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season8 21話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

21.『恩師たちといっしょ』


 ちょっぴり総集編。部屋ですず達と電話してると、ふと恩師ふたりに会いたくなったヨーコ。生物学のジニア先生が、テラリウムドームの生態調査もかねてやってきた。

「どおも、どおもー」

 にこやかにやってきたジニア先生。

「アカデミーから来ました、生物担当ジニアですー」
「へー、この人がヨーコの担任の先生?」

 聞いてくるアカマツ。

「ほうよ。図鑑アプリも先生が作りんさったん」
「すごいのう。あとで教えてもらうか」

 つぶやく久夫。と、ジニアこちらに来る。

「わあー、ヨーコさんにぴっかりさん。最近いっぱい会えますねえ」
「あはは、電話でポケモンの話しとりましたけえね」
「ヨーコさんは、こちらに交換留学中でしたよね」
「はい。あと3ヶ月ちょっとこちらでお世話になります」
「なるほどなるほど! ぼくもヨーコさんの担任として! テラリウムドームの調査もかねてこちらにも様子をうかがいにきましたあ」
「わー、うれしー! って、こっち来る前、さっそくドーム行きんさったです?」

 足元を見て察するヨーコ。サンダルは泥だらけ。

「ばれちゃいましたかあ。いてもたってもいられなくて、よそさまの学校にサンダルで来ちゃいましたあ。クラベル先生に見つかったら、また怒られそうですー」

 照れるジニア。ヨーコ、クラベルも呼んだことを言えず苦笑い。

「それにしても、テラリウムドームは、とーっても興味深いですー。パルデアでは見られないポケモンがいっぱいですねえ」
「相変わらず、ポケモンの研究がんばっとりんさってますねえ」
「ヨーコさんは、ブルーベリー学園で特に何をがんばってますかあ?」
「そりゃあもちろん、ポケモン勝負です!」
「ピカピカ!」
「さすが、チャンピオンランクですー! 強豪校でも実力を発揮されてそうでうれしいなあ」

 ジニアしみじみ。

「今回は林間学校とは違っておひとりでの留学だったので、けっこう心配してたんですが……、ヨーコさんが楽しそうでよかったですー!」
「まあ、色々ありましたけど……」

 ヨーコ苦笑い。それから、

「ということで、ジニア先生!」
「ヨーコさん、その顔は勝負したくてうずうずしてますー?」
「ぜひお願いします!」
「もちろん、いいですよお!」
「やったー! 新しい相棒達、紹介しますね!」
「あはは、先生もたまにはいいところ、見せられるといいなあ!」

 バトルコートへ!

「さすがだなあ、うれしいなあ」

 最後の一体! ニコニコなジニア先生。

「ぼく、追いつめられてますけどー」
「リキキリン、いきますよお! 念動でえいやっ、ですー!」

 ヨーコ勝利!

「あはは、負けちゃいましたあ」



 部室に戻る。

「えへへ、まいったなあ。ヨーコさんにはかないませんねえ」
「いえいえ、こっちも危なかったです」
「ヨーコさんの成長を見るの、ぼく、とーっても好きなんですー。これからも、ずっとずーっと応援してますからねえ」
「ありがとうございます」

 ヨーコ、じーん。

「最近はこうしていろんな地方を行き来できて楽しいですー。移動中はぼーっとしてると、すぐ着くので全然苦じゃないですしー」

 と、

「ごめんください」

 クラベルも参上!

「グレープアカデミー校長、クラベルと申します」
「クラベル先生~!!」
「ピーカチュ~!!」

 キラッキラなお目々で出迎えるヨーコとぴっかりさん。

「ヨーコさんのご活躍はシアノ先生からお聞きしていますよ。部活で一番になられたとか、校外活動にも積極的だとか。アカデミー校長として、私も鼻が高いですよ。ピカチュウさんも頑張っていらっしゃるようで何より」
「えへへー。それほどでもー」
「ピカピカー」

 照れるふたり。

「ブルーベリー学園での生活はいかがですか?」

 ヨーコ少し考え、

「色々あったけど、今は楽しいです! 従兄もおるし」

 クラベル、少し言葉をのみこみ、

「大変嬉しいお返事です。来ていただいて本当によかった。しばらく特別講師としてこちらにいますので、何かありましたらお声がけくださいね」
「はい!」
「クラベル先生も呼ばれたんですねえ」
「ジニア先生?」

 クラベル、ジト目。

「いいですか? あなたはアカデミーの代表なのですよ。それなのに、こんなラフな格好で……、もしやそれはサンダルですか!?」
「クラベル先生、すみませえん。次からはしっかりしますので……」
「あなたがしっかりしてるところは、見たことがありませんよ」

 やれやれと首を振り、メガネに手をやり、

「白衣はアイロンをかけていますか? その汚れ具合、まさか洗濯すら……!?」
「ひええ……! もう勘弁してくださあい」

 あわわなジニア。そのやりとりを見て安心。思わず涙がポロポロ。
 ジニア先生の白衣の洗濯ついでに、ヨーコの部屋にて今までのことを話し安堵するヨーコ。

「けど本当によかったぁ。また友達になれて、部活楽しくなって。ポケモン勝負の勉強が主だけど! でもよかったぁー!」

 ふたりともよしよししてくれる。

「よくがんばりましたねえ。えらいですよ」
「どうしてもの時には、期間を切り上げて帰ってきてもいいですからね。私も、シアノ先生をきっちり叱りますので」

 すっきりしたところでドアを開けると、久夫たちがドドッ、と倒れ込む。揃ってクドクド説教を受ける(30分くらい)。先生ふたりは若干(汗)。

「ヨーコさん、たくましくなりましたねえ」
「ええ……。見守っていかなくては」
(ここでまあシアノに教育に関するあれこれの進言を行う)

 翌日、イッシュの学会へ行くジニア先生をクラベルとふたりで見送る。

「クラベル先生、ちいとお願いが……」
「おや? ヨーコさん、勝負のお誘いでしょうか?」
「お願い、します……!」

 キラキラお目々なヨーコ。

「え、ええ……」(汗)

 クラベル、戸惑い、

「校長としてではなく、トレーナーとしてお相手しますね」

 バトルコートへ。

「こんなにもお強くなられて……、このままでは終われませんね」
「校長も本気です。テラスタルで照らしますよ」
「さて、マスカーニャさん、トリックフラワーはいかがでしょう」
 ヨーコ、見事勝利!
「私の負けっぷりは、お口にジッパーで頼みますよ」



「それでも、たくさんの宝物を見つけられたのですね」
「はい!」
「宝探しには、きっちりとした終了のタイミングを設けておりません。まだまだ、ヨーコさんとあなたの相棒達だけの大冒険を楽しんでくださいね」

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