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season2 6話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

6.『仮面奪還大作戦~対マシマシラ・井戸の面~』


 オーガポンがついてきてくれることになり、山を下りるヨーコ達。人を恐れてキタカミセンターに入れないため、ヨーコはミライドンに乗ってもらい草むらへダイブ。
 姉弟は迂回し、ヨーコは山道の脇をそのまま進む。
 そして町外れの橋に来た時、

「が……、がお」

 オーガポンまた怯える。

「オーガポン、どうしたの?」

 ゼイユ、心配そうに覗き込む。

「きっと、村に入りたくねんだ。昔、村人にのけ者にされたから……」
「うん……。さっきもキタカミセンターに入るの、嫌がっとったし」
「……たしかにね」

 スグリとヨーコの言葉に、ゼイユ、少し考え、

「それじゃあ、オーガポンにはここで待っててもらって、あたしたちだけで情報収集しにいこっか」
「だ、大丈夫かな」

 キョドるスグリ。

「オーガポンちゃん、いーい?」

 振り向くオーガポンに言い聞かせるゼイユ。

「あたしたち! 村、行く! オーガポン! ここで! ステイ! ……OK?」
「……ぽ?」

 意味がわからないらしく、首をかしげるオーガポン。

「うーん、やっぱダメかー」

 今度はヨーコがかがんで話しかける。

「オーガポンさん、ちいとここで待っててつかあさい。すぐ戻りますけえね」
「ぽにおーん!」

 納得してくれた様子のオーガポン。笑顔でうなずく。

「わかったみたい」

 笑うスグリ。

「なんでよ!」

 ツッコむゼイユ。
 ということで聞き込み開始。

「目撃情報片っ端から集めるわよ! 終わったら合流ね」
「いくら村の人でも話しかけるの、照れんべ……」

 恥ずかしがりながらも行くスグリ。回復コーナーで回復させた後、ヨーコも聞き込み開始。

「ともっこさま!」
「すてき!」
「本当にいるのかよ!」
「生きてたってマジ!? お面してお近づきになろうかしら」
「子供に言うこと聞かせるための作り話かと思ってた!」
「キタカミセンターでともっこさま見たぜ!! キタカミもちいっぱい食ってた!!」
「本物のイイネイヌさま、お面ほど緑色じゃなかった!」

 というアレなものを聞いた後、

「キチキキズさまって本当に空飛べるんだね! 鬼が山をギューンって飛んでった!」
「ともっこのイイネイヌさま! 紫のマフラーが素敵ね! 荒れ地でお散歩してたの!」
「人が倒れてると思ったら、お昼寝中のマシマシラさまじゃった! 確かに池のまわりは寝心地抜群じゃからの」

 という有力情報を手に入れ、オーガポンの元に戻るヨーコ達。

「ぽにおー!」

 木陰でお面を見ていたが、出迎えてくれるオーガポン。

「オーガポン、ただいま」

 笑うゼイユ。でもスグリは黙って目を反らしてしまう。

「よし! 集めた情報を合体させるわよ!
まずはスグから!」
「おれが聞いたのは……」

 それぞれの報告を終える。

「ふんふん、なるほど……。──ふたりの情報を合わせると、ともっこたちの居場所、全部わかったんじゃない!?」
「やったぁ」

 ヨーコ、顔をほころばせる。

「さすがあたしが結成したお面取り戻し隊! ゼイユリーダーがあんたたちをほめてつかわす!」
「ゼイユさんは? 何か聞いたん?」
「あたしはリーダーだから、地味な作業は苦手なの。その辺の人に話しかけてもキョドって何にも教えてくれないし!」

 しかしフッ、と笑い、

「……あたしがかわいすぎるせいね」
「はあ」(汗)
「忘れないように、ともっこ情報ヨーコのスマホロトムに登録しとくから」

 スマホロトム、通信!

「ありがとう」
「それじゃ鬼のお面、取り戻しに行くよー!」
「「えい、えい、おー!」」

 しかしスグリは、

「おれ……、行かね」
「え、来なよ! 隊員でしょ?」
「ヨーコがいれば、鬼さまも安心だろうし。
 ──やること、あったら……。ごめん!」

 行ってしまうスグリ。

「──まだスネてんのかな?」
「うん……」
「ま! 強制はよくないし、あたしらはあたしらでやろ」
「うん」
「どこから行くかはあんたにまかせた! オーガポンのお面、全部取り戻してあげようね!」
「うん!」
「ぽにおーん!」

 元気になったぴっかりさんも出てきた。

「ピーカチュー!」
「ぽに!?」

 びっくりするオーガポン。

「大丈夫。うちの相棒の、ぴっかりさんじゃ」
「ピカチュウ」

 どやっ! なぴっかりさん。

「ぽにお」

 オーガポン笑う。そのまま笑いあって、ふたりとも意気投合。



 ミライドンにオーガポンを乗せ町を突っ走るヨーコ達。アップルヒルズのところまで来ると大丈夫になったので下りる。

「ホントすごいわね、あんたのライドポケモン」
「ありがと。ミライドンさん言うん」

 ということで目指すはフジの池。着いてみると水辺にたたずむマシマシラ(多分道中、フジの池について色々話す)。

「ゼイユさん!」
「ナマイキなやついた! 頭でっかちマシマシラ!! ──って……、ねえ、なんか……、前より大きくなってない!?」
「うん。きっと、スパイスのせいじゃね……。まさかここでもスパイス集めと同じことするとは……」
「……マ?」

 振り向くマシマシラ。身構えるヨーコ達。

「ヨーコ! あいつにひと泡吹かせるよ!」
「もちろん!! ぴっかりさん、オーガポンさんお願い!」
「ピッカチュ!」

 任せなさい、とオーガポンの護衛につくぴっかりさん。
 まんじゅう、モルペコを出すふたり。

「マシキャー!?」

 やるかー!? なマシマシラ。特防が上がる。

「赤っ恥かかせたらあの顔も赤~く染まるかしら?」

 不敵に笑うゼイユ。しかしマシマシラが速い。クリアスモッグをくらい、さらに毒のくさりで毒状態に。しかし反撃でモルペコかみつく! 効果抜群!

「うふふ、弱点見ーっけ! 今の技倒れるまで使っちゃう!」
「じゃこっちも! まんじゅう、じだんだ!」

 効果抜群!

「でかした、その技よ! いけ! やってしまえー!」

 しかしクリアスモッグ。モルペコ倒れる。
ゼイユ、グラエナを出す。特性いかくで攻撃下がる。グラエナかみつく。まんじゅう、がんせきふうじで足元を少しふさぐ。

「ゼイユさん、今!」

 さらにたたみかけるゼイユ。

「かみつく!」
 急所にあて、倒れるマシマシラ。どこかへ逃げていく。

「ざまあみやがれってのよ!」

 毒づいて振り向く。

「見て! あいつお面落としていった!」

 駆け寄るオーガポン。水色の面。

「ぽに!」

 オーガポン、面を取る。

「涼しそうなお面なねえ」
「まずは1つ目取り戻したね!」

 写真パシャリ。

「ぽにおー!」
「ふふ……、喜んでる」

 ゼイユ、ヨーコを見て、

「てらす池でも思ったけど、あたしとあんたって、意外と相性いいかもね」
「ほうかね? えへへ」
「残りは2つ! ほかのともっこたちもこらしめるよ!」
「うん!」「ぽに!」「ピカ!」

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