしたのがそう見えたのではないか、という先輩の考察。)

そんないざこざの後、キャスト(役者)オーディションの練習は家で親にウザがられるほどやって、オーデ範囲も暗記して臨んだ結果、なんとか代キャ(代役)にはなれた。
大会を三回も経験してきた中でキャストになれたことはなかったのでまあ素直に嬉しかったけど、本キャ(本役、キャスト)が実力のすごい同学年の他クラスの子で、ハードルが高かったのは覚えてる。
「舞台に立ちたい!」とは思ってたけど、私じゃあんな劇はできない。
ある意味「ありがとう!」って感謝をしたい。

大会の日、劇中劇に使う道具が場に出ていなくて、主人公役の先輩と照明が即興でアドリブをしたことから、「照明を即興で合わせられるなんて神」だとか一躍有名になっていた。
さらに、結果発表の前に講評で私の本キャの子を絶賛していたし、照明に対する良いコメントもあって、賞を取れると思ってた。

部活内の目標は、全国大会出場!
賞を取ったら県大会。県大会で金賞を取ったら全国大会!
顧問の先生は、今年は沖縄だって言っていた。
飛行機乗ったことない私だから「行きたい!」って言ったら先生に「え?〇〇ちゃん(私)はプール教室通ってて泳げるから乗らないでしょ?」とからかわれたのも覚えてるw


落ちた。
全国行く前にまず市内で落ちてるよ。
講評してくれた先生、絶賛してたよね?
どこの学校よりも長かったし、私達は行けるものだって思ってたんだよ?
別にこの目標にした部長のせいでもない。
部署でも何もできなかった私のせいでもないと思う。
本キャの子は個人の賞を取ってたから違う。
『犯人とか別にいないでしょ?』とか言うように自分で自分をツッコんだ。

もしかしたら、個人個人はよかったけれど、全体的に見たら良くなかったのかもしれない。

そう思うことにした。

これで先輩は引退する。
賞は、この先輩たちの代は取れなかった。
演技力なんて偉大すぎるぐらいの先輩たちだったのに。

私達でやるしかない。
先輩のやり遂げられなかった全国を目指そう。



まだキャストになったことはないけど、キャストを諦めたことなんてない。
今回代キャになれたんだから。
次はキャストになる。

#部活の思い出

この記事が参加している募集

#部活の思い出

5,456件