嗚呼 猫よ猫
わたしの愛する黒猫よ
共に夜空を見上げよう
わたしの愛する黒猫よ
瞬きもせず凛として
何をお前は見ているのです
嗚呼 空に一番近いそのような
屋根に上り、わたしは
着いて行けないではないか
降りておいで、と手を伸ばしたら
何ともまぁ、意地悪な
屋根伝いに木に飛び移り
その身軽な身体を
先端の細い小枝にと進める
夜だと言うのに、鴉の声が聴こえます
貴方じゃ、鴉に勝てますまい
さぁ、降りておいで
手を伸ばせば、じらすように
少し幹に降りて
嗚呼 もう少しってところで
またスルリと上に行く
わたしの愛する黒猫よ
星空を共に見ているだけで
わたしは
かくも嬉しいのです
あなたの目は闇夜に何を見ているのか
わたしには、星しか見えないというのに
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