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season12 11話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
11.『命取りの末路』
ここでペパーとボタンが哲&警察と駆けつけてきた。
シクータ、現行犯逮捕。使用ポケモンも応急処置後、連行されていく。
「今は草木も眠る午前2時! 皆さんはホテルで休んでつかあさい」
「拘束は我々で行います。ご安心を」
哲と警察の勧めでホテルへ戻るヨーコ達。シャワー浴びるなり寝てしまうが、オモダカは少し起きて女子組の寝顔を見つめている。
その時、子供の頃にサンカク屋敷で両親と子供部屋で眠った記憶がよみがえるオモダカ。しかし泣けない。
*
翌日の午前10時。取り調べ室。犯行の動機を語るシクータ。オモダカやパルデアカルテット、ぴっかりさんも、市長執務室で哲と共にリモートで聞いている。
自分に無関心な両親、周りには自分を甘やかす使用人ばかりで、ポケモンも自分で手に入れることも鍛えることもなく金と家柄にものを言わせてきた人生。同じ金持ちの家だが、自分とは違い両親から真に愛情を注がれ育ち、ポケモンも自分の手で捕まえ育てるオモダカへの僻み。帝冠を手に入れ自分が上だと、何もかもが正反対のオモダカを完全に否定したかった、と語るシクータ。
午後12時。犯行の手口も語り終わりテレビが消えた後、どくづくペパーとボタン。
「ふざけやがって。そんだけのために理事長せんせと、せんせの父ちゃんと母ちゃんを!」
「しょうもな。いじめっ子とおんなじじゃん」
「ホント! あんましやりたくないけど、手持ちみんなでふくろだたきにしたいくらい!」
ネモも珍しく怒りを露にしている。
「ピカピカ!」
そうよそうよ! とぴっかりさんも同意。
そんな中で、黙って怒りながらも気遣わしげにオモダカを見上げるヨーコ。オモダカは唇を噛み締めている。
「トップは、またこれから警察の人とお話したりするんですよね」
「ええ」
振り向きうなずくオモダカ。感情を隠しているような顔に心が痛む。
と、今度はチリがテレビに写る(リモート)。
『ケガなさそうやな、スーパー総大将』
「ええ。水原さんやチャンピオン・ヨーコ達、相棒達のおかげですよ」
あえて軽口言ってる雰囲気のチリとオモダカ。
『市長さんからメールで伝えてもろうたで。お疲れさん。とりま、先生達と警察、ジムリーダーやリーグスタッフには上手いこと言うとくさかい、安心しい』
「世話をかけますね」
『別にぃ? トップにやめられたら、チリちゃん困るし。あ、ポピーも大泣きしてまうわ』
その言葉に、みんな不安な眼差しを向ける。
『ま、詫びの手土産でもヨーコ達とゆっくり選んで、明後日あたりにでも無事帰ってきいや』
テレビ消える。
「トップ……」
うるうる目のネモ。
「理事長せんせ、変な考え起こさんでくださいっすよ。悪いのぜーんぶアイツなんだから」
ネモを見て若干慌て気味のペパー。
「そっす。怖いけど、でも、理事長しか、今んとこパルデアのトップのイメージわかんし」
ボタンも説得。
オモダカ、少し目を見開くも、ふうと一息吐いて、
「ありがとうございます」
「取りあえず」
ヨーコ、優しくみんなに言う。
「うち、ここでお昼作るけ、買い物手伝ってもらおうかね。オモダカさん、何も食べとらんでしょ?」
「え、ええ、まあ……」
戸惑い気味にうなずくオモダカ。
「オレ、料理も手伝うぜ」
「わたしもー」
「うちも。レシピ検索する」
うなずくみんな。しかしヨーコ、首を横に振って、
「ありがと。けど、料理はうちひとりで作りたいんよ」
「オマエがそう言うならいいけどよ」
「えー、楽しみ! 何作るのかなー」
「いや、少しは遠慮しろし」
三者三様の反応に、思わずクスリと笑ってしまうオモダカ。
「ぴっかりさん、オモダカさんお願いできる? まだ疲れとりんさるじゃろうし」
「ピカピカチュ!」
任せときなさい! なぴっかりさん。
「ほいじゃ、行きましょうか!」
「「「おー!」」」
ヨーコの一声に、元気に返事する親友ズ。
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