season5 6話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
6.『再戦、非凡サラリーマン』
冒頭、ポケモンリーグでのアオキと周作。ジムへ行って直帰、とかヨーコについてポツポツ話す。
一方砂漠を通るのはアレなので、がけのぼりで向かうヨーコ達。
ジムへ行くとアオキが待っていた。
「こんにちは」
アオキ、ヨーコを見て、
「ヨーコさん……?」
と、何かに気づいたように、
「──トップとの待ち合わせ時刻……、アポ無しの珍客……。あの人のやりそうなことです。すべてを察しました……」
「よろしゅうお願いします」
「どうもご丁寧に……」
お互い頭を下げる。アオキため息まじりに、
「トップはあなたのお父さまと自分の上司なんですが、まさか学生までこきつかうとは……」
「ああ、いえ、実はですね……」
かくかくしかじか話すヨーコ。
「なるほど? 学校の大会にトップを呼ぶためにお手伝いを……」
「はい。スケジュール開けてもらうべく……」
アオキ、少し顔をしかめ、
「好きでやってるならいいんです。自分は願い下げなんで……」
「はあ」
アオキ、少し黙って(周作との会話の回想)、
「それではとっととタスク完了といきましょう」
「はい!」
「では食堂に」
宝食堂のバトルコートへ。
ちょうどお昼時だったので、宝食堂込み合っている。お客さんわくわくとこちらに目線を向けてくる。
「自分とは四天王戦……、実技試験で戦っているのでこれといって何の感慨もないでしょうが、よろしくお願いします」
「いえこちらこそ」
お互いペコリ。アオキ、位置につきながら、
「この度はジムリーダーとしてなので、いつものポケモンを使わせてもらいます」
少し低い声で、
「ノーマルタイプ……、普通……、並み……、平凡……、ありきたり……、個性のない自分に似つかわしく愛着が持てます」
振り向くアオキ。
「人間もポケモンも、もっとわかりやすくでいいんです。やれ突飛さだ奇抜さだ、ケレン味が評価される世の中ですが、楽しい旅行先よりも、帰ってきた馴染みのある場所が一番安らぐでしょう?」
「言われてみれば……」
アオキ、わずかに瞳に光りが宿る。
「そう、シンプルなのが一番強いんですよ」
アオキ、1体目パフュートン(♀️)出す!
「あなたも大変ですね。トップは個性的な人ですから」
「でも楽しいです!」
ヨーコはヒナじろう! さっそくルミナコリジョン! 特防がくっと下げる! パフュートンのしかかり! マジカルシャインいくも倒れない。
「個性ない言うても、なかなか固いと思いますけどね?」
首をかしげるヨーコ。ヒナじろうルミナコリジョンでとどめ!
2体目、ネッコアラ対まんじゅう。ネッコアラあくびで眠気を誘う! まんじゅうメガホーンつきさそうとするが外す! ネッコアラしねんのずつきで効果抜群! まんじゅう、どくづき食らわす。でも眠る。ぴっかりさんに交代。しねんのずつきかわしてかみなりパンチで瞬殺。
*
3体目、ノココッチ対ゴンさん。さっそくハイパードリル! はらだいこで攻撃準備にそなえるが、ハイパードリルで倒れる。ポンさんに交代。ツタこんぼう振り下ろすがハイパードリル! またまたハイパードリルくらうもツタこんぼうでとどめ!
4体目、ウォーグル対ぴっかりさん再び。明らかにヤバそうなので、かみなりパンチでワンパン!
「普通にお強いですね。ねばらせてもらいますよ」
アオキ5体目、ムクホーク出す!
「自分をさらけ出しましょう。いつも通り頼みますよ」
ムクホークテラスタル! どろぼうを急所にくらってピンチ!
「しまった!」
かみなりパンチくらわすがかわされ、
「威力のほどいかがでしょうか? ご確認お願いします」
パワーアップしたからげんきくらって倒れるぴっかりさん。
切り札のわっぷるさん登場!
「えっとそばえて、わっぷるさん!」
テラスタル!
アクアステップとブレイブバード! 競り合いになり倒れるムクホーク!
「やったねわっぷるさん!」
「──おかわり三敗目です」
肩を落とすアオキ。
バトルコートからおりて、
「お父様には申し訳ありませんが、平凡な自分にとって、あなたは刺激が強すぎる」
ハイダイの言葉を思い出し、身構えるヨーコ。
「……でも、少しだけわかりました。四天王のときは、ひこうタイプを使えと言われた意味」
「へ……?」
ヨーコ、きょとん顔。
「平らな道を歩くだけでは、気付けない景色がある……。たまにはあなたのような、空を行く才能を見上げるのも必要だ」
かすかに笑い、
「あくまで業務ならやるだけです。好き好んでは、やりませんよ」
そして通りすぎながら、
「本日、ノー残業デーなので、これにてさようなら」
「はい。ありがとうございました」
見送りながら頭を下げるヨーコ。
その後、動画撮影してた食堂のおばちゃんからほめられ、食べていくよう勧められる。みんなでお昼にかけそばをいただく。
一方、アオキはしみじみ周作の言葉を噛み締めていた。
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