[自己啓発]書評、デール・カーネギー『人を動かす』を読んで気づいたこととは?
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今回はデール・カーネギーの名著「人を動かす」から、人生の哲学を学んでいきたいと思う。まずここで気になるのは、アルフレッド・アドラーとの違い。あまりにも違いすぎるようにも思えた。しかし、どちらも「名著中の名著」と言われている。共通点とその違いからカーネギーの主張を解きあかしたい。
まず年齢の違いから。アドラーは、カーネギーより18歳年長だ。カーネギーが、その著作「人を動かす」を出版したときには、アドラーは晩年だった。その一年後の1937年に病没(心臓発作)している。
経歴もそれぞれ違っていた。アドラーは医師で教育者。一方のカーネギーは、中古車のセールスマンなどの仕事を転々とした後、YMCAの夜間学校で「話し方講座」の講師をしている。人の教育に関わった点は同じだが、それ以外はまったく違っていた。
基本となる考えは、ほとんど同じようだ。他人に対して、どのように接するか!人に興味を持つ!そして自分自身を変えていけ!ということ。一方で、異なっていたのは、アドラーが「他人を変えることはできない。理由はその人その人の課題だから」。カーネギーは「自分が関わることで、人が変わるように持っていく!」「他人に対し自分が積極的に関わっていく」となる。
もう一つ同じなのが、「人に感謝する」ということ。感謝と言えば、日本語では「ありがとう」。これは仏教用語だ。仏教では、人からの援助や好意というものは、「当たり前」のものではなく、極めて稀で貴重なものとして受け止めろ!という。そこから「有り難う」となるわけだ。
カーネギーの「人を動かす」には、37原則も方法が解きあかされている。しかし、まとめれば以下の3つに集約できると言えるだろう。
①苦情を言わず、批判もせずに相手を肯定する。
②相手の立場に立ち、誠実で良い評価を与える。
③自分は必要とされているという「自己重要感」を持たせる。
いま日本では、どこの職場でも人手不足で困っている。上司としても仕事のチームとしても、1人でも戦力アップが必要なところ。できれば仲間にはのびのびと元気に働いてもらいたい。誰もがそう思っているだろう。カーネギーの考えは、このビジネスにおいては、誰もが身につけておくべき考え方と言えるはずだ。
一方家庭ではどうか?子供の幸せを考えない親はいない。しかし、子供にも様々なストレスがある。伴侶についてもそうだ。アドラーの考えは、こちらには生きてくるだろう。ただし、より深く関わっていくことを前提として…。
人に共感するにせよ、褒めるにせよ、その人をよく観察することだ。そして話をよく聞いてあげる。そして大事なのは、表情や目つきや動作などの言葉以外の表現。こちらもうまく組み合わせて、相手の話しを肯定してあげる。
そしてその相手に共感する。相手の立場に立って考え、自分が同じように思っていることを伝えるといい。以下の8つの言葉が良いだろう。⑴ほんとにそうだね。 ⑵私もそう思うよ。 ⑶確かにそうかもしれないね。⑷ほんとわかるよ。⑸忙しいよね。⑹それは嬉しいね。⑺いつも助かってるよ。⑻ほんと、頑張ってるね。
さらに「褒め言葉」をつなげる。ここでは観察し、相手から聞いて話をもとに、そのおこなったプロセスについて賞賛を与えよう。
「いつも〇〇し続けてくれて、立派だなぁ」 「あなたが〇〇やってくれているので助かるし嬉しいよ」など。決して結果を褒めてはいけない。結果というのは良い時も悪い時もある。日々の努力にこそ、価値があるということを示すべきだ。
日本人は、褒めることが世界で最も下手な人種と言える。そーゆー私も、いつも叱られてばかりで、褒められた経験はなかった。だからなかなか褒め言葉が出てこない!これはもう仕方ないと言うしかない。しかし、日々の訓練で、できるようになるという。
ポイントは「褒め言葉一覧表」を家の中の至るところに貼っておくというもの。初めは「サシスセソ」のサ行から始めるとよい。サは「最高だね」 「さすがです」。シは「信頼していますよ」 「知らなかったです」。スが「素敵です」 「素晴らしいです」。セは「センスが良い」 「センスが最高」。ソが「その通りだと思います」「尊敬できます」。1日に数回は口に出して練習してみると良いだろう。ただし、あくまで行動のプロセスにたいして言うことを忘れずに…。
まとめ
カーネギーにしろ、アドラーにしろ、相手をよく観察することが大事と言える。そして相手の話をよく聞いてあげることだ。このとき絶対に批判はしないこと!肯定してあげよう。そして良いところを発見し、そこを褒めてあげる。ただ褒めるのは、あくまで行動している過程、つまりプロセスだ。
最後に、感謝の言葉を付けくわえる。「いつも〇〇してくれて、ありがとう。助かるよ」 「いつもしてくれている〇〇には、感謝しています。これからもよろしくね」。このように自分が変われば、相手も変わってくれる可能性はある。ただし、変わらなかったとしても、落ちこむ必要は無い。なぜなら、それは相手の課題(=人生の宿題)だから。
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