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実録〜劣等感に学ぶ私の可能性〜30


🌷前回までのあらすじ🌷

看護師になるも
業務についていくことができず退職。

再就職先でも行き詰まった私は、
適性がないと判断。

転職の糸口を探るために
大学編入を目指す。

ことあるごとに
劣等感を感じながら生きてきた私。

しかし、
その先の未来において、
私は自分に挑戦する道を選ぶことになる。



20年ほど前、
私は3つの大学を受験しました。



関東にある大学は
軒並み競争率が高く、

試験会場となった講義室には
あふれんばかりの受験生が座っていたのです。



1校目の試験で
ただでさえ緊張しているのに、

受験生の数に圧倒された私は、

その場の雰囲気に
飲み込まれそうになりました。



緊張感は
もちろんのことですが、

焦りを加速させたのが
難易度の高さ。



あの頃の私は
ろくに下調べもせず、

学費を抑えたいとの気持ちから
勢いで国立を受験したのでした。



試験は時間との戦いです。



『なんとかして
 答案用紙を埋めなければ!』

分からないながらも
私は手を動かし続けました。



それから
面接試験に臨みましたが、

その時の記憶は
ほとんど残っていません。



関東での受験は、

2つとも
手応えがないままに終わりました。



3つめの志望校は、
一度も行ったことのない地方にありました。



どうして
その大学を選んだのかといえば、

当時つきあっていた彼が
帰省することになったからです。



その後はお互いに
遠距離恋愛を続けていくことになりました。



それまで
彼と同棲をしていたこともあり、

私は離れ離れになった生活に
寂しさを感じていたので、

彼の後を
追いたいと思ったのでした。



もし、
彼と出逢っていなければ、
彼が帰省しなければ、

その大学を受験することもなく、

その先に続く未来も
全く違うものに変わっていたことでしょう。



一方で、

この先
彼を裏切ってしまうことになるとは、

さらには、

彼を裏切った自分に
ひどく苦しめられることになるとは、

この時はまだ
知る由もなかったのです。



難易度も高く、
競争率も10倍以上あった2つの大学に比べると、

3校目の受験では、
風向きが変わったような気がしました。



英語のテストは
自分なりに手応えを感じることができ、

専門科目のテストでは、
予想問題と同じ問題が出題されていたのです。



そうは言っても
競争率が4〜5倍もあったので、
決して油断はできません。



試験とは、
殺到する受験生を
ふるいにかけるものであり、

筆記試験+面接による総合得点で、
合否が決まります。



ペーパーテストを
なんとか乗り越えたものの、

私はその後に行われた面接試験で
チグハグな回答をしてしまったのです。



面接官は
首をかしげていましたが、

取り繕う余裕すらなく、
無情にも時は流れていきました。


 



つづく

写真引用
https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/iam_s/iam_s_sunset.html

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