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season9 5話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

5.『シャルウィ・キビキビ?』


 ポケモン達を回復させ、ひこうモードのミライドンでスイリョクタウンに戻るヨーコとスグリ。
橋のところでおりて桃沢商店の前へ!
 ペパーとボタンがいた。

「ふたりとも!」
「ペパーさん! ボタンさん!」
「ヨーコ! スグリ!」

 ペパーが振り向く。

「さっきのは!? 大丈夫だったん!?」

 ヨーコの質問にペパー、

「あ……、あれな……、電話切れちまってすまん。……何かあったって思うよな。ボタンがビビってスマホにずつきしてよ」

 ボタン、ムッとして、

「いやだって! 村の人変だし! なんか変なのもいたし!」
「変なのって……?」

 聞くスグリ。

「何か……、いたんよ。変な……丸っこい!」

 必死に説明するボタン。探すペパー。

「どこにいんだよ……。怖すぎて幻覚ちゃんか?」
「や、本当にいたし!!」
「はいはい」

 力説のボタンにやれやれペパー。

「そういえば俺……、村がおかしくなった原因、……わかったかもしんね」
「──ホント!?」
「まさか……」

 食いつくボタン、つぶやくヨーコ。

「とりあえずみんな、変なもちに気ぃつけ……」

 スグリが話そうとした刹那、

「うおっ!? 上!!」

 ペパーが上を見てびっくり仰天!

「屋根んとこ! 何かいる!!」

 みんなで見上げる。

「見ろ! あそこだ!」

 ペパーが指し示す方向、丸い何かが浮かんでいる!

「うちが見たやつ!」

 眼鏡に手をやり、目をこらすボタン。

「……ドローン?」
「いや……」

 つぶやくペパー。

「ポケモン……、か?」

 次の瞬間、丸いものを飛ばす謎ポケモン!
 ボタンとペパーはそのまま口に入ってしまう!
 ヨーコ、一瞬口を開きかけるが、即座にヤバイことを思い出し回避!
 スグリ、かがもうとしておでこにごつん!

「「あ」」

 スグリとヨーコぽつん。そのまま咀嚼してしまうペパーとボタン。

「おっ、これ、もちか?」
「ほのかな甘みがイケる……?」
「ふたりとも!!」
「それ! 多分、ダメなやつ!」

 ヨーコとスグリの叫びもむなしく、ペパーの体を紫のもやが覆っていく!

「うお!? なんだ!?」

 ボタンの体にも……。

「わっ、わっ!」
「ペパーさん、ボタンさん」
「大丈夫? ふたりとも……」

 ヨーコとスグリが声をかけた瞬間、

「キ……、キ……、ビ……」
「ああ……」
「もしかして……」

 ヨーコとスグリ、たちまち顔面蒼白。

「キビキビー!!」
「キビキビー!!」

 振り向いて謎ダンスをするふたり! 後ろには謎のポケモン!

「キビ……、キビ!」
「キィビ、キビィー!!」
「ペパーさん! ボタンさん!」

 ペパー、顔をそむけて、

「キ……、キビキビ!」
「あれ? ペパーくん、なんかちょっと照れてない?」
「うーん……?」

 スグリと一緒に思わず首をかしげるヨーコ。
 一方のボタン。

「キィビ、キビィー!!!!」
「ボタンさんだけなんか激しくない……?」
「あー、うん、ヘヴィメタ聞いとるし、あと最近トップから色々こきつかわれてたとか言うとったなぁ」(汗)
「ストレスたまってたんだべな……」(汗)

 スグリ気を取り直し、

「いや、それよりごめんな。俺が注意できてれば……」
「ううん、しょうがないよ。あの謎ポケモンが出てきたんじゃもの」

 ふたりで謎のポケモンを睨む。

「変なもち! あいつが出してんだ!」
「色的に毒タイプかね?」

 と、謎ポケモン号令を出すように、

「モモワーイ!」
「キ……、キビ!」
「キゥィビイ、キャビィー!!」

 ペパーとボタンが、踊りながら謎ポケモンの前に立ちふさがる!

「ああ! あいつ、ふたりを盾に!」
「なんてことを……」

 歯軋りするふたり。

「いったんふたりをおとなしくさせるしかねえべ……。ペパーくんとボタンさんは、もう悲しいけど戦うしか」
「うん、わかっとる」

 うなずき合い身構えるふたり。

「キビ……、ビ!」
「キゥィヴイ、キュイビヴィ!!」

 ペパーとボタンも身構え、それぞれヨクバリスとブラッキーを繰り出す!

