1005Guardian書評_性的暴行が及ぼす影響の分析と今後
Former Abercrombie & Fitch CEO accused of exploiting young men for sex
Former Abercrombie & Fitch CEO accused of exploiting young men for sex | US news | The Guardian
Abercrombie&Fitch元CEO、若い男性から性的搾取をしたとして訴えられる。
8人の男性が、マイク・ジェフリーズと彼のパートナーのために開催された性行為をともなうイベントに参加したとしてBBCに語った。
参加した彼らのほとんどは、マイク・ジェフリーズに紹介される前に仲介人と思しき者からオーラル・セックスなどの性的な「オーディション」が行われたと主張している。
Forbesの記事
米アバクロ元CEOに性加害疑惑 在任中に複数の男性被害か | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
ヤフージャパンの記事
米アバクロ元CEOに性加害疑惑 在任中に複数の男性被害か(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース
BBCによると、参加した男性はいずれも報酬をもらっており秘密保持契約書に署名していたが半数の人はどんなイベントか聞かされないまま参加していたそうだ。
男性の性被害
男性の性被害 292人実態調査アンケート結果【vol.131】 - 性暴力を考える - NHK みんなでプラス
亀岡智美.『性的虐待を受けた子どもへのトラウマ治療』.児童青年精神医学とその近接領域.2017.58巻第5号.pp74-78
ja (jst.go.jp)
実体の列挙
・被害に遭った直後から「性被害」だと思うまでにかかった時間が
「直後から」52.7%
「1年以上たってから」7.5%
「5年以上たってから」12.7%
「10年以上たってから」20.9%
という結果であり、10年以上経ってから被害を自覚する人が多い。
・また被害を受けた年齢として最も多いのが
10代 52.7%
20代 26%
~10代 8.6%
と若い年代に集中している。
また相談に関しては、
・性被害について、誰かに打ち明けたり、相談したりした経験について尋ねたところ、66.4%が「どこ(誰)にも相談しない」と答えました。その理由としてもっとも多かったのが「恥ずかしくて誰にも言えなかった」(84人)。次いで「相談してもむだだと思ったから」(74人)、「どこ(だれに)相談してよいのか分からなかった」(60人)など、 相談すること自体への諦めや、被害に遭った人に必要な相談先の情報提供が不足していることもうかがえました。
いっぽうで、
・性的虐待とは、被害を受けた子供の人権への著しい侵害行為であり性的暴力行為である。
2013年に改訂されたDSM-5では、PTSD(post traumatic stress disorder、 心的外傷後ストレス障害)のA基準に、「1回以上の性的暴行」が明記された。また、子どもの場合には、年齢不相応な性的体験はPTSDを引き起こす体験となりうることが記載されている。
PTSD体験の例
・侵入症状)思い出したくないのに父が怒鳴る場面を思い出す。その場面を夢で見た。父の暴力場面が想起されると、怖い気持ちになり身体が緊張したりボーっとなったりする。
・夜眠れなくなり、職場でも、加害者と似た女性の声を聞くと、被害に遭った時のことを思い出し、仕事に集中できなくなりました。当時、務めていた会社を辞めざるを得ず、職を転々としたと言います。自殺未遂をしたこともありました。(男性の性被害② 子どもへの性暴力やレイプドラッグの事例【vol.29】 - 性暴力を考える - NHK みんなでプラス)
実体のまとめ
・被害だと思うことに時間がかかる当事者もいれば、すぐに被害だと認識する当事者もいる
・年代として多いのが10代以前~20代
・実際に被害に遭っても相談しない人が多い
・しかし1回以上の性的暴行でPTSDを発症する可能性は高い
・PTSDは日常生活、対人コミュニケーションにおける不安感を増大させ当人の社会生活に多大なる悪影響を及ぼす。
一方でこうした事件もある
ラブリさんを告発したA子さんの訴え 「女性同士による性被害」の盲点と深刻さ(小川たまか) - エキスパート - Yahoo!ニュース
今後
・被害状況をより明確化する法整備(不同意性交罪の導入?)
が今後肝要になってくるのではないかと考えた。
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