元保育士が発達障害と言われた娘を本当に受け入れられるようになるまで


「みんなと違うことがしたくなっちゃう子は園生活が始まってから療育などに通ってもらうことになるので今のうちに病院で検査して受給者証を取っておいてくださいね」

この言葉は当時入園予定だった娘のプレスクールの最終日に主任保育士から言われた言葉だ。


今でも鮮明に覚えている。

「うちの子に障害があるってことですか?」
考えるよりも先に言葉が出ていた。体の毛穴がブワッと開いて、カァっと熱くなるのを感じた。

私の反応が想定していたものと違っていたからか主任保育士は少し黙ってから半笑いでこう続けた。

「あら、お母さん元保育士って聞いてたからそういうことよ〜く分かると思って。じゃ、よろしくお願いしますね〜」

そう言い残すと、主任保育士はその場から逃げるようにどこかへ行ってしまった。

残された私は不安そうに私の顔を見つめる娘の手をぎゅっと握りしめて震えることしかできなかった。

「私は一体、何をお願いされたんだろう?」

とにかくその場から離れたくて、娘の顔をそっと撫でてから足早に車に向かった。
この感情はなんだろう「怒り」なのか「悲しみ」なのか「恥ずかしさ」なのか分からない。車に乗った途端に涙が溢れた。


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