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より良く生きるためのテクノロジーとは?

4月はできるだけ自分以外の人の主義や考えに触れようと思い、早速トークショーに行ってきました。

『WIRED』日本版編集長・松島倫明さんと、「LOVOT(ラボット)」を開発した林要さんが、ウェルビーイング(より良く生きる)のためのテクノロジーについてのお話を展開してくれました。

そのお話の中で私が興味深いと思ったのは、調理についてです。

家でロボットが全ての調理をやってくれたら、人間は幸せになれるのだろうか?という問いがあります。

林さんは、「おそらく美味しい冷凍食品ができる感じなのではと思う。鮮度は保たれるけれど。」と言っていました。

確かに、効率化だけを目的にしても満たされないのを実感しているような気がします。

じゃあ人がもっと幸せになるにはどんなロボットが存在したら良いのでしょうか。

林さんは日本のアニメ「ドラえもん」についても触れていました。

ドラえもんは、のび太くんのやりたいことを完璧に仕上げてくれたりしません。その時に必要そうな道具を出すけれど、それがあったとしてもうまくいかなかったりします。共に失敗しながら、成長を少しだけアシストする。ドラえもんは、のび太くんにとってそういう存在だったのです。

全て完璧にやってくれるより、料理ができるようになるまで付き合ってくれる存在がいた方が幸せかもしれないとのことでした。

自分という人間が「何かをできるようになる成長」を感じられるとき、幸せも感じられる。その成長を止まらせないようにアシストしてくれる存在を私たちは必要としているように思います。

現実にはまだドラえもんのようにアシストしてくれるロボットは存在しません。ですが、VUIがアシスタントになる日はそんなに遠くないはずです。

「レシピを見ながら作る」という体験が「レシピを尋ねながら作る」になったらどうでしょうか。

レシピの大体の手順は頭に入っていても、調味料の分量が頭に入っていないことが多いです。私はいちいちスマホだったり本を見直すのが面倒で、適当に入れてしまったりします。誰かが伝授してくれたレシピで作りたいのに、途中で断念してしまっています。

「大さじ何杯?」と聞いたら「3杯です」。「何分煮るの?」と聞いたら「10分です」。こういうアシストがあれば、もっと色々なレシピをちゃんと作ることができる気がします。そうすれば、満足のいく調理体験ができます。

ウェルビーイングにおけるテクノロジーの一つの解は、「同じ歩幅で伴奏してくれること」とも言えるかもしれません。

LOVOT(ラボット)の登場もその第一歩のように感じています。


参考


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