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「ただいま」って帰れる居場所を求めて、創りたくて。


最寄り駅の改札を出て、帰路に着いた。




周りには、仕事を終えて、
スーツを纏った駅を後にする大勢の人達。


一人の家へ帰る人ももちろんいるだろうけど、
私の家の周りにはファミリー層が多く、
きっと多くの人は
誰かが待つ家へと帰っていくんだろう。



駅の外では、家族の帰りを待っているのだろうか、
小さな女の子とお父さんらしき男性が
「あ、来た!」「いやまだだよ笑」
そうやって微笑ましい会話を交わしていた。




そんな情景を傍目に、

無条件に「ただいま」って言える場所があること、
待ってくれている人がいること、

それが無性に羨ましくなった。


私は大学進学を機に県外へ出て、
就職も今住んでいる近くで決まっている。
今のところ、当分は地元へ帰る見込みもない。


だから、帰っても「ただいま」と言える人はいないし、
「おかえり」と出迎えてくれる人もいない。



今まではそれを何とも思わなかったけれど、
来年から働き始めると考えると、
今の友人も全国各所に散らばり、
時間が合うこともきっと難しくなる。

そうすると、大切な人と会う機会も少ない中で、
家に帰っても1人でいること、
「ただいま」と言えないこと、
そんなこの先のことを思って、初めて少し怖くなった。



この寂しさを理由に、
誰かに縋りたいとも思わない。
それを誰かに埋めてほしいとも思わない。


けれど、
当たり前にそこに居続けてくれる人の不在は、
それがずっと続くかもしれないと考えると
不安になるのも当然なんじゃないかと思う。





そんな想いがあるからこそ、
過去の自分も人と深く安心できる関係を築けず
居場所を感じるのが難しかったからこそ、

誰もが帰れる居場所

を創りたいんだと思う。






誰かと話したいな、繋がりたいな、
どこか不安だから一人で居たくないな、
そう思った時にふらっと立ち寄れて、

どんな時でも誰かがそこで待ってくれていて、
「おかえり」と「ただいま」が行き交う、

そんな暖かい場所を創りたい。


場所に囚われないように、
いろんなところに、いろんな形で創りたい。




「ただいま」って言える場所があれば、
自分はここに居てもいいんだ、
いつでも帰れるんだと思える場所があれば、
きっと誰もが安心できるんじゃないかって。


逆に、「ただいま」って言えるからって、
そこが本当の意味で安心できる居場所だと
思えない人もきっといて。


だから、それが家族や恋人、友人に限らなくても、
帰れる場所が幾つあってもいいんじゃないかって。



自分が欲しくても得られなかったものを、
今度は自分が創って、
今それを必要としている人の元に届くように。
そんな想いと場所を媒介して、
同じような想いを抱く人達と繋がれるように。



けれど、
今は何から始めるべきか分からないから、
まずはこうして言葉を紡ぐことで、
人と繋がっていきたい。

どこかの誰かにとっての
支えやエネルギーになれていたら嬉しい。



それを積み重ねた先で、
自分なりの居場所を、
無条件に誰もが「ただいま」と「おかえり」とを
交換できる場を、
少しずつでも形にしていければ。




そう思って、ふと感じたことを
今日も綴りました。

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