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チェコ・プラハ留学の理想と現実

こんにちは、先日プラハでの一年の交換留学を終えて、日本に戻ってきました、タスクです!

今回は、私がこの1年間、ヨーロッパのチェコという国で学生生活を送り、感じたことや学んだことを、これからチェコやその他ヨーロッパの国へ留学する予定の方に向けて、紹介したいと思います。

チェコ渡航前の目的(理想)

私が当初チェコに留学することを決めた理由は主に三つあります。

一つ目は、ヨーロッパの中心に位置するため、ヨーロッパ各国へのアクセスが便利である点です。やはり、ヨーロッパに来たからには、ヨーロッパ圏内の国をできるだけ多く訪れて、その国々の文化や歴史を体感したいというのは、誰もが感じるところだと思います。私自身も、ヨーロッパ中を旅したく、他国へのアクセスが便利なチェコを選択しました。

二つ目は、自分の専攻に関連したヨーロッパの政治的・歴史的価値観を学ぶためです。国際関係学を学ぶ私にとって、ヨーロッパの政治や歴史は常に大学での学習に関連してくるところであり、現地の人々が今の世の中に対してどのような考えや価値観を持っており、日本人であり、台湾の大学生である私の価値観と比較してどう違うのかを知りたいということが、学習における目的でした。とりわけチェコはヨーロッパの中でも台湾との関係が比較的良く、アジア情勢に関してどのような考え方を持っているのかどうかが気になるところではありました。

三つ目は物価の安さです。チェコは、前述の通り、ヨーロッパの中央に位置しており、経済が発展している西ヨーロッパと比べて、物価が安いというのが、事前の調べで把握していたことでした。ヨーロッパで生活し、旅行も行なっていくということで、金銭面の心配が非常に大きく、留学先の国を選ぶ際にも、物価は大きな指標の一つとして考慮しました。

実際に来てみてどうだったか(現実)

現実①:チェコから周辺国へ旅行

チェコを選んだ一つ目の理由であった、チェコの地理的な位置に関しては、事前の期待通り、ヨーロッパの国々を旅行するにあたって、チェコの地理的な位置は非常に便利でした。チェコは隣接する国にドイツ、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、オーストリアがあり、これらどの国も、旅行先として非常に魅力的であったため、チェコを留学先として選んでよかったなと感じました。スペインやギリシャ、イギリスは比較的遠くに位置していましたが、ヨーロッパもLCCが普及しているため、飛行機で安価に渡航することもできました。

私は今回の留学期間中、12カ国を旅行で訪れました。中でも印象に強く残っている都市をここで紹介したいと思います。一つ目はアイスランドのレイキャビク。物価は高いものの、事前の美しさを体感できる素晴らしい場所でした。詳しくは下の記事を参考にしてください。

二つ目はイタリアのベネチア。日本人にも観光先として親しまれるベネチアですが、噂通り非常に美しい街の景観が私の感性を大きく刺激してくれました。イタリア料理が好きな私にとっては、食も大きな楽しみの一つでしたが、本場のイタリアンはやはりとても美味しかったです。

三つ目はスペインのグラナダ。日本人にはあまり馴染みのない都市かもしれませんが、グラナダはスペイン南部のアンダルシア地方に位置する旧都市で、歴史的にキリスト教やユダヤ教、イスラム教が混在してきた都市であり、今でも街の至る所で宗教の混在した建物や文化を見て取れます。私がこの場所を特に気に入った理由は、この街のタパスという飲食店のお通し文化です。ここではタパスのあるレストランでお酒や飲み物を注文すると、小皿料理が一品ついてくる仕組みになっており、価格も非常にリーズナブルで、居酒屋文化を愛する日本人にとっては非常に魅力的なシステムになっています。このタパスレストランをハシゴするのが個人的におすすめです。タパスレストランのおすすめ記事は後日アップしようと思います。

世界遺産のアルハンブラ(スペイン グラナダ)

現実②:チェコの政治的・歴史的価値観

私のヨーロッパに対する政治的・歴史的な印象は当初あまりよくありませんでした。ヨーロッパの歴史は勝者の歴史であり、少し偽善的であるというのが私の考えでした。その真偽を確かめるために、いくつか興味のある分野の授業を大学で履修しました。その中で、ヨーロッパの歴史は非常に複雑で、勉強不足であったと感じた一方で、偽善的な印象は拭えませんでした。

また、アジアに対する考え方も、私が当初思っていたよりもあまり意識されていなく、ヨーロッパ中心主義的な側面が感じられてしまったのが残念な点でした。

一方で、多様性や持続可能性に関する意識はやはり日本より高いなとは感じました。しかし個人的には、こういった問題の本質的なところはヨーロッパであってもやはりあまり理解されていないように感じられました。

私のサステナブルファッションに関する記事はこちらからご覧ください!