「キ……、キビ!」
「キィビイ、キャヴィー!!」

 ペパーは羞恥心まじりっぽく。ボタンはフード被って外してノリノリで攻撃命令。戸惑いつつも身構えるヨクバリスとブラッキー。
 ヨーコとスグリ、それぞれわっぷるさんとニョロボンを出す!
 わっぷるさん、さっそくかわらわりでヨクバリスをワンパン。

「キ……、キビィ……」

 ペパーくやしげ。
 流れに乗ってニョロボンもブラッキーにインファイト! 効果抜群だがブラッキー、ギリギリでもつ。

「うおおおおおおお!! キゥィビイ、キャヴァイー!!!!」

 動揺まで荒ぶっているボタン。ブラッキー、サイコキネシス返す! 効果抜群だがなんとか倒れず。
 と、ペパー、マフィティフ出す。

「バウ、ワウ!」

 いかくで攻撃下がる。マフィティフ、ペパーを見て動揺するも、

「マフィティフさん、遠慮なくやってつかあさい」

 ヨーコ声をかけ、わっぷるさんもうなずく。マフィティフうなずく。
 と、ブラッキー、つぶらなひとみで攻撃さげてくる。めげずにかわらわりでブラッキーをしとめるわっぷるさん。
 が、マフィティフのじゃれつくをくらい効果抜群。しかしそこをついて、ニョロボン、インファイトをかます。効果抜群。

「キビィ……!!」

 動揺するペパー。少し心が痛むヨーコ。
 ボタン、ニンフィアを出す。ヨーコ、すぐに終わらせるべく、

「わっぷるさん、マフィティフさんにアクアステップ」

 アクアステップを決めるわっぷるさん。倒れるマフィティフ。
 一方、ニンフィアにインファイトをかますニョロボンだったが効果今一つ。ムーンフォースを
返され倒れる。
 代わりにポリゴンZを出すスグリ。ペパーはパルシェン。
 わっぷるさん、さらに素早さを上げるためにあえてパルシェンにアクアステップ。お互いに水をかけ目潰し。
 ポリゴンZ、すかさずニンフィアにはかいこうせん。倒れるニンフィア。

「キュ……、キャヴィ!?」

 驚きつつも感心してるらしいボタン。まあ顔は不気味だが。
 と、パルシェン、ポリゴンZにアクアブレイク。ボタン、リーフィアを出す。
 わっぷるさん、アイススピナーをかます。効果抜群だが、攻撃力をさげられているためそこまでじゃない。リーフィア、リーフブレードを返す。
 倒れかけるわっぷるさん。ポリゴンZは反動で動けない。そこにパルシェンがアクアブレイクをかます。
 わっぷるさんの代わりにさんさんを出すヨーコ。リーフィア、さんさんにでんこうせっかをくらわすもそこまでじゃない。と、ポリゴンZがはかいこうせんを至近距離でリーフィアにくらわす。
 倒れるリーフィア。

「んぎゃああああす!! キュゥィビイ」

 ガーン! なボタン。
 と、パルシェン、さんさんにアクアブレイク。防御が下がるさんさん。またまた動けなくなっているポリゴンZの代わりにアイアンヘッドをくらわすさんさん。しかし硬い殻に覆われ、ダメージはそこまでじゃない。ポリゴンZ、アクアブレイクを食らわせられ倒れる。代わりにカイリューを出すスグリ。すばやくかみなりを落とし、決着。

「キブイブイ……」
「キビィ……」

 操られても悔しげなペパーとボタン。おとなしくなる。ふたりにかけよるヨーコとスグリ。

「キ……」
「ヴィィ……」
「ペパーくん、ボタンさん、ごめんな……」

 肩を落とし詫びるスグリ。

「うちらでなんとかするけえね」

 ヨーコもかたりかける。

「キビ……、フィ……」
「ブイキィ」

 返事っぽいのは返してくれるふたり。その隙にそそくさと逃げようとする謎ポケモン。

「──次はお前だ!!」
「観念せえやこらあ!!」

 ボールを手にすかさず威嚇するスグリとヨーコ!

「モ……」

 慌て出す謎ポケモン。

「モモモー」

 なぜかともっこプラザのある方向へ逃げていく。

「待てー!」

 追いかけるスグリ、すぐにあとに続こうとするヨーコだが、

「ちょっとお客さーん」

 回復役のお姉さんから声をかけられる。

「なんか村の様子変じゃないすか?」
「ええまあ。お姉さんはどうして普段通りなんです?」
「あー、もち食べろって勧められたんだけど、ダイエット中だったから食べなかったの」
「なるほど。ほいじゃ引き続き怪しいもちは食べんようお願いします!」
「よくわかんないけど、オッケーでーす」



 スグリを追いかけ、ともっこプラザの門のところでスグリに追い付くヨーコ。

「こっちさ来たはず!」
「うん!」

 ともっこプラザに入るふたり。しかし後ろからついてくる影に気がつかない……。
 と、祠の前に人影が。

「あれは……」

 目をこらすスグリ。ヨーコも同様。

「ネモさんじゃ!」
「ネモさん!? よかった、無事で……」

 ひとまず安心なスグリとヨーコだが、ヨーコ、ハッ、として

「いや待って、この流れで行ったら……」
「あ、ああ……、もしかして……」

 生唾を飲むスグリ。ネモは黙ったまま。
 と、ネモ振り向く。そしてあのダンス!!

