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season10 16話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)!

16.『黒歴史転じて福と成す』
 ミモザ先生を覚えている生徒に頼まれ、呼ぶヨーコ。ヨーコが授業をしに行く一方で、サワロ先生と部室で話すミモザ先生。

「サワちゃん先生、例のやつ食べましたー?」
「カントークレープ期間限定、バナナマシマシクレープかね?」
「そうそう……、ってあれっ? こんな人目につくところで言っちゃっていいんです?」
「……とある生徒に背中を押されましてな」

 サワロ先生回想(あまスパイスのシーン)。

「ワガハイ、甘党を隠さぬよう決めたのだ!」
「おおー! いいじゃないですかー!」

 ミモザ先生嬉しげ。

「ってことは、今度からスウィーツめぐりで変装なくてもよさそうですねー」
「うむ! ワガハイ、いつもの姿で甘味を堪能するとしよう!」
「あ、まあ、前から体格でバレバレでしたけど……」

 ミモザ先生、(汗)

「キハダ先生やセイジ先生にも聞かれたことあるし」
「キハダ先生といえば……」

 *

(サワロ先生回想)
「料理の特訓は、その後順調かね?」
「特訓はお休み中です! 目的は果たせましてので!」
「そうなのかね? ならば、よいが……」

 サワロ先生うなずき、

「料理のことならサポートもできよう。特訓を再開したいときは、ワガハイに言ってくれたまえ」
「特訓のサポート!? いいんですか!?」

 キハダ先生目を輝かせ、咳払いし、

「……ではさっそく! 肩車スクワットをしたいので乗ってもらってもよいですか!?」
「話を聞いていたのかね!?」Σ( ̄□ ̄;)

(サワロ先生回想終わり)

 *

「あたしも……」

 思い出すミモザ先生。



(ミモザ先生回想)

 保健室でキハダ先生の手当てをしながら、

「この前はサンドウィッチありがと。まあまあ? おいしかったわよ」
「本当か!? よかった! 食べてくれてわたしもうれしかった! まさかミモザ先生があんなに涙を流して喜んでくれるとは!」
「そんなには喜んでないから! ほどほどよ! ほ・ど・ほ・ど!」

 ミモザ先生ツッコみ、

「……で、次は? いつごちそうしてくれるの?」
「んん!? ひとまず、あれで終わりだが……?」
「え? あれ、終わりとかあるんだ」

 ミモザ先生ぱちくりとして、

「……今度一緒に作ってみる? サンドウィッチ」
「おお!? ミモザ先生の手作りサンドウィッチ!?」

 目を輝かせるキハダ先生。

「すごく楽しみだな! 今からお腹を空かせておこう!」
「一緒に! 作んの! あんたも働きなさいよね!!」

(ミモザ先生回想終わり)

 *

「先ほどセイジ先生の名前が出てきたが」
「あ、そうそう! セイジ先生のパモさん診てた時に……」

 *

(回想)

「セイジ先生の奥さんって、どういう人なんですかー?」
「オー! マイワイフ! ミモザ先生気になっちゃう!?」
「はい! 生徒の間でも、どんな人なのかうわさされてますよー? ねー、パモさん」

 パモさん、小さくこっくり。

「マイワイフは目がクリクリ! ほっぺたやわらか!!」
「うんうん! 性格はー?」
「ちょっぴりシャイで、よくワシの足に抱きついてくるよ!」
「足に? それって……」

 ミモザ先生、パモさんを見る。パモさん、心なしかちょっぴりどや顔。

「……ってそれパモさんやがなー!? HAHA! セイジズジョークねー!」
「こういうノリにつきあえる、いい奥さんなんですねー……」(汗)

(回想終わり)

 *

 と、ここで、

 「あの……」

 部室におずおず入ってきた子たちが。


 ヨーコが部室に戻ると、

「お疲れ様でーす」
「あ、ねえ! ヨーコ! ちょっと聞いてよー!」

 ミモザ先生が駆け寄ってきた。

「あ、はい」
「あたしこの前、違うクラスで授業しちゃったじゃん? そのクラスの子が、さっき何人か質問しにきてくれたのよ!」
「なんと!」
「あたしにとってクラス間違えたのは、忘れたい黒歴史だったけど、あの子たちにとっては無駄じゃなかったんだなって」

 ミモザにっこり。

「なんか……、ヤバいくらいうれしかったわー」
「それは、本当によかったです!」
「ねー、本当それな!」

 ミモザ先生しみじみと、

「先生ってやっぱ楽しいわ。もちろん苦しいこともあるけどさ。夢あきらめなくてよかった。ヨーコ……、ありがとね!」

 アナウンスが鳴り、ミモザ先生授業。
 その後サワロ先生とヨーコに改めて先生になったことをお祝いされる。
 タイム先生からも言ってもらえたことを思い出すミモザ先生。



(回想)

 保健室にて。

「ミモザ先生、試験合格おめでとうございます」
「あーん! タイム先生ぃ~! ありがとうございます~!」
「来年度から授業もされるのかしら? 今からとっても楽しみね!」
「はい! 先生方にご迷惑かけないようがんばりまーす!」
「うふふ、えらいわ! これからは医務室の天使……、だけじゃなくなっちゃうわね!」
「それ言っちゃいますー? タイム先生でも許しませんよー?」

 ミモザ先生むっすり。

(回想終わり)



 そしてふたりを見送るヨーコ。今日も夕日が綺麗だった。

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