③:チェコの物価

チェコの物価についてですが、こちらに関しては期待に反して、あまり物価の安さは感じられませんでした。私は大学の寮に住んでいたため、家賃に関しては台湾のアパートと比べたら高いものの、月々4万円程度でした。しかし、プラハ市内のアパートを借りる場合は10万円以上かかる場合が殆どで、部屋探しにも苦労するというのが周りから聞いた話でした。食費に関しても、レストランで食事をすると、ファストフードでも安くて150コルナ(1000円くらい)ほどで、毎食外食するのはお財布に優しくないなというのが正直な印象でした。私は寮で自炊していましたが、スーパーで手に入る食材に関しても、台湾や日本よりも高い印象です。私の留学期間中(2022-23年)はウクライナ戦争の影響で、特に距離的に近いチェコをはじめとした東欧の国はインフレが激しく、円安も相まって、金銭的にはプラハを選んでよかったとは感じられませんでした。家賃や生活費その他諸々込みで、極力抑えてはいるものの、月々10万円程度かかりました

旅行もすると考えると、もう少し金銭的な余裕が必要であることを覚悟しておきましょう。

フランス・パリで食べたラーメンチェーン「一風堂」のラーメン(13.5ユーロ=約2100円)

その他チェコ留学で感じたことや学んだこと

その他にも、プラハを選んでよかったことや悪かったことは様々あります。

ビール大国!プラハ!

例えば良い例で言うと、ビールが安くて美味いこと!ビールこそが、私がチェコを留学先に選んでよかったと思た1番大きな理由です!チェコはビールの一人当たりの消費量が世界一で、国民的な飲み物です。昼からコーヒー感覚でビールを飲むのが当たり前で、それもそのはず、カフェやレストランに行って1番安いメニューを探すと、大抵ビールがそれになります。レストランでビールを注文する場合は500cc一杯40〜60コルナ(250〜360円)で、スーパーで買う場合は100円以下で買えてしまいます。非常に種類も豊富にあり、ビール好きの私がチェコビールに飽きることはありませんでした。

プラハの川辺で飲むチェコの定番ビール、ピルスナー・ウルケル

プラハの美しい街並み

もう一つは、プラハの景観です。私はこの1年間ヨーロッパで様々な都市を訪れましたが、プラハはその中でもトップクラスに綺麗でした。中世の歴史が色濃く残る美しい街並みの中で1年間生活できたことは夢のようでした。天気が良ければ街を見渡せる公園に行き、ビールを飲んで景色を楽しむことが、留学中何よりの楽しみでした。韓国人の観光客は非常に多いのですが、留学期間を通じて日本人を見ることが少なかったので、日本人の皆さんにもぜひ一度プラハを訪れてみてもらいたいです!

プラハの街並み

プラハの人々

プラハの人たちは、優しい人が多いものの、性格上シャイな人が多いせいか、初対面の際は冷たく感じられる場合があるかもしれません。初対面で距離を詰めるのは若干難しいものの、仲良くなればとことん仲良くなれる日本人と似た人格を持つ人々でした。(個人の感想です)

プラハのグルメと日本食の希少性

プラハに来て、1番辛かったのは、日本食が食べられないことです。正直、個人的な感想ですが、プラハ(というより中・東欧全般)の食事はあまり美味しくないです。伝統的な料理も、単調な味付けのものが多く、食のバラエティーにかけているなというのが率直な感想でした。一方で私が世界一の食文化だと思う日本食ですが、なかなか美味しい日本食に巡り合うことはできません。寿司はチェコが内陸国であることも影響して鮮度の低いサーモンやアボカドが使われたものしかなく、ラーメンもスーパーの袋麺にも勝てなそうなものが殆どです。自分で調理しようにも、台湾と違って食材や調味料が手に入りにくく、特に苦労したのが、お肉の種類です。日本のような細切れ肉や薄切り肉を取り扱っておらず、塊肉しか手に入りません。豚バラ肉を料理で多用していた私からするとこれは大きな痛手で、料理の幅も狭められてしまいました。したがって自ずと鶏肉料理が増えていきました(鶏肉も骨なしのものが少なく、面倒)。

まとめ

良い面も悪い面も含め、総じてチェコを一年の交換留学先に選んだことに関して後悔はしていません。むしろ、この土地でたくさんの人と出会い、新たな価値観を身につけることができたことは、人生における大きな財産になりました!ここで経験したことをこれからの人生に活用していきたいと思います!

読者の皆さんの中にも、チェコ留学やヨーロッパ留学を考えている方がいましたら、今回の記事を参考にしていただきたいと思います!その他質問等あればコメント欄やSNSで直接聞いていただければ喜んで答えます!

人それぞれ、目的に合う留学先があると思うので、様々な点を分析して、自分に合った選択をしましょう!留学はどんな形であれ、皆さんの人生にとってプラスの選択になると私は確信しています。若いうちに留学できるのが1番ですが、いくつになっても遅いことはありません!迷ったら飛び込んでみましょう!世界は広いです✨

最後に…

今回の記事も、最後までお読みいただきありがとうございました!スキ(いいね)とフォローも忘れずによろしくお願いします!今後も、留学生活に関する情報、それからサステナブルファッションに関わる情報も記事にしてお届けしていきますので、次回以降の記事もお楽しみに!

また、私が運営するポッドキャスト番組「チェコっと放浪旅」では、台湾留学で出会った世界一周旅行中の友人とお酒を飲み交わしながら、台湾留学やチェコ留学、世界一周旅行に関する話題など、海外生活で生まれた生産性のあるお話をお届けしています。毎週木曜日に更新していますので、興味のある方は是非、そちらの方もチェックしてみてください!


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著:Tasuku

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