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[サイエンス]人類学研究の新時代!日本人のルーツは何か?それが解きあかされつつある!

#人類学 #人類史 #ゲノム
#次世代シーケンサー
#ペーボ博士 #考古学

毎日ニュース番組を見ていると、韓国や中国のことが嫌いになってくる。そのため韓流ドラマや華流ドラマもまったく見なくなった。韓国や中国でおこなわれている日本バッシング。これに腹が立つのだ。しかし、よく考えてみると、報道に踊らされている自分に気づく。日本人だって異常なほど彼らを挑発してる人たちはいる。どの国にもそれはあると言える。ある部分を「切り取り」すれば、そういうことにもなるのだ。マスコミを規制しない日本のあり方、そこに問題があると言っていい。

*人類学、劇的に進化!
2006年に次世代シーケンサー(NGS)が開発され、大量のDNAやRNAを迅速に、その並びを解析することができるようになった。従来まではかなり時間がかかっていたものだが、このNGS開発により驚異的速さで、ゲノム研究ができるようになる。このため、標本として研究所や博物館に所蔵されていた古代人の骨から、細胞核DNA 30億のつながりがわかるようになったと言う。

現代人のゲノム分析から古代人のDNA配列を照合すると、ヒト1人分の古代人、これが丸ごとわかったようだ。これにより遺伝の様子がつぶさにわかってきた。骨格や体型、肌の色や目の色、髪の状態までわかってくる。いままでに日本各地で掘り出された古代人の素性がどういう人たちなのかまで判明したと言う。

*子供のころから学ぶ意味?
いま太平洋戦争から80年近く経とうとしている。しかし未だに解決してきてない課題もおおい。特に日本が迷惑をかけた近隣諸国においては、依然として日本にたいし反感を持っている。だがゲノム研究から見たらこれはどうなるのか。確かに時代を「切り取れ」ば日本の犯した行動は問題といえる。だが人種としてみればほとんど違いは無いのだ。

本州に住む我々日本人、そのルーツをたどれば、中国東北部や韓国となる。それがわかってくると、憎しみ合うことの愚かさに気づかされるのではないだろうか。私たちが日本人のアイデンティは、極めて恣意的につくられたものとも言えるのだ。これがわかってくると、憎しみ合うことの意味は見出せなくなるといえる。

中国や韓国についても同じことが言えるはず。ある時代を切り取れば、たしかに敵対関係はあった。しかし、これらは為政者による思想教育のなかで生まれたもの。なんの意味も持たないものだ。人類学を学ぶことで、このことがわかってくると、争うことがいかに馬鹿げたことか?それが理解できるようになる。

*人類学と考古学の違い?
日本においてはこの2つ、はっきり区分されている。本来なら共同で研究をおこなうはずが、まったく交流することがないようだ。かたや理科系、かたや文化系ということがネックになっている。このあたり、日本社会の縦割り構造とおおいに関係があると見られる。

国立科学博物館(科博)では学芸員はいないと言う。そもそも学芸員は博物館法に定められた役職である。科博では別の法律「独立行政法人国立科学博物館法」の決まりにより、全員が研究者という立場のようだ。学芸員も研究はおこなっているが、それ以外の教育や施設運営への比重が高いということだろう。

科博の研究者は60名ほど。そのうち人類学の研究所は5名だという。これはかなり少ないと言えるだろう。ゲノム研究が中心となった人類学。ある意味マンパワーがものをいう世界だ。そのため、世界から見ると遅れをとってしまうことがあるという。

*2022年ノーベル生理学医学賞
このノーベル賞を受賞したのが、マックス・ブランク研究所のスバン・ペーボ博士。この博士が古代人のゲノムを分析して、現代人のDNAのなかに、アンデルタール人の遺伝子の一部が残っていることを明らかにした。また、世界各地で発掘された古代人の骨から、彼らがどのように移動したかも解き明かしたという。

今まで人類史を研究するなかで、人類は様々な学問を通じて探ってきた。考古学、自然人類学、言語学、気象学、地質学などなどだが、ここに分子生物学の技術が加わり、劇的に研究が変わったということのようだ。この技術こそ、先に記述したNGSと、わずかなDNAを増量させるPCR法である。

考古学や人類学に新たな研究成果を提供した「古ゲノム学」。私たち日本人のなかにも、ネアンデルタール人のDNAが1%から3%ほど組み込まれていると言う。これは我々ホモサピエンスと、ネアンデルタール人が交雑していたという事実を明らかにしている。人とは何なのかを考えるうえでも重要な発見と言えるだろう。

*まとめ
我々が考える外国人との違い。DNAから見ると、ほんのわずかなもののようだ。今年11月の米国大統領選挙。民主党ハリスと共和党トランプの対決となった。両者は明らかに別の人種に見える。トランプは白人金髪。ハリスが黒人女性。しかしDNAから見たらほとんど差がないと言うことになる。

対立のそのほとんどは思想にあると言っていい。思想とは、特定の思い込みといえる。思い込みが強い人間ほど、敵対的なこだわりを示す。為政者はそれを利用し、人を戦争に駆りたてるのだ。科学の目をもつことで、間違いなくこれを防げるといえるだろう。

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