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season10 33話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

33.『その想い、卍となりて』


 リップとキハダがブルーベリー学園で決闘したいということで連絡を受けるヨーコ。
部室に着いたふたりに話を聞くと、



(回想)

「ベイクジムの手伝いはいつまで続ければいいんだったか!?」
「え? ……ずっとだけど?」

 リップ、きょとん。

「あれ!? そうだったのか!? それは……、大変すぎるぞ!」

 キハダ先生ガビーン。

「だっていつまでって期限決めてないし……。キハダちゃん……、先生なのに約束やぶっちゃダメダメよ?」
「ぐぬぬ……、リップがズルいだけなのに、何故かわたしが悪いみたいに!」

 ぐぬぬなキハダ先生。

「じゃあもう一度! 約束を更新するため勝負だ!」
「いいけど……、今度負けたら一生リップの言いなりね」

 艶やかな笑みのリップ、ツッコむキハダ先生。

「わたしだけ背負うものが大きすぎないか!?  なあ!」

(回想終わり)



 ということでエントランスのバトルコートを貸すことに。
 お互いウォーミングアップにヨーコと勝負しつつ、

「そういえばヨーコちゃん、リップとの約束、おぼえてる?」
「もちろんです!」
「年上からのアドバイス、おぼえててえらいわ」

 リップ、嬉しそうに、

「才能を究極まで突きつめてかがやき続けてねって約束……。全然心配ないみたい!」

 頬に手を当てお茶目に、

「むしろ……、んふ! リップ、クリビツしてるくらいよ」

 艶やかに笑って、

「どう? もう少しオトナになったら、リップの会社に来ない? すみちゃんもいるし、あなたなら世界、狙えるはずよ」
「え、う、嬉しいお話ですけど、どうしましょう……」

 あわあわヨーコ。

「んふっ! お返事はまだ聞かないでおくわ」

 キハダ先生は授業を終えてやってきた(リップと入れ替わり)。

「この学園の生徒たちはやる気に満ちあふれているな! バトル学を受ける生徒たちの集中力はすさまじかった! 聞くに、この学園は戦闘に関する授業ほど成績の配分が高いのだとか!」

 キハダ先生しみじみと、

「ポケモン勝負に長けていると、リーグ勤務やレンジャー部隊、プロのトレーナーを目指せるからな!」
「ありゃ、ほうなんですねえ」

 ヨーコ、きょとん。

「ムム! 初耳だったか!?」

 キハダ先生びっくり。

「知らずにチャンピオンにまでなったとは、根っからポケモンが好きなんだな!」
「いや、まあ、あはは……」

 ヨーコ照れ。

「バトル学にしろなんにせよ、勉強をがんばることで選択肢は無限に広がる! 後悔しないように学んでいくんだぞ、転入生!」
「はい!」

 それからリップも授業が終わり、ヨーコの立ち合いの元、エントランスで勝負。なんとか引き分けに終わらせたキハダ先生。でもやっぱり手伝いする羽目になったのだった。

「教師としても戦友としても、キミのことが気になっているんだよ」

 と言ってもらったりして、親友ふたりを見送ったのだった。

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