スライド公開(JST-RISTEX 「ゲノム倫理」研究会 サロン2022)
昨日(2022年9月9日)参加したJST-RISTEX 「ゲノム倫理」研究会 サロン2022で使用したスライドを公開します。
遺伝子・ゲノムに関連して知っている法令やegovで検索した法令をマッピングして、
医療、環境(生物多様性)、食・農という分野の分断による、日本の遺伝子・ゲノムに関連する法制度のわかりづらさ
医療における長年の指針行政の影響は?
クローン技術規制法のように技術に焦点を当てるか、分野に焦点を当てるか
等について、話題提供しました。
医療、環境、食・農というそれぞれの分野ごとの法規制(指針含む)のまとめた資料って結構あるんですが、それぞれの分野だけで結構複雑なのと、全分野を俯瞰した資料って、意外に見たことないよね、というのが本話題提供の問題意識でした(すでにあるけど、見つけられていないだけ、という可能性が高いですが…)。
上記3つ目の点は、短期的には、ヒト受精胚へのゲノム編集技術の臨床応用に関する法規制や遺伝子差別に関する法規制をどのように位置づけていくのか、いくべきなのか等が課題となります(「いくべきか」の議論がおざなりになりがち)。
参加されていた松尾真紀子先生から、同様の問題意識から、ゲノム編集技術の法規制について、特に環境、食、農の観点から整理した精緻な論文をご紹介いただきました(松尾先生、ありがとうございました)。
松尾真紀子「日本におけるゲノム編集技術応用プロダクトの規制上の取 扱い明確化の経緯と課題の整理」(「ゲノム編集の技術と影響―科学技術に関する調査プロジェクト 2020 報告書―」 57 (調査資料 2020-5)国立国会図書館調査及び立法考査局、2021)
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11656214_po_20200506.pdf?contentNo=1
JST-RISTEXでは、2019年から、ゲノム関連技術や合成生物学等のELSI/RRIを考えるゲノム倫理研究会を立ち上げて、活動しています。ぜひお見知りおきください。