「キビキビー!!」
「やっぱしー!!」
「そうだよね!!」

 ガーン!! なヨーコとスグリ。

「キビキビ勝負ー!!」

 それを見てチーン、と黙るふたり。

「……なんか、ちょっと意識残ってない?」(汗)
「うん……」(汗)
「モモワーイ!」

 そんなふたりを、ネモの後ろから煽る謎ポケモン。

「うぅ、ネモさんを操られたら俺じゃ太刀打ちできね……」

 しょんぼりスグリ。何とはなしに振り向き、

「うわ!」

 ヨーコも振り向いてびっくり。

「えええ!?」

 ペパーやボタン、スイリョクタウンの人々が踊りながら集まっていた!!

「キビキビー!」
「キビー!」
「キビキビ!」
「キヴィキヴィイー!」
「まずい! 村の人たちさ、みんな集まってきてる……!」
「手分けしようスグリさん! 背中は任せたで!」
「う、うん! わかった……、まかせて!」

 スグリうなずく!

「んだば、村のみんなは俺が足止めする! ヨーコはネモさんと……、あいつさなんとかして! あいつを倒せばみんなももとに戻るかも!」
「まかしといて。じゃけどそっちも気を付けて!」
「うん!」

 ヨーコ、ネモの前に立つ。

「ネモさん、今助けるけえね」

 ボールを構えるヨーコ。戦いの火蓋が、切って落とされた。



「ポンさん、あんたに決めた!」
「ぽにお!」

 ポンさん、碧の画面で登場!

「キビキビ勝負ー!」

 踊りながらはりきるネモ! ルガルガン出す!

「キビキビ実れー!!」

 (汗)なヨーコ。気を取り直し、

「ポンさん、ツタこんぼう!」

 ツタこんぼう振り下ろす! 効果抜群でワンパン!

「いい……、もらっちゃった……。キビキビ、キビキビー!!」

 なんだか楽しそう。なかなかホラー。続いてヌメルゴン出すネモ。

「こがな形で御披露目しとうなかったけど……、頼んだちっちらさん!」

 ちっちらさん出す。ちっちらさん、ハイパーボイス急所あて!

「さす……、イタいと……、当て……、キビキビ、キビキビー!!」

 が、ヌメルゴンもりゅうのはどう!

「キビキビー!! あははははは!!!!」
「お返しじゃあ!」

 ちっちらさん、マジカルシャイン! しかし倒れずりゅうのはどう。ピンチなちっちらさん。でもめげずにマジカルシャインあてて倒す!
 ネモ、続いてパーモット。ヨーコは再びポンさん。ツタこんぼうでワンパン。
 ネモ、続いてヨノワール。ポンさん続投。
 ポンさん、はたきおとすをくらわすも、れいとうパンチを返される。効果抜群だが倒れない。
 ツタこんぼうを急所あててとどめ。
 次はジャラランガ。ヨーコはさんさん。ドレインパンチくらい倒れかけるも、なんとか耐えてアイススピナー!
 しかし息があがっているので、べとべとさんに交代。かみなりパンチくらうも平気なべとべとさん。が、じしんをたたみかけられる。アシッドボムをくらわせるが倒れず、じしんをくらって倒れる。
 ヨーコ、ぴっかりさんに交代。ぴっかりさんもじしんをくらい倒れかけるが、かわらわりを返して倒す!
 最後、わっぷるさん対ラウドボーン。
 お互い無言でテラスタル。ただしラウドボーンはゴーストジュエル。
 アクアステップ、シャドーボールとタイプ一致技の応酬。

「まだ……、ずと……、勝負……。キビキビ、キビキビ、キビキビー!!」

 その勢いに、さすがの謎ポケモンも若干引き気味。

「悪いけど、今のネモさんとは付き合うてられんわ!」

 わっぷるさん、とどめのアクアステップ! 倒れるラウドボーン!

「キビキビ、どんどん……」

 いつも通りの感想っぽいのを述べ、

「くきゅぅ……」

 大人しくなるネモ。

「モモモ!?」

 動揺する謎ポケモン。

「キビ……、しょう……、ぶ……」

 うわ言をつぶやくネモにうなずき、みんなを回復させるヨーコ。謎ポケモンは動揺。

「モ……、モ……」
「さて、次はあんたじゃ。覚悟せえや」

 謎ポケモンをにらみ、ヨーコ殺気立つ!